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2015.06.02
サッカー

[サッカー]“気持ち”の勝利!1部首位国士大をPK戦の末撃破

「アミノバイタル」カップ2015 第4回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選

5月31日(日) 時之栖スポーツセンター裾野グラウンド

東洋大1(3 PK 1)1国士大


 

<得点者>

65分 仙頭


 

<PK>


 

1人目

2人目

3人目

4人目

国士大

×

×

×

東洋大

遊馬

郡司

×

仙頭

小山北


 

<警告>

75分 坂元


 

<出場メンバー>

▽GK

沖野泰斗(国4・幕張総合)

▽DF

今井裕基(国4・埼玉栄)

郡司昌弥(国4・柏U-18)

瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)

石坂元気(国4・広島Y)

▽MF

飯島樹生(国3・流経大柏)37分→MF勝野瑛(国1・浦和Y)

小山北斗(国4・帝京)

仙頭啓矢(国3・京都橘)

坂元達裕(国1・前橋育英)100分→FW佐藤仁紀(国3・武南)

▽FW

小山大貴(国4・大宮Y)45分→MF田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)

遊馬将也(国4・武南)


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2本連続PKを防いだ沖野


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瀧澤は相手のエースを完璧に抑えた


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同点ゴール奪い試合を振り出しに戻した仙頭


 2回戦は関東1部リーグで首位をひた走る国士大と激突。開始早々に先制を許すも65分に仙頭が同点ゴールをネット右隅に決め試合は延長戦へ。PK戦までもつれたこの戦いを制し3回戦へ進出した。


 「魂がこもった試合ができた」と試合を振り返る沖野。今季から正守護神としてゴールマウスを死守する背番号1はこの激戦のヒーローとなった。格上の国士大を相手に110分を戦い抜き突入したPK戦は、沖野劇場と化する。1人目から魅せた。シュートに即座に反応し右へ飛ぶと、見事弾くことに成功。相手の出鼻をくじくスーパーセーブだった。東洋大は遊馬が確実に成功させ迎えた国士大の2人目。今度は1人目とは逆方向に放たれたシュートを落ち着いてセーブし、流れを完全に掌握する。この2セーブが効いたのか、国士大は4人目のキッカーもクロスバーの上へふかした。最後は「沖野が頑張ってくれたので、気持ちよく蹴ることができた」と話した小山北が決め、イレブンは歓喜の輪に包まれた。「練習であまり止められなくてみんなにいじられたりしていた」という沖野だが、チームメイトや荒谷GK コーチの支えにより「負けちゃダメだなと思った」。この想いがこの金星を引き寄せた大きな要因であることは間違いない。「去年卒業した浅沼君と西が丘に2人でピッチに立ちたいと言っていて、結局一緒に立てなかった」。昨年まで絶対的守護神として活躍した浅沼(H26年度国卒・YSCC横浜)の想いも背負い、沖野は西が丘でも躍動する。


 また、この試合では瀧澤がけがから待望の復帰を果たした。「自信を持ってやっていた」と対人の強さをこの日も発揮し、仙頭の同点弾のきっかけを作った。この活躍に「チームの勝利に多大なる貢献をしてくれた」と古川監督も手放しで称賛した。頼れるセンターバックの復帰でチームの勢いはさらに増すであろう。3回戦はまたしても1部の強豪校である明大と相対する。しかし、各選手が口をそろえて「気持ち」、「魂」と語るように、単純な能力差で語ることができないのがカップ戦だということを今回の国士大戦で証明した。舞台は味の素フィールド西が丘。モチベーションを高めるには絶好の会場である。「チャンスは3試合あるが、最初の段階で決めることが重要」と古川監督も語るように、チーム初となる総理大臣杯への出場権は水曜日に勝ち取る。


■コメント

・古川監督

格上のチームだということはリスペクトしつつ、恐れずに戦おうと選手に話して入った。勝つ確率を上げるには相手に先制されないこと、0-0で行きながらもチャンスがあればこちらが先に取るというところをゲームプランとしていた。早い時間帯に先に(先制点を)取られ、選手も不安であったりだとか恐れが頭をよぎったと思うが、そこから我慢してくれ、ゲームを作ってくれた。(PK戦へのアドバイスは)今回だけではなく、ここ4年あと一歩のところで逃し続けている。1部首位のチーム相手に110分で負けなかったということで昨年は満足していたが、ここで満足せずに、惜しいで残っちゃ何も変わらない。意識だとか意欲がポイントになってくるから強気で行こうと話した。(瀧澤が復帰戦だったが)相手のストライカーに長身でパワーのある選手がいるのはわかっていたので、それを跳ね返すことが相手と五分で戦うのに必要だと思っていた。チームの勝利に多大なる貢献をしてくれた。(3回戦へ向けて)次は西が丘でやれるということは我々のモチベーション。西が丘でいいパフォーマンスをしつつ、いいサッカーだけでは意味が無いので、しっかり代表権を勝ち取ることを任務としていきたい。チャンスは3試合あるが、最初の段階で決めることが重要。そこで勝ち上がれば準決勝、決勝といい舞台、相手とできるのでしっかり勝ち取りたい。


・遊馬将也(国4・武南) ゲームキャプテン

相手は1部リーグ首位のチームだったが、自分たちもここ数年2回戦で敗退していたから、今日は気持ちの入った試合ができたと思う。(キャプテンから見て今日のチームは)出てる選手だけでなく応援の選手たちがいい雰囲気を作ってくれていたから、今日はチーム全員で戦えたと思う。(今日のMVPは)今日は完全に沖野。練習の時など、PKのキーパーに関しては伊藤のほうがいいのではないかと監督も迷っていた。それでも、4年生、最上級生としてのプライド、誇りをもってやってくれたと思う。(3回戦に向けて)今日勝ったことを無駄にしないためにも次ももう1つ勝って必ず全国に進みたい。

 

・沖野泰斗(国4・幕張総合)

チームとしては、相手がバトルしてくる中で球際も負けていなくて、魂がこもった試合ができた。国士大に勝ったことは嬉しいが、個人としてはディフェンスラインに助けてもらっていた。今度はPK戦に行く前に勝てるようにしたい。(PKについて)練習であまり止められなくてみんなにいじられたりしていたが、スタッフが自分のことを信頼して使ってくれた想いやGKコーチの荒谷さんのサポート、応援の人たち。そういう人の想いもあり負けちゃだめだなと思った。(3回戦に向けて)去年卒業した浅沼君と西が丘に2人でピッチに立ちたいと言っていて、結局一緒に立てなかったので、今回自分が立って浅沼君の分まで活躍したい。


・小山北斗(国4・帝京)

(自身がPKを決めて3回戦進出を決めたが)正直、とても緊張した。だけど、沖野が頑張ってくれたので、気持ちよく蹴ることができた。(試合前に心掛けていたことは)相手うんぬんよりもグランドの状況を見て、グラウンダーのパスをつなげない分、いつもより体を張る部分などが大切だと心掛けていた。その分、国士さんも同じサッカーをしてくるので、スタッフにもそこには絶対負けないようにと言われていたのでチームみんなで頑張った。(対戦してみての感想は)カップ戦の一発勝負なので何があるかわからないが、押してた分90分で決めきれなかったのは反省点。でも、これまで東洋は2回戦を突破できていなかったのでそれを達成できて嬉しく思う。(達成できた要因は)みんなのハード―ワーク。応援の人も遠くから駆け付けてくれていて、チーム一丸になったことだと思う。(3回戦に向けて)最高の準備をして、中2日なので体の疲労を取って、できるだけ最高の状態で挑みたい。あと、(マネージャーの)原ちゃんの誕生日なので、おめでとうございます。


・瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)

相手も自分たちからしたら格上で連戦だったので、気持ちで負けないように戦おうと臨んでいた。(実際に戦ってみて)相手の10番にロングボールを蹴り込んでくるということはわかっていたので、そこで起点を作らせないように意識していた。(対人プレーでは全く負けなかったが)その辺は自信はあった。相手が強いと聞いていても絶対自分の方が強いと思ってやっているし、そこは負けられない部分なので自信を持ってやっていた。(同点ゴールの起点となったが)あれは啓矢(仙頭)の声が聞こえたので、感覚で出した。(仙頭へのパスの意識は)啓矢は相手の弱点だと思う所などを判断して常に動いているので、啓矢にボールが入ったらチャンスになるので、位置などは常に意識して、要求されたところにボールを供給できるようには意識している。(3回戦に向けて)また今日のようにみんなが一つの方向に気持ちを向けていけば、勝てない相手はないと思う。気持ちの部分で勝っていきたい。


・今井裕基(国4・埼玉栄)

早い時間に失点してしまったが、落ち着いてゲームをしていたので前線が取ってくれると信じてここから無失点で切り抜けていこうと切り替えた。結果的に一番最初の失点だけで良かったが、失点した分改善点はある。延長になってから足がつっていて、自分の方から相手の攻撃が多かったが、つってる時こそ冷静に対応できればいいなと落ち着いてやることを意識している。左サイドバックでも右と同じようにできればチームも負けないと思うので、どこで出てもいいように最善を尽くしたい。(3回戦へ向けて)西が丘みたいな大きな舞台でやるのは初めてなので楽しみ。次も勝てるように頑張りたい。


・仙頭啓矢(国3・京都橘)

これ勝たないと全国にいけないという試合で、めっちゃ苦しかったけど勝ててよかった。(ゴールシーンを振り返って)前半に絶好のチャンスを外していたので負けたら自分の責任もあるなと思っていた。次チャンスが来たら絶対決めなきゃいけないと感じた。久々にドリブルからゴールを決めることができてうれしかった。(チーム全員気持ちが入っていたが)応援してくれる人もたくさんいてとても力になったし、応援の一体感がものすごいあってやっていても楽しかったし、心強かった。(強豪を倒したが)PK戦ではあったが勝ったというのは負けるのとは大きな差だし、1部相手でも全然やれると感じた。(今日のMVPは)やっぱ沖野君だと思う。PKをめっちゃ止めてくれた。自分は外してしまったからものすごい感謝してる。(3回戦へ向けて)まだ全国が決まったわけではない。3回あるとはいえ勝たないと進めないから集中して目の前の一戦をしっかり戦っていきたい。


TEXT=當麻彰紘 PHOTO=村田真奈美

 

[次回試合予定]

「アミノバイタル」カップ2015 第4回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選

3回戦 6月3日(水) 対明大 味の素フィールド西が丘にて 11:30キックオフ