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2015.06.04
コラム

第464回 自分だけの武器 執筆者・野原成華

新しいバイトを始めたら、お財布は潤ったのに心はカサカサになりました。野原です。五月病を抜け出し新しい生活パターンにようやくなじんできました。ただ、バイトは授業と取材に支障をきたしたためシフトを減らそうと思っています…。

最近、スポトウ生活3年目にして新たな悩みができました。それは選手との距離感がわからなくなったことです。

私たちは学生記者として同じ学生の選手を取材させていただいています。それが利点となることもあるけど、欠点となることもあります。正直なところ、今までその欠点ばかり気にしていました。プロに比べて写真の技術もコメントを聞き出す詐術もないし、サークルだから人によってモチベーションも全然違うし、こんなの自己満足の形なんじゃないかって思ってしまうこともありました。

 だけど、最後の年だからでしょうか、それとも改革を(いろんな意味で)推し進めている編集長のせいでしょうか、いや、一番は一生懸命部活をしている選手の影響ですね。私たちにしかできない新聞をつくらなきゃって強く感じるようになったんです(もちろんこれまでもいい加減な気持ちでやってきたわけではありませんが)。

学生記者の特権とはなんでしょうか。

  やはり、それは選手との距離の近さなんだと思います。同じ大学に通っていて、同年代で、共通点もきっと多くて。どこのプロにも負けない、立派な強みのはずです。それを生かさないわけにはいきません。

ただ、ここで問題に直面しました(ようやく本題に入ります。前フリが長くてすみません)。

  選手と近い立場にいるからこそ、どこまで踏み入っていいのかわからないんです。3年目になって少しずつ顔も覚えていただけるようになった今だから、こんなことに悩むのかもしれません。でもこの立場を嫌な風に利用したくなくて、変に遠くからの質問ばかりしちゃったりして、全然利点として見ることができていませんでした。

 もちろん選手ともともと友達の人とか、うまくやっている人も結構います。そういうところを見るとうらやましいと思うけど、きっと利点はそれだけではないはずです。尊敬しすぎて距離があいて逆に冷静に見られるかもしれない、と前向きにとらえて、自分なりに長所を磨いていきたいと思います。

取材させていただいている方には、日々尊敬の念を抱いています。しかし同時に、取材を通してその方々が笑顔のときは私たちもうれしいし、泣いているときは悲しくなります。そういった自分だけの強みを生かして、残り7か月、今まで以上にスポトウの活動と真摯に向き合い発信していきたいです。そして先輩方がつくってきたものを壊さないように、でも新しいこともどんどん取り入れて、よりよい方向に向かっていければと思います。

 

 

 ネガティブ思考の暗いコラムで嫌な気持ちにさせてしまったら申し訳ございません。ぶっちゃけすぎかなと思いつつも、今の気持ちを正直に書かせていただきました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。