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「アミノバイタル」カップ2015 第4回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選
6月3日(水) 味の素フィールド西が丘
東洋大0-2明大
<出場メンバー>
▽GK
沖野泰斗(国4・幕張総合)
▽DF
石坂元気(国4・広島Y)
郡司昌弥(国4・柏U-18)
浦上仁騎(国1・大宮Y)
今井裕基(国4・埼玉栄)
▽MF
小山北斗(国4・帝京)82分→MF高橋宏季(国1・FC東京U-18)
勝野瑛(国1・浦和Y)
坂元達裕(国1・前橋育英)57分→MF小島正之介(ラ4・常総アイデンティU-18)
小山大貴(国4・大宮Y)72分→FW佐藤仁紀(国3・武南)
▽FW
仙頭啓矢(国3・京都橘)
遊馬将也(国4・武南)
仙頭は攻撃の活路を探し続けた
途中出場で攻撃の流れを作る佐藤
総理大臣杯の出場権獲得は次の試合へと持ち越しに
全国大会出場に王手を掛けた一戦は明大との顔合わせとなった。29分に失点を許し劣勢に立たされる。攻勢に転じた後半だったが71分に追加点を決められ、万事休す。順位決定戦に回ることとなった。
大学サッカーの聖地、味の素フィールド西が丘で行われた3回戦。対する相手は、U-23日本代表にも選出されている室屋(3年・青森山田)など粒ぞろいの明大となった。序盤は押し込まれるもののしっかりとブロックを作り決定機を作らせない。しかし、一瞬の隙を突かれてしまう。29分、左サイドから浮き球のクロスに中央で待っていた選手が反応し、沖野と1対1の場面を作られる。冷静にかわされゴールネットにボールを沈められた。古川監督が再三語っていた「格上のチームには先制点を与えてはいけない」という大事な得点を許してしまった。
それでも粘り強く陣形を整え、徐々にボールも支配しはじめる。しかし、エースの遊馬にボールが収まらない。東洋大の攻撃の核である遊馬と仙頭の間に距離ができてしまい、相手ゴール前で細かくパスをつなぐサッカーを展開できない状態が続く。それに加え、タレント揃いの明大DFの前では上手くシュートコースを切られ個人技でゴールを割ることもできない。ここまでチャンスらしいチャンスは作らせなかったものの、71分に追加点を決められてしまう。途中出場の佐藤のポストプレーを起点にシュートの本数も増えるが、結局最後まで明大の砦を崩せず試合は終了。準決勝進出は叶わなかった。
個人の差で負けたと言っても過言ではない今試合。前回の国士大戦に続き、チームとしては互角に戦えた。それは古川監督が「選手たちの自信につながる」と試合後に話した通り、試合に負けても得たものは大きい。アミノバイタル杯の上位7校が総理大臣杯への切符を手にすることができる。この2戦でつけた自信と課題を糧に次こそ全国の扉を開ける。
■コメント
・古川監督
格上のチームとやるときは先制点を与えないことだったり、こちらが先手を打つことが勝つ確率を上げることだと選手たちに話してスタートした。前回同様今回も先に点数を取られてしまい追いかける展開になったことが試合を難しくした。十分に渡り合ったと思うが、やはり先に点を与えたことで相手に落ち着いてゲームを運ばせてしまった。相手が焦れるような展開やカウンターを仕掛けたりできれば良かった。失点のところはワンチャンス出やられてしまいもったいなかった。やれるという手応えと、勝利には結びつけるところには至っていないという守備面での厳しさが明治さんとの差で我々もそこは上げていかなければならない。(つかめたものは)1部の強豪校とがっぷり四つに組んでやれたということは選手の手応えや自信につながる。明治さんの試合巧者ぶりは学ぶところでもある。(仙頭と遊馬の距離に関して指示を出していたが)相手の個人の寄せは2部とは違うので、預け先をお互いに作らないといけないというところで、2人の関係で起点を作って他の選手を押し上げるまでの時間を稼いでもらわないと押し込まれてしまうので起点を作ってくれということだった。(次戦に向けて)中1日なので、しっかりとリカバリーして良い準備をして臨みたい。
・遊馬将也(国4・武南) ゲームキャプテン
明大は歴史と伝統のある強いチームで、自分たちはリスペクトした上で戦おうと思ったが、会場の緊張感に飲み込まれてしまった部分もあった。先制されても負けないという気持ちが強いゲームだったが、前が点を取れなかったのがいけなかった。相手のボランチからディフェンスラインにかけて相手はいい選手をそろえていて、個人での打開は対人という部分では難しかった。もっとうまく連動して連携を取っていきたかった。俺と啓矢(仙頭)の距離が遠くてうまくはまらなかった。サポートであったり、周りがどんどんボールを要求したりしなければいけなかったが、今日の前線は孤立してしまったのが敗因。(次の試合に向けて)ここで顔を下げることはないし、自分たちが東洋の歴史というものをしっかり変えていきたいので、もう一回仕切り直して大事な一戦に挑みたい。
・佐藤仁紀(国3・武南)
負けていたので、自分が入ったら点を取るということを決めていた。得点を取るということだけを意識していた。調子も悪くないし、出れたらできると思っているので、調子だけ落とさないようにしたい。点だけ取れれば。(次の試合に向けて)自分が出たら点を取ってチームが勝てるように、ベンチの時はチームをサポートしていきたい。
・仙頭啓矢(国3・京都橘)
相手が上回っていたと感じた。孤立していたというか、前にあまり人数をかけられない状態で、決定的なチャンスがあまり作れなかった。引きすぎていて、攻撃参加するために人数をかける場面でも全員が下で受けようとしすぎていた。(次の試合に向けて)次勝たないと全国に行けないという思いで、また次があると思ったら引きずってしまうので。何が何でも勝って全国を決めたい。
TEXT=村田真奈美 PHOTO=當麻彰紘、松井彩音
[次回試合予定]
「アミノバイタル」カップ2015 第4回関東大学サッカートーナメント大会兼総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東予選
順位決定戦 6月5日(金) 対平国大 流通経済大学サッカー場にて 11:30キックオフ