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2022.06.21
準硬式野球

[準硬式野球] 3部2位も粘り強さが光った春

昨秋、3部への降格が決まり、最短での2部復帰を狙った春季リーグ戦(以下、リーグ戦)。開幕3連勝を飾り、最終日まで優勝争いに絡むも、入替戦へ1ポイント及ばなかった。ここでは、リーグ戦10試合の模様と選手のコメントをお届けする。


主将としてシーズンを戦い抜いた冨丘

(写真提供:東洋大学準硬式野球部)


 迎えた初戦、3点を追う九回に一挙6得点を奪った。この大逆転劇で波に乗った東洋大は、開幕3連勝と2位につける。4戦目は1ポイント差で首位に立つ法大Ⅱとの対決。ここは引き分けに持ち込むが、亜大、再び法大Ⅱを前にして連敗。一転、白星が遠くなってしまう。しかし、持ち前の攻撃力と粘り強さで立て直した。7戦目の成蹊大戦を22安打で大勝すると、続く試合では前半の6点差をひっくり返し勝利。城西大1回戦でも圧勝したチームは、優勝の可能性を残したまま最終日へ。しかし最終戦の直前、法大Ⅱが優勝を決めたことで、東洋大の2位も確定。最後まで力を見せつけたが、あと一歩、勝ち点1及ばなかった。


 7勝2敗1分。「決して悲観的になるようなものではない」と杉本(ラ3=一宮)学生監督。ただ、やはり2部昇格を目指してきたチームにとって満足はできない結果であろう。冨丘(社3=横浜隼人)主将も「優勝できる力があったぶん悔しい」とコメントしたように、ちょっとした差が結果を分けた。一方、「粘り強さ」が光ったシーズンともいえる。逆転勝利は3度。いずれも3点以上の差から追い上げた。また、追いつかれてから振り放す試合も見られ、「簡単に負けない」という収穫もあった。しかし、やはり課題に関する声も大きい。ここから2部昇格へ。春シーズンでの悔しさは、秋に晴らすつもりだ。


 リーグ戦が終わり、3部2位の東洋大はアルシスコーポレーションカレッジベースボールカップ東都大学準硬式野球 THE ROOKIE TOURNAMENT(以下、新人戦)に出場。1、2年生が東都リーグの格上相手に好ゲームを演じた。さらに、6月24日から26日にかけて5リーグでのオールスター戦が開催される。東洋大からは、冨丘、木村(ラ3=長野西)、古源(社3=東亜学園)、福田(営2=東洋大姫路)、松本春(ラ2=東農大三)の5名とマネージャー1名が参加予定。中でも冨丘は東都②チームの主将を務める。まだまだ大会が続く準硬式野球。そんな彼らから目が離せない。


投手陣を引っ張った舩津


中軸として一発も放った木村

(写真提供:東洋大学準硬式野球部)


■コメント
・杉本(ラ3=一宮)学生監督
ーー春季リーグ戦を振り返っていかがですか
2部昇格を目指してやっていたので、それを逃してしまい残念という気持ちが強いです。ただ、7勝2敗1分という成績は決して悲観的になるようなものではないので、秋リーグで昇格するためにプラスな結果だったと思います。

ーーチームの収穫および課題を教えてください
逆転勝ちが多かったのが今のチームの粘り強さを象徴していると思うので、点を取られても簡単には負けないと分かったのは大きかったと思います。課題はやはり投手陣で、様々な理由はありますが、さすがに点を取られすぎているのでそこが秋に向けての大きな課題だと感じています。

ーー投手陣、野手陣をどう評価されますか
投手陣はとにかく舩津がよく投げてくれたと思います。連投になってもしっかり試合を作ってくれたので、舩津への信頼はかなり高まりました。後は丸嶌が成長してくるともっと面白くなってくると思います。野手は冨丘、木村、川嶋、長尾が調子の良し悪しはありましたが、しっかりと打線を牽引してくれたので頼もしかったです。後は福田、松本の2年生コンビがよく頑張ったと思います。

ーー個人的な課題はありましたか
個人的な反省点としては、少し采配が消極的なってしまったところがあったので、選手をもっと信頼して仕掛けられるように強気な采配ができるといいかなと思います。

ーー印象に残っている試合やプレーを教えてください
10試合もあったので印象に残っているシーンはたくさんありますが、まとめるととにかく逆転勝ちを多くできたのが素晴らしかったと思います。シーンを選ぶとすれば最終戦の廣渡の投球が素晴らしかったことです。

ーー秋季リーグ戦へ向けて取り組みたいこと、来季の目標はございますか
とにかく2部昇格が大きな目標なので、そのために夏の間できることを全力でやっていこうと思います。


・冨丘(社3=横浜隼人)主将
ーー春季リーグ戦を振り返っていかがですか
勝ち試合で負けてしまった試合が非常にもったいなかったです。優勝できる力があったぶん悔しいです。

ーーチームの収穫および課題を教えてください
土壇場で逆転勝ちや6点ビハインドからの逆転勝ちなど、厳しい状況から勝つことができたことは収穫だったと思います。失点が多いので抑えたいです。

ーー野手陣の収穫および課題を教えてください
野手は本当にこのリーグ戦10試合ミスが少なかったから良かったと思います。さらに磨きをかけたいです。

ーー印象に残っている試合やプレーを教えてください
成蹊大学第2戦。6点差をひっくり返し逆転勝ちしたからです。

ーー秋季リーグ戦へ向けて取り組みたいこと、来季の目標はございますか
秋は投手、打撃両方のレベルアップし、優勝、2部昇格目指して頑張ります。

ーーオールスター戦へチームキャプテンとして出場する意気込みをお願いします
いろんな大学、リーグの選手が集まる貴重な機会なので、全力で楽しんでいい経験にしたいと思います。


・舩津(ラ3=高輪)選手
ーー春季リーグ戦を振り返っていかがですか
回途中からの登板も多くて難しかったですが、ほぼ全試合で納得する投球が出来ました。

ーーチームの収穫および課題を教えてください
試合序盤であったり、点差の開いた展開になると集中力がなくなることが多かったことが課題です。

ーー投手陣の収穫および課題を教えてください
投手陣は昨年あまり登板していない大戸や丸嶌が先発として好投した試合があったことがとても収穫でした。継投で試合を作る投手陣なので、様々なパターンの継投ができてとてもよかったです。

ーー印象に残っている試合やプレーを教えてください
法政との第1戦。リードした状態でマウンドに上がったのに結果追いつかれてしまった。結果論ですが、この試合取れてれば優勝の可能性があったので悔しいです。

ーー秋季リーグ戦へ向けて取り組みたいこと、来季の目標はございますか
投手陣全体として全員決め球を作ることです。今は三振がなかなかとれないのでそこを克服したいです。


・木村(ラ3=長野西)選手
ーー春季リーグ戦を振り返っていかがですか
接戦や途中までビハインドの試合が多く苦しいシーズンだったと思います。7勝と結果としてはまずまずでしたが、優勝することが出来なかったので不甲斐なかったと感じます。

ーーチームの収穫および課題を教えてください
シーズンを通して得点する力、つなぐ力というのは非常に感じられましたが、その分失点が多かったという点が課題だと思います。

ーー野手陣の収穫および課題を教えてください
野手陣は試合経験を積む中で失策が少なくなったことは収穫だったと思います。また、攻撃面でも得点する力は着実に付いてきたと感じています。ですが、走塁面や小技などの細かいプレーでのミスはまだあったのでそこが課題だと感じます。

ーー印象に残っている試合やプレーを教えてください
印象に残った試合は1試合目の獨協大学戦です。個人としても大学初ホームランを打つことが出来たり、チームとしても最終回にみんなでつないで逆転が出来たりと、1試合目から熱い試合が出来たので印象に残っています。

ーー秋季リーグ戦へ向けて取り組みたいこと、来季の目標はございますか
秋リーグは3部優勝はもちろん、入替戦でも勝利し2部昇格を目指して頑張りたいと思います。


※ 新型コロナウイルス感染症への対策により、選手の方々に質問を送らせていただき、コメントを寄せてもらいました。  



◇大会振り返り特集掲載日程◇

6月22日:新人戦


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TEXT=青木智哉