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2015.06.09
相撲

[相撲]団体戦ベスト8止まり 感じた力の差

第94回東日本学生相撲選手権大会・団体戦

6月7日(日)両国国技館


団体戦 ベスト8

(Aクラス優秀8校決勝トーナメント)

1回戦

東洋大

2対3

中大

●大波

引き落とし

○内山

○白石

はたき込み

●吉本

●村田

上手出し投げ

○山本

○中嶋

押し倒し

●福井

●西野

寄り切り

○矢後


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先鋒・大波は相手の引き技の前に屈した

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大将戦で敗れ、肩を落とす西野


 まさかの結末だった。東日本学生相撲選手権大会が行われ、優勝を目指した団体戦で2年連続のベスト8止まり。敗れた相手はくしくも2年連続で中大。同じ敵に阻まれたショックは大きく、優勝はおろか入賞さえも逃す結果となった。

 大将の欠場が大きく響いた。団体戦の砦である大将はチームの勝敗を左右する最も重要なポジションだ。その重責を担うはずだった新保(法2・鰺ヶ沢)が大会前からの体調不良もあり、予選1回戦から欠場した。代わって新人戦の覇者、西野(法1・金沢市工)が大将を務めた。

 予選では2勝を挙げ、全体5位で決勝トーナメントへと駒を進める。迎えた1回戦で中大と対戦。昨年の同大会で敗れている相手だけに雪辱を期したいところだ。しかし、ここで思わぬ事態が発生する。予選において太田(ラ4・飛龍)が右ひじに違和感を覚え、先鋒が大波(法3・学法福島)に変更となった。その大波は力を発揮することができずに先勝を許す。その後互いに星を取り合い、勝敗は大将戦へと委ねられた。西野は予選で唯一全勝していたこともあり、この取組に際しても勝利が期待された。しかし、勝負は甘くない。立ち合いで押し込むも勢いを止められてしまい、両者が土俵中央で組み合う形となった。先に動いた相手の投げに体勢を崩されると徐々に追い詰められる。土俵際での粘りもむなしく、無念の1回戦敗退が決まった。予想外ともいえる結果に選手たちは動揺を隠しきれなかった。

 今年度の最大の目標はインカレでの覇権奪回だ。団体戦で期待できる戦力が加わったことにより、例年よりも期待ができると部員誰もが口を揃えていた。今大会も予選では格下の相手とぶつかったこともあり危なげなく勝ち進む。だが、負けた相手とは力の差が感じられた。特に中大戦では土俵上での気迫にも差が見られた。動きに固さがあり、取組内容にしても力負けした感が否めない。また、中堅の村田(法3・金沢市工)が敗れてしまうなど、確実に勝利がほしい場面で白星をつかみ取ることができなかった。精神面での弱さも露呈した形となり、改めて自分たちの相撲を見直す機会となった。

 精神的な柱であった大道(H26年度法卒)が抜け、不安視される団体戦。新戦力の加入で優勝候補へと挙げられる中、他校からのマークは一層厳しくなることが予想される。だが、若いチームにとって今大会で得たものは大きい。個々の力は高いだけに今回感じた差を埋めることができれば、どの相手にも引けをとらない強さが発揮できるようになる。悔しさを胸に鍛錬の夏が訪れる。

 

TEXT=伊藤拓巳 PHOTO=吉川実里、伊藤梨妃