Article

記事


2022.10.05
硬式野球

[硬式野球] 3年生大活躍!石上泰が4打数4安打3打点の大暴れ

東都大学野球秋季2部リーグ戦・拓大1回戦

10月4日(火) 等々力球場

〇東洋大3-0拓大



東洋大
拓大


二塁打:石上泰(三、八回)


〇細野(3勝)ー後藤聖


・打者成績

打順守備名前
(中)橋本吏(総3=花咲徳栄)
(右)水谷(営3=龍谷大平安)
(遊)石上泰(営3=徳島商業)
(一)小口(法4=智弁学園)
(指)花田(総1=大阪桐蔭)

馬込(法2=桐光学園)
(二)宮下(総1=北海)
(左)秋元(済1=木更津総合)
(捕)後藤聖(法3=京都学園)
(三)加藤響(総2=東海大相模)


30


・投手成績

名前球数四死球三振
細野(総3=東亜学園)15310


全打点をあげた石上泰


先制のホームを踏んだ橋本吏


追加点で喜ぶ細野(左)と水谷


この日、見せ場を作ったのは3年生だった。投のヒーロー・細野(総3=東亜学園)の完封勝利を後押ししたのは、同期の石上泰(営3=徳島商業)。これまでの不調を脱するかのように、4打数4安打3打点と大暴れ。東洋大は4勝3敗と再び勝ち越しに成功した。


 試合は初回から活気づく。初めに橋本吏(総3=花咲徳栄)が四球を選び、水谷(営3=龍谷大平安)が犠打で二塁に送ると、打席には「最近不調だった」と石上泰(営3=徳島商業)。不調を吹き飛ばす、右翼手前をワンバウンドする適時打を放つと、その間に橋本吏が俊足を飛ばし、ヘッドスライディングでホームイン。初回から4番の小口(法4=智弁学園)主将を前に先制を演出する。


 三回には2死から水谷が四球で一塁に出ると、再び石上泰。両手に抱えたバットは再び火を噴いた。打球はライトを転々とし、右翼手は大慌て。その様子を確認した水谷は一塁から駆け抜け、スライディングで本塁に突入。石上泰も二塁まで足を運び、試合の流れをこちらに引きずり込んでいく。


 この日先発の細野は四球を出しながらも、無失点で毎イニングを切り抜ける。ベンチメンバーも、ボール先行で盛り上がる拓大に支配されないよう、ストライクの度に声を出し、ベンチからいいムードを作り出す。


 しかし、七回、宮下(総1=北海)と後藤聖(法3=京都学園)が拓大の守備に翻弄され、併殺となってしまう。嫌な空気がナインを襲うも「ミスした後が大事だよ」と東小橋川(営4=帝京第三)。チームを鼓舞するムードメーカーに応えるように、直後の相手の攻撃をなんとかかわし、難を逃れた。


 なお1人でマウンドを守る細野を再度援護したのは、やはり同期の2、3番だった。八回、水谷が全力疾走で内野安打を誘い出すと、石上泰が今度は左中間へ打球を運ばせ、フェンスに直撃。3打点目をあげた石上泰の大暴れっぷりに、思わず細野が「バケモノ」と呟き、笑みが零れ出た。仲のいい3年生の絆を光らせた。


 3年生は自分たちが率いる来季を見据えてか、近頃見せる表情はかなり真剣さを増している。守備においては外野からは水谷、内野では石上泰が積極的に後輩に声を掛け、強い存在感を出す。攻撃では1番から3年生が3人名を連ねている。この上位打線をさらに強力なものにし、101年目の東洋大に弾みをつける。



■コメント

・杉本監督

(細野の投球を振り返って)バッターに対してスリーツーにずっとなるんですもん。自分のピッチングってところの突き詰めてる、自分の求めてるピッチングのスタイルっていうのがあるのか分からないですけど、そこはすごく課題かなって思います。結果的に0点ですけど、すっきりしないでしょ。そういうピッチャーなのかも分からないですけどね。八回でいつもおかしくなっていたので。今日は六回でおかしくなりそうでしたけど、あの打順のめぐりっていうのは3人でぴたっと終わって明日もみんなで頑張っていこうぜって話だと思うんですよ。(石上泰選手が打点を上げました)石上泰はずっと調子悪かったので彼自身も必死こいてやっていたと思うので。今日は石上泰に助けてもらいました。逆転優勝に向けて、ずっと同じことをやるだけなので、だからこそエースの在り方をもっと感じてほしいかなと思います。


・小口(法4=智弁学園)主将

(前回負けてから、修正したことは)練習量を増やしました。中々学校で全員集まってできないんで。(初めから雰囲気が良かったですね)「とりあえず勝つことだけ考える」ってこと、「先制点を取ろう」って話をしていたので。先制点取れて良かったです。(今日勝てた要因は)細野が良く投げてくれたのと石上泰がよく打ってくれたからです。(次戦に向けて)変わらず目の前の相手を倒します。


TEXT /PHOTO=宮谷美涼