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第20回東京都サッカートーナメント大会 第95回天皇杯本選予選学生系の部予備予選2回戦
6月21日(日) 青山学院大学緑が丘グラウンド
東洋大4-0日大
<得点者>
32分 田中
77分 坂元
81分 田中
85分 小山大
<警告>
65分 徳市
<出場メンバー>
▽GK
沖野泰斗(国4・幕張総合)
▽DF
今井裕基(国4・埼玉栄)
郡司昌弥(国4・柏U-18)
瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)
池田稔樹(国4・桐生第一)
▽MF
徳市寛人(国3・東福岡)88分→DF浦上仁騎(国1・大宮Y)
小山北斗(国4・帝京)
阿部敬太(国2・東福岡)55分→FW小山大貴(国4・大宮Y)
▽FW
遊馬将也(国4・武南)
田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)83分→FW杉山丈一郎(国4・市立船橋)
坂元達裕(国1・前橋育英)
2得点を決めた田中
坂元は東洋大のパスサッカーからゴールを決めた
途中出場ながら2得点に絡んだ小山大
初戦を突破した勢いそのまま4得点で日大を圧倒!中日なしの連戦、降りしきる雨、重なる厳しい条件をものともせず、東洋大スタイルを貫き、また一つコマを進めた。
雨により濡れたピッチも影響し、なかなか前にボールを動かせない場面が目立った。それでも、徐々に感覚を取り戻し、濡れたピッチを逆手にとったスピーディーなパス回しでゴールに迫る。30分、中央の細かいパス交換から田中が抜け出しネットを揺らす。77分には小山大がドリブルで運び最後は坂元。攻勢を強めた終盤は、81分、85分と立て続けにこぼれ球を田中、小山大がゴールし大量4得点で試合を締めくくった。「グラウンドが滑ることには滑ったが、いつも通りにできた」。2点目を決めた坂元が語るように雨の中でも東洋大のサッカーは健在だった。
試合全体を見ると、押し込まれる時間も長く、とくに後半は崩される場面も多かった。それでも最後の場面で体を張り、ゴールを遮断した。コンパクトに保たれたディフェンスラインが全体を押し上げ、連帯した守備を生んだ。裏にボールを出されると瞬時にカバーする郡司。タッチライン際のボールをことごとくマイボールにする今井。効果的な攻め上がりを何度も見せた池田。最後まで激しい守備を披露した滝澤。最上級生4人が組むラインはチームを底で支え続けた。4得点という結果ばかりが目立ってしまうが、そこには無失点という安定があり、強固な守備は多彩な攻撃の原動力であった。
「アミノバイタルカップで1部の相手と戦った時に、ちょっとした隙を与えることで差がついてしまうことも体験した」。古川監督も語るように、明大や国士大など1部に所属するチームの勝負強さを身をもって体感した。そして今、その経験がチームをさらに成長させている。「クロスの対応は我々の課題だった」と監督も指摘していたが、この日は再三、相手のクロスを跳ね返し続け、シュートも3本におさえた。無失点という結果がなによりの自信になる。「(アミノバイタルカップ同様に)天皇杯でも勝ち上がって本大会に進めれば偉業になると思う」。“創部初”づくしの偉業達成へ―。チームは気を緩めることなく、戦い続ける。
■コメント
・古川監督
先制点がカギになると思っていた中で、前半先制点を取れたのは大きかった。後半2点目が入るまでの時間は相手に押し込まれ、苦しい時間だったがそこで踏みとどまれたことが、4対0というスコアになったのだと思う。(攻めこまれながらも無失点で切り抜けたが)アミノバイタルカップで1部の相手と戦った時に、ちょっとした隙を与えることで差がついてしまうことも体験した。そこを学んで次に活かそうと試合を通じて修正していった。クロスの対応は我々の課題だったが、少しずつマークの仕方や意識を話してきている中で選手も理解してやれるようになりつつあるのかなと思っている。(次の試合に向けて)総理大臣杯前にまた公式戦を経験できるのは我々にとって重要なこと。来週勝ち上がることができれば次は確実に関東1部のチームとの対戦になるので、総理大臣杯前にそういう相手と公式戦を戦って準備していきたいし、天皇杯でも勝ち上がって本大会に進めれば偉業になると思う。
・坂元達裕(国1・前橋育英)
個人としては調子が悪くてミスも多かったが、1点という形で結果を残せたのは良かったと思う。(雨の中の試合だったが)グラウンドが滑ることには滑ったが、いつも通りにはできた。(後半の戦い方は)後半始まってからほとんど相手ペースで崩されることが多かったのだが、守備の先輩方がしっかり守ってくれたので、反撃につなげることができた。(得点でチームに勢いがついたが)それまでチームに迷惑をかけていて、流れを崩していたのだが、あの形でチームに流れがいい方向に向いたのは良かった。アミノバイタルカップの初戦でゴールを決めてから、その後の試合が全く良くなく、悪いプレーも多かったので結果を残すことができてよかった。(次の試合に向けて)出場したら自分のプレーができるようにがんばりたい。
TEXT/PHOTO 吉本一生