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2022.10.15
サッカー

[男子サッカー]拓大相手に3発快勝で後期初勝利!

第96回関東大学サッカーリーグ戦(後期)1部第13節 東洋大VS拓大

8月20日(土) 非公開


東洋大3-0拓大


〈得点者〉(アシスト) 

4分 室井

74分  室井

80分  前田泰 (清水)


〈出場メンバー〉

▽GK

前田宙杜 (国2=京都橘)


▽DF

田頭亮太(国3=東福岡) 

高橋亮(国4=FC東京U-18)

松田佳大 (国4=京都橘)

奥野新大 (国4=大宮Y)→66分 押久保汐音(国4=新潟U-18) 


▽MF

井上怜(国4=市立船橋)→74分 清水祐輔 (国3=柏U-18) 

土谷大晟 (国4=矢板中央) 

瀬畠義成(国4=JFAアカデミー)→90分  山岸楓樹  (国3=前橋育英)

伊藤恵亮(国4=矢板中央)→77分 新井悠太 (国2=前橋育英)


▽FW

前田泰良(国4=鹿島Y)

室井彗佑(国4=前橋育英)→81分 小野田龍剛(国3=常葉大附橘)


 2Gで後期も好調な室井(中央)

久々のゴールを挙げたキャプテン前田泰

(写真提供:東洋大学体育会サッカー部)

※掲載試合が前後してしまい、大変申し訳ございません。

関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)第13節の相手は、前期の第9節での対戦時に16本のシュートを放ちながら、勝ちきれなかった拓大。その時に露呈した決定力不足が改善されたのか試される一戦は、開始早々の室井のゴールを口火に、3点のゴールラッシュで快勝。これで後期リーグ戦初勝利となった。


 後期リーグ戦の開幕節となった前節の筑波大戦に敗北し、前期から続く連敗を止めたい思いで臨んだ今回の一戦。まずは先制点をいつ取れるか、という状況の中で、しっかり期待に応えたのは東洋大の誇るゴールマシーンだった。前半4分、ハーフライン付近でボールを持った伊藤が、既にパスが来ると予想してゴール前に走りこんでいる室井にスルーパス。そのボールを受け取った室井は全力疾走で相手DFを振り切った後、GKとの1対1も制し、先制点をマークする。室井は「普段から練習でやっていた形がそのまま出せた」と語り、前日にも同じ練習をちょうど伊藤と行っていたという。地道な反復練習が実を結ぶ結果となったゴールで、試合の主導権を得た東洋大は、拓大に危険なシーンをあまり作らせることなく前半を終えた。


 迎えた後半、前半には慣れた形で得点を奪った室井だったが、74分には本人も上手く行き過ぎた、と振り返る形で追加点を奪う。中盤でボールを受けた室井は、相手のマークが緩いことを確認すると、そのまま勢いのあるドリブルで相手ペナルティーエリア外左まで進入し、最後は綺麗にコントロールしたカーブをかけたシュートでネットを揺らして見せた。好調なエースに負けじと、キャプテン前田泰も意地を見せる。80分、カウンターの形から清水が相手ゴール前にボールを運び、並走し、かつフリーだった前田泰にパス。ボールをもらった前田泰は、焦ることなく、ゴール右隅にシュートを放ち、3点目をゲットした。これで試合をほぼ物にした東洋大は、この後の拓大の攻撃も無事シャットアウトし、3-0のクリーンシートで試合を終えた。


 これで公式戦では、6月5日の第8節順大戦以来の勝利を手にした東洋大。快勝の要因となった攻撃陣の高い決定力はもちろんの事、久々に無失点で試合を終えることができたのも大きい。これまでチームで取り組んできた守備力と決定力の課題を一気に解決してきた東洋大の優勝への道は続く。


◼︎コメント 

・井上監督 

後期が始まって第2戦の延期分がこの試合となったわけだが、後期初戦の筑波大戦、前期の最後の3試合と中々勝てない試合が続く中で、勝ち点3を欲する以上に渇望しようという話をゲーム前に選手たちには話した。加えて、失点が続いていたので、クリーンシートで試合を終えることを目標に試合に臨んだ。攻撃と守備でチームの中で共有することを話した上で、戦い方をスタートのメンバーから、後に入るメンバーまで徹底できたというのが非常に良かったゲームだと思う。立ち上がり早々に点を取れて、守備面でも、相手の特長を消しながら枠内シュートもほぼ打たれずに終えることが出来た。一番良かったのは、ゲームにスタートから出たメンバー、そして交代メンバー、それ以外の応援やサポートに回ったメンバーも含めて一体感のある試合が出来た事。(ショートカウンターからの得点が多かったが、相手の陣地でボールを取り切るという守備の徹底が、得点につながったというのはあるか)できるだけグラウンドの中央、または高いところでボールを奪って早く攻めるというのが共通理解としてあった中で、相手は非常にボールを大事につないでくる攻撃的なチーム。攻撃の芽を摘んだ瞬間が、相手の陣形が最も崩れるところなので、そこを狙うというのは攻撃のコンセプトとしてあったし、徹底できたかなと思う。(これからのリーグ戦を戦う中での基本戦術はショートカウンターメインになってくるのか)対戦相手もあることなので、チームによってアレンジはしないといけないと思うが、攻撃の部分の特長は消さずに、守備面では、相手の特長を上手く消しながら、自分たちの長所を出せる戦い方を毎試合考えていきたい。(今年度は多くの選手をJリーグに輩出しているが、選手の育成の仕方などはあるのか)私は、監督就任3年目なので、4年生が1年生の頃は見れていないが、一つは前任者をはじめ、スタッフがポテンシャルの高い選手をピックアップしているのが一つあると思う。その中で、1年目から試合に出ているものもいれば、4年生からコンスタントに試合に出だした選手もいる。どのタイミングで選手が大きく伸びるのかというのは、選手によって違うので、このやり方をしたから伸びるというのは一概には言えないかなと。選手たちは4年間の時間を非常にサッカーに費やしており、早い時間で成果がでたものもいれば、地道に今も取り組んでいる者もいる。どこかでそれが成果として表れてくれればと思っている。今年に関しては、プロ内定を例年に比べて早い段階でいただいている。試合での活躍、そして1部リーグを戦っている環境面もプラスになっていると思う。(次節に向けて)中断期間がある中で10月に入ると7試合一気に消化するというスケジュールになっている。9月の間にタイトなスケジュールを乗り切れる準備を積んでいきたいし、チームの総合力も高めて、連戦を乗り越える戦力を付けたい。


・前田泰選手(国4=鹿島Y) 

筑波大戦の敗戦後、チームとして連敗は避けないといけない状況、かつ前期から勝ちがあまり無かった中、チーム全員良い雰囲気でゲームに臨み、立ち上がりのゴールから試合の進め方まで上手く展開できたと思う。(ショートカウンターが多めなのはチーム戦術か)相手はボールを持つチームだったので、相手陣内でボールを奪い、速攻を仕掛けることができれば、得点につながる確率が高くなるのではないかという話をしていた。(前期の拓大戦と違い今回は3-0の快勝、前回との違いはなんだったと考えるか)前回はチャンスが多くありながら決定力の問題でゴールが多く取れなかった。そこから普段の練習で、決定力をチーム全員でより意識していこうという話になった。その結果が出た3点だと思うし、もっと取れたシーンはあった。得失点差がリーグ戦では大事なので、これからはもっと得点を取れるようにしたい。(相模原に内定となったが相模原を選んだ理由は)リーグ戦や練習を通して相模原からオファーをいただき、特別指定で契約したいということだったので、早い内から経験を積むことで、来年に向けてや今の自分につなげられることが多いのではないかと思って選ばせていただいた。(次節に向けて)10月は7試合連戦であるが、先を見すぎずに、一戦一戦、勝ち点3を目指してチームとして戦い、応援してくれている方々に良い報告がしたい。


・室井彗佑(国4=前橋育英) 

入りが良くて、早い時間に点を取ることが出来た。そこから何が何でも勝ち点3が欲しい試合だったので、チーム全員、落ちることなく守備も0に抑えてくれて、良い時間に追加点を奪う事も出来て、良い形で勝ち点3を全員で取ることが出来たと思う。(この試合の勝利につながったのは早めの先制点と素早いプレッシングか)先制点は早すぎる時間帯ではあったが、相手にあまりシュートを打たれることもなく、自分たちのサッカーがずっとできていたので、守備にも感謝したいし、良い試合だったと思う。(得点シーンは普段行っていると言っていた走り込んだ室井選手に味方がパスをして、そのままシュートにつなげる、という練習にそっくりだったと思うが、似ていると感じるか)あのシーンは本当に同じ練習をしていて、自分が走りこんでパスを貰ってシュートを打つ、という練習をしていたので、その練習を行って良かったなと思った。少し上手く行き過ぎた感じはある。(パスを出した伊藤選手ともその練習はしていたか)ちょうど前日に伊藤とその練習をしていた。(これからの試合で同じようなシーンはまた出てくると思うが今回の得点は自信につながるか)試合の中で練習の内容が頭に浮かんできたりするシーンがあるので、これからもあの練習は継続したいし、自信につながると思う。(2点目のシーンでは運んでるときに得点を狙っていたか)運んでいる時には得点を狙っていて、シュートを打つ際に、センターバックが前に居たが、タイミングをずらして打ったことで、キーパーも反応できていなかった。自分の中でも凄く良いゴールだったと思う。(ミドルレンジから巻いて打つ練習はするか)普段から行うが、今回は上手く行き過ぎたと思っている。こんなに上手くいく試合は中々無いと思う。(前回の拓大戦の反省を生かした練習が実を結んだのか)前半戦は決定機がたくさんあった中で、生かせないシーンが多かったので、夏の期間でみんなで練習して良くなったと思う。


・伊藤恵亮(国4=矢板中央) 

(試合を振り返って)ここ最近勝てていなかったので、終盤前にどうしても勝ちたい試合の中で、まず勝利できてよかったというのと、ゲーム内容としても前半に1点、後半に2点といい形で試合を締めくくれたのかなと思います。(チームとして早めの先制と無失点は意識していたか)先制点を取ることによって、自分たちの流れで試合が進められるということは、みんなで話していたので、先制点を取るということと、0で抑えるということは意識して挑んだ試合でした。(室井選手が練習と同じような形のゴールだったと話していたが)普段からやっている流れというか、パススピードであったり、タイミングというのは練習の賜物なのかなとは思います。(いつぐらいから練習していたか)夏ぐらいからよく2人でシュート練習をやるようになって、前日か前々日にも長い時間やったので、うまく練習の成果が出たのかなと思います。練習では僕がミスしてしまうシーンが多いんですけど、試合ではちょうどよく合ってよかったと思います。(2点目のシーンは)難しいゴールではあったので、室井の個人技が生きた試合ではあったかなと思います。(相模原に内定したが相模原を選んだ理由は)自分の中で1番最初にオファーをくれるチームというのは、とても感謝をしていますし、1番最初にオファーをくれたチームを大切にしたかったので、相模原を選んだ。また練習参加をした際にも、とても溶け込みやすい雰囲気だったというのもある。(チームからの熱意が伝わったという事か)スカウトの方とも多く話して自分を多く理解してくれているのが伝わってきたので、自分に合うチームだなと感じることが出来た。(次節に向けて)1試合勝てば上位に行けるし、負けてしまえば残留争いに巻き込まれるので、優勝争いができるように1試合1試合勝っていきたい。

TEXT=髙橋生沙矢