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第99回日本陸上競技選手権大会
兼第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)代表選手選考競技会
6月26日(金)デンカビッグスワンスタジアム
▼1日目
男子1500m予選
2組
4着 服部弾 3'50"08
8着 堀 3'52"53
※女子1500m予選は棄権者が多く出たため行わず、大会2日目に決勝レースのみ行われます。
7月のホクレンで今レースの課題克服を目指す服部弾
堀は積極的なレースを誓った
日本選手権1日目は、男子1500m予選に服部弾(済3・豊川)と堀(済2・大牟田)が臨んだ。しかし、スローペースから抜け出すことができず、納得のいかない内容で予選落ちとなった。
二人は同じ2組目に出走。けん制し合い前に出される形で服部弾が集団の先頭に立ち、堀は集団の中ほどに位置取る。しかし、400mのラップタイムが65秒と、他の組より5秒以上遅いスローペースとなった。1000mを過ぎたところでペースが上がるが集団は崩れず、勝負はラスト1周へ。服部弾は残り200m地点でトップに立つが、ホームストレートで失速し4着でゴール。堀もラスト勝負で前に出ることができず、悔しいレースとなった。
他の組と比べても、実力を出し切ることが難しいレース展開だった。しかし、酒井監督は「こういうときでもしっかり決勝に残るのが強い選手」と、二人により高いレベルを求めている。両選手とも、決勝で戦えるだけの走力を持つ。それだけに、今後はどのような展開でも自分のレースを組み立てられる力をつけられるかがカギとなるだろう。一方で、堀が「この舞台で走れたことは自分の中でいい経験になった」と話すように、大舞台での試合は今後のモチベーションに大いにつながったはずだ。次に控える大会は7月のホクレンとなる。今回得た課題と1500mの練習で培ったスピードを生かし、確実に自己ベストを更新したいところだ。
大会2日目は、各部門から4名の選手がレースに臨む。日本最高峰の大会で結果を残すことは容易ではないが、各選手のベストパフォーマンスに期待だ。
◼︎コメント
・酒井監督
調子自体は二人ともそんなに悪くなかった。(ペースの遅い組だったが)こういう展開でペースを主導できないところにまだ弱さがある。3組あってそれぞれペースが違う中、2組目が一番不利な展開だったが、こういうときでもしっかり決勝に残るのが強い選手。自分でレースをリメイクできるような力がもっと必要なのかなと思った。(ホクレンでは)ここまでスピード練習をやってきたので、その流れのまま5000mにしっかりもっていきたいと考えている。ホクレンには記録を狙っていくので、二人ともしっかり自己ベストを狙っていきたい。
・服部弾(済3・豊川)
集団に付いてラスト200mでいこうと思っていたが、最初に前に出されて遅いペースになって、うまくいかなかった。ラスト600mくらいからペースが上がったので、まだラストスパートの力が足りなかったと思う。(課題は)遅いペースで難しい展開でも、自分の思い切りの良さが足りなかったし、自分でレースをつくれるようにならなければと思う。(地元での日本選手権だったが)地元で走るレースは中学のとき以来で、たくさん応援して頂けてうれしかったが、それに応えられなくて悔しい。(ホクレンでは)レース展開で負けずに自己ベストを狙って、しっかり自分の力が出せるようにしたい。
・堀(済2・大牟田)
予選なのでラスト200m勝負かなと思っていたが、展開が遅く、思っていたようなレースをできなかった。(振り返って)今までにないスローペースで、自分の走りではまだラストで勝てないので、先に前に出なければならないと思ったが、調整段階もあまり良くなかったこともあり、消極的なレースになってしまった。もっと積極的なレースをしなければならないので、練習から本番を想定して前に前にいけるようにしたい。(日本選手権でのレースは)緊張感が違くて、この舞台で走れたことは自分の中でいい経験になったし、来年は5000m、1万mなど長い距離で出場したいと思った。(ホクレンに向けて)今回は悔しいレースに終わったので、ホクレンではしっかり13分台を出したい。
TEXT/PHOTO=青野佳奈