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2022.10.24
準硬式野球

[準硬式野球] 「楽しくできた」粘りの引き分けで9戦"負けなし"!

令和4年度東都大学準硬式野球秋季リーグ戦3部・獨協大2回戦

10月20日(木) あきる野市民球場

△東洋大3-3獨協大



獨協大
東洋大


大戸、丸嶌、加藤、柴崎、舩津-古源


今季、優勝の立役者となったバッテリー


優勝を決めても気合十分で試合に臨む


序盤3回、パーフェクト投球を見せた大戸


今季初指名打者の井田は2安打


チームを率いた杉本は執念を見せた



リーグ優勝を決めてから中2日。全勝をかけて、ラスト2戦に挑む。秋晴れがまぶしいあきる野市民球場。暫定2位・獨協大との一戦は、互いにピンチで踏ん張り接戦となる。2度追いつき、3-3の引き分けに持ち込んだ東洋大。9連勝とはならなかったが、負けなしで最終戦へ向かう。


 普段から主務としてチーム支えている大戸(ラ3=花咲徳栄)が今季2度目の先発マウンドに向かう。「優勝が決まって気持ち的には楽しく投げられた」と、立ち上がりで完璧な投球を披露。三回を9人で抑えた。一方、序盤の攻撃は毎回走者を出すも、後が続かず。0-0のまま、中盤に入った。


 四回、今季5試合に先発した丸嶌(文2=海星)がここで登場。先頭に中前打を浴び、盗塁で無死二塁とされると、2つ犠打で生還させられてしまう。しかし、連打は許さず、直後の東洋大の攻撃。「ワンスイングで仕留められた」と、今季初の指名打者・井田(ラ3=東洋大牛久)の左前打と犠打で2死三塁の形をつくり、石川(ラ3=沼津東)の中前打で同点とした。


 しかし五回、3安打と失策も重なり、2点を勝ち越されてしまう。六回からは加藤(文3=横浜隼人)がマウンドへ。この回、七回と出塁を許すも、どちらも併殺に仕留め、結果的に3人で攻撃を終わらせる。これで流れを引き寄せた東洋大。直後の攻撃では、気迫のプレーから相手のミスを誘った。


 その七回、今年度ここまで学生監督を務めてきた杉本(ラ3=一宮)が「自分の持ち味を出せた」と、執念のヘッドスライディングで出塁。相手投手の暴投で三塁に進むと、失策も絡み、1点差とした。さらに続く暴投間で1点をもぎ取り、この回内野安打一本で2点。試合を再び振り出しに戻した。


 八回には今季抑えとして活躍する柴崎(総2=広尾)が登板。2安打とピンチを招いたが、味方の好守備も光り、3人で攻撃を終了させた。最終回はエース・舩津(ラ3=高輪)。こちらも2安打で1死二、三塁とされると、満塁策に出る。しかし、続く打者にストライクなしの3ボールと、絶体絶命。ただ、そこから三振、そして中飛に抑え、無失点で乗り切った。


 ピンチを切り抜けたチームは大盛り上がり。「負けはないよ」「サヨナラで決めるぞ」「リーグ戦でいちばん点がほしい」と声が飛ぶ。しかし、1番から始まる好打順も得点には至らず。規定により九回引き分けで試合は終わった。


 優勝を決めてからの一戦。今季初めて勝利を逃したが、それでも2度追いつく粘り強さは変わらず見られた。試合終了直後、「次は勝とう」と声がかかる。いよいよ最終戦。シーズン負けなしで入替戦、そして2部昇格に弾みをつけたい。



■コメント

・杉本(ラ3=一宮)

(試合に出場することと監督との違いは)やっぱり采配するのも緊張するんですけど、出るのは全然違う緊張感で、いつもあのプレッシャーの中でみんなやっているんだなって、すごいと思いました。(七回には内野安打にしたが)自分の持ち味は足とか守備とかなので、その辺を出せたのかなと思います。


・大戸(ラ3=花咲徳栄)

(投球を振り返って)前の試合で優勝が決まって気持ち的には楽しく投げられたかなと思っています。(全勝のプレッシャー)優勝は決まっているということで、どっちかというと楽しく投げようと思って、結果的に3回を9人で抑えられたのはよかったです。(納得のいく形か)はい。(優勝を振り返って)自分は主務をやっていて、どっちかというとそっちメインのことが多かったですけど。たまに投げるみたいな。一応、チームの一員としてやることができて本当によかったです。(投手陣が活躍しましたが)秋はフォアボール、自滅したことが減ったので、そこはピッチャー陣としてずっと課題に挙げられていたことなので。四球を少なくしていけているところが、投手陣の好調の要因だと思います。(入替戦に向けて)自分は4番手くらいなんですけど、そういった中では投げた試合はしっかり活躍して、2部に上がれるように頑張りたいと思います。


・古源(社3=東亜学園)

(試合を振り返って)普段投げられないピッチャーも投げられたので、楽しくできたと思います。(捕手として今季は)春と大きく違ったところは、自分自身がバッターを見れるようになったなというのがあって。もちろんピッチャーがそこに投げないと話にならないんですけど、僕がバッターを見て、ピッチャーのいいところを伸ばすという2つの視点で見れました。春はピッチャーが投げたい球を投げていくセオリー通りの配球だったんですけど、秋はバッターとプラスアルファというのが、最少失点で抑えられた要因だったと思います。(特に意識したことは)バッターを見るというのもそうなんですけど、足のずれとか。春は見ているようで、見方が甘かった気がするので。(優勝を振り返って)率直にうれしいですね。春はあと一歩のところで負けてしまったので、うれしいです。(入替戦に向けて)絶対に入替戦勝って、後輩に春は2部でやってほしいという思いしかないので。去年、自分が秋の入替戦出て、負けて、3部に落ちたんで、取り返す気持ちで頑張ります。


・井田(ラ3=東洋大牛久)

(試合を振り返って)優勝が決まった後の試合で、いろんな人が出てみようということで、その流れで出させてもらったんですけど、そのぶん思いをぶつけて、一本を打てるように打席に立ちました。(2安打だったが)しっかり狙って、ワンスイングで仕留められたのでよかったです。(優勝後の雰囲気は)特に変わらず、むしろいい感じの雰囲気で、いい戦いができたと思っています。(優勝を振り返って)けっこう難しい試合もあったんですけど、その中できっちり勝ち切れたのは、ピッチャー陣をはじめとした守りと、チャンスでみんなが打ってくれたおかげかなと思います。(入替戦に向けて)去年ぶりの2部昇格を目指して、2勝して、全員で笑って終わりたいなと思っています。



TEXT/PHOTO=青木智哉