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平成27年度全日本学生柔道優勝大会
6月27日(土)、28日(日) 日本武道館
1回戦
〇東洋大7-0熊大
2回戦
〇東洋大3-1国武大
3回戦
●東洋大0-7国士大
チームの柱として期待のかかる木下
上原は大将戦での起用が続く
体重無差別の団体日本一を決める全日本学生柔道優勝大会が行われた。ベスト8を目指した東洋大は1、2回戦と勝ち進むも3回戦国士大の前に0-7で敗れた。
「国際武道大戦だけは負けるわけにはいかなかった」と西山監督が話すほど、この一戦にかける思いは大きかった。相手は毎年ベスト8、16に入り実力はほぼ互角。試合は開始直後から互いに競った取り組みが増える。2番手木下が優勢勝ちでを挙げるも、その後は一進一退の攻防が続く。2-1で迎えた最終戦を、副主将の上原(営4・崇徳)が決め勝利を収めた。
西山監督が就任してから半年。監督が期待する選手で真っ先に名前の挙がった木下は「練習に取り組む姿勢が変わった」とその変化を話す。監督自身も「スタミナ面の向上は感じている」と課題を克服したチームをたたえた。それでも0-7で敗れた国士大戦については「まだかなりの差がある」と話した。まだまだ課題は山積みだが、新監督の手腕に期待せずにはいられない。
■コメント
・西山監督
目標はベスト8でした。国士舘には0-7で負けはしたが、国際武道大戦は伝統もあって選手もそろえてきていたので、警戒はしていました。いつもベスト8、16に入る学校なので3-1の接戦で勝てたことは、チームにとっても大きい。国際武道大戦だけは負けるわけにはいかなかった。ベスト8に残るには組み合わせによっぽど恵まれるか、かなりの力がないとなかなか到達できないところである。(監督が就任されてからレベルアップしているように感じますが)指導を始めてから半年くらいたつが、最初は意識づけから始めた。それなりに選手たちも意識が上がってきて日頃の練習に励んでいる。なかなか今の人材では、まだ半年ほどしかたっていないので難しいところはある。(練習面で就任前と変えて点は)しばらくは任せて練習もやらせていたが、どうしてもやらされている感が強かったのでひと月たった頃からアドバイスをするようにした。そしたら来る前ののんびりした感じはなくなった。うちのチームの欠点は5分間持たなかったことだった。相手が国士舘レベルになると当然だが、国際武道大レベルであっても5分間持たず息切れして3分しか持たない状況が多かった。最近はスタミナの面では向上しているとみている。(期待する選手は)木下。うちの柱となってくれることを期待している。(今後も目標は)まずはベスト8進出。(上位校との差は)相当あるが、練習を積んでしっかりやればこの差を詰めることは可能だと思います。選手が日頃から高い意識を持って練習に励んでいくしかない。
・木下智貴(文2・京都学園)
目標はベスト8、国士大を倒すことだったので、悔いが残る結果だった。初戦と2回戦は自分のスタイルでできたが、国士大の相手に関しては、周りから見れば自分より格上の選手だった。100%自分のパフォーマンスを出し切ろうと思っていたが、反省点が多い。ただ、前半にポイントが取れたのは、自分の中でも成長を感じられた。(新体制になって良くなった点)練習に取り組む姿勢が新チームになって変わって、試合前の調整から追い込みまでいい雰囲気でできた。それが国武大との試合、そんなに実力差が変わらない中で競った試合をものにできた理由だと思う。(国武大戦ではチームに一体感を感じたが)ずっと相手チームのことを調べてて、絶対勝ちたかった試合なので、自ずとああなった。(今後に向けて)最終目標はチームで全学ベスト4、個人としては全学でタイトルを取って、大学生の間にシニア強化に入りたい。
TEXT=千野翔汰郎 PHOTO=當麻彰紘