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2位。またしても1部復帰の目標をかなえることはできなかった平成27年度東都大学野球春季2部リーグ。課題はあった、一方で随所に光るプレーもあった。この結果を選手たち、そして指揮官はどのように捉えているのか。8日間に渡ってお伝えする。
第1日目は、自己最多の78回2/3を投げ防御率0.69。チームの全8勝を挙げ最優秀投手賞を獲得した原樹理投手(営4・東洋大姫路)。7完投に4完封、エースとして自己最高の成績を残し奮闘したが、主将として誰よりも強く願った1部復帰は果たせなかった。そんな激動の春を、振り返る。(取材日・6月21日、聞き手・浜浦日向)
――今季は主将としての戦いでした。目指した主将の姿とは。
まずは、チームを自分の力で勝たせて、それで自分が背中で引っ張っていけるようになること。それから、駄目なことは駄目と思っていることをはっきり言えるようにしたいと思っていました。
――具体的にはどんな話をしましたか。
立正大2回戦(2対7で敗戦)ではピッチャーが全然ストライク入らなくて、雰囲気であからさまに今日はピッチャーが駄目だからあかん、と全体的にぐだぐだになっていた。エラーはするし誰もピッチャーに声を掛けない。その時はさすがに怒りました。じゃあ自分たちが打てなかったときどうするんだと。おれは1対0のときでもみんなに打ってよとは言わない。いつか打ってくれるだろうと思って投げている。そういうことしてたらいつまでたってもあかんと。そうして取りこぼすことがいかに命取りになるか。今までそれで優勝できなかった。みんなの考えが甘かったので、そこはしっかり言わせてもらいました。
――今季は1対0の試合が続きました。どんな気持ちでマウンドに上がり続けたのか。
無心になります。点が入らなくても、チャンスでも一喜一憂せずにやっていた。(得点を)気にしていたら、自分の投球に絶対狂いが出てくる。例えば1点差だと考えると、四球を出したらあかんと置きにいってしまう。だからとにかく平常心で投げていた。
――唯一の敗戦となった日大戦が、結果的に痛手となりました。あの戦いを振り返って。
全然負けた感じがしなかった。ぽっかりした感じ。いつのまにか負けていた。初めは負けた感覚がなかったけれど、この負けは痛いなと。でも、日大が残しているカードが青山と立正だったので、まだ諦めることはないかなと思った。監督も口では無理だと言いながら絶対諦めていなかったので、自分も最後の最後まで諦めたくはなかった。
――それが終盤の4連続完投勝利につながった。
元々リーグ戦前から連投は頭に入れていた。自分の中でいくつもりでいたので、むしろいきたかったですね。連投は苦手じゃないので。ベンチにいて投げずに負けてモヤモヤするなら、自分がいってやろうと思っていました。
――最終戦が終わり、列の先頭に立って観客席に頭を下げました。
監督が、最後だから挨拶してこいと。今シーズンの一礼だった。あぁ終わってしまったんだな、申し訳ないなという思いでいっぱいでした。
――「悔しい」ではなく、「申し訳ない」?
はい。今年は本当にチームを1部に上げようという気持ちしかなかったので。自分たちよりも一個下からの学年を上でやらせたいと思ってやってきた。今の一個下からは1部を知らずに入ってきている。もう上の代は引退して、落ちた責任が取れる学年は自分たちが最後。自分たちより上の人たちは、駄目だったら来年お前ら頼むぞと言えたけれど、自分たちはもう言えない。だから絶対今年で終わらせるしかないと思っていた。
――春季リーグ戦を終えて。
精神的にこの1シーズンはきつかった。試合が無くても、毎日ほっとできない。日曜日に勝って終わって、翌日までは気持ちを楽にしていられるけれど、火曜日からはまた次の試合のことを考えている。ここでもっとちゃんと投げておかなければ、ここでランニング終わりにしてもいいのか、と練習してもしてもなんかモヤモヤする。精神的にきつかったですね。
――連投に次ぐ連投。手術した肘や肩など肉体的な面も心配されますが。
全然問題ないです。リーグ戦中も痛くて投げられないといったことはなかった。リーグ戦終わったら肩肘休めてというけれど、今も普通のピッチング練習をやっています。
――きたる秋に向けて。
まっすぐも変化球もコントロールももうひとつ上にいかないといけない。全体的にパワーアップしないと、今のままじゃ秋は通用しないと思っている。「春抑えたから秋も抑えられるやろ」っていう周りの期待にも応えられるように、頑張らないといけない。浮かれている暇なんてないです。
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7日3日発行の本紙『スポーツ東洋』第69号において、今季の原投手の活躍をさらに詳しく取り上げております。
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