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春に悔しさを味わい、今季こそ1部昇格目指して秋を戦い抜いた東洋大の戦士たち。最終カードまで優勝の行方がもつれ込む緊迫した状況の中、頂点をつかめず2部2位と悔しい結果に終わった。この結果を各々どのように受け止め、何を思うのか。12日間にわたって彼らの思いをお届けする。
第8日目は、後藤聖基(法3=京都学園)捕手。扇のかなめという覚悟を持って、投手陣を引っ張ることを目標とした。すべてが終わった今、自身をどのように見ているのか。(取材日・11月20日、聞き手=成吉葵)
――今季を振り返っていかがですか
何もできなかったです。チームに貢献できずに悔しかったし、結果も悔しい、自分の気持ちとしても苦しい、何もかもが悔しいシーズンでした。
――今季、とても打撃面で苦しんでいたように見えましたが
春やオープン戦はよかったんですけど、秋は打席に立っても全く打てる気がしませんでした。最初の東農大とのカードでは最初なのであまり考えていなかったんですけど、その後の立正戦からずっと打てる気がしない状態で、そのまま終わりました。
――それはどのような状態だったんですか
構えた時から全くしっくりこなかったです。このこと自体はたまにあるんですけど、今季は全く修正できませんでした。
――守備面はいかがでしたか
打撃がダメなら守備で取り返そうって気持ちで臨んだんですけど、逆に変にていねいになり過ぎた気がします。監督にすべてがダメ、今のままじゃ使えないと言われてスタメン落ちした時もありました。
――今季の収穫と課題はありますか
スタメン落ちした時に、自分自身が出ないまま試合が始まることが久しぶりだったので、試合を見るという意味では収穫になりました。課題は全部です。打撃にしても守備にしても、一から見直す必要があると思いました。
――試合中もベンチでもずっと声を出していましたが
試合中に野手が静かっておかしいって思っていて、その意識はベンチにいても変わらなかったですね。声でチームはまとまるし、雰囲気も良くなると思います。
――印象に残っている試合はありますか
専大とのカードの1戦目です。最後ということもあって、自分自身気持ちを切り替えて望んでいましたし、負けられないというプレッシャーのなかで接戦だったのでとても印象に残っています。
――今季捕手として引っ張る中で良かった投手はいますか
島田(総1=木更津総合)と野澤(総3=龍谷大平安)ですね。この二人は真っすぐが強くて、短いイニングなら自分が相手でも打てる気がしないです。
――春と比べて投手陣全体は球を受けていていかがでしたか
バッテリーは投手と捕手の共同作業なので、優勝できなかったことを考えると春と比べたらバッテリーの力不足です。しかし、島田や野澤が活躍したり、石上祐(法3=東洋大牛久)がゲームを作ることが増えたりと春に比べて良くなったところもあります。
――お世話になった4年生とのエピソードどは
皆さんにお世話になりましたが、廣岡さん(総4=拓大紅陵)ですかね。同じ捕手として、とても厳しく接してもらいましたし、たくさん相談しました。今季もつぶれなかったのは廣岡さんがいたからですね。ありがとうございました。
――冬に取り組むこと
まずはウエイトとスタミナのメニューで体作りをします。そこから、攻守ともに自分を見つめなおして、一年間最高のプレーができるように細かいところまで調整したいと思います。
――来季の目標
個人としてはまず正捕手になること。これができたうえで、チームを勝たせる、全勝できる捕手になります。しかし、バッテリーだけでは勝てないので野手として打つほうでも今年の春を越えられるようになりたいです。
◇プロフィール◇
後藤聖基(ごとう・まさき)
生年月日/2002・3・17
身長・体重/183㌢・90㌔
一番のリフレッシュ法/温泉最高ですよ、一番です
自分の自慢できること/先のこと考えて行動して、それがまあまあ当たる
◇連続インタビュー一覧◇
12月25日 石上祐介投手
12月26日 細野晴希投手
12月27日 河北将太投手
12月28日 小口仁太郎主将