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選手権大会から1か月近く。すでに新チームが始動している。キャプテンを任されたのはタニエラ(総3=目黒学院)。バイスキャプテンには杉本(ラ3=東京)が就いた。齋藤(総4=目黒学院)主将の代から、次なるステージへ。今回は、そんなタニエラ、杉本に加え、ここまでチームを率いてきた齋藤、そして、タニエラ、齋藤とともにリーグ戦ベスト15に選出された神田(済4=東筑)へのインタビューをお届けする。
2日目は、新チームのキャプテンに任命されたタニエラ・ヴェア(総3=目黒学院)。1部昇格を決めた入替戦にも出場し、今年度のリーグ戦ではベスト15に選出された。主将としてラストイヤーに臨むタニエラは、「齋藤キャプテンのように自分の姿や結果でチームを引っ張っていきたい」と、リーダーの強い決意を見せた。(取材日・12月21日、聞き手=金子恭大)
ーー1部昇格を決めた当時を振り返っていかがですか
1部に昇格してすぐに気持ちを切り替え、次の目標に向けてチーム全員で話し合いました。
ーー新チームになって雰囲気や意識、気持ちの部分で変化はありましたか
変わったところは一人一人がリーダーシップを発揮して雰囲気を作り、練習でも声出しをして思ったことがあればすぐに伝え、解決していました。
ーー全勝を飾った春季大会での収穫や課題はありましたか
春の大会の全勝は自信になりました。秋に向けてどう戦っていくのかチームで話し合いました。
ーーリーグ戦開幕直前の心境はいかがでしたか
自分たちがずっと目指してきた1部リーグの舞台で戦えるんだという気持ちで、チーム全体としてもわくわくしていました。
ーー印象に残っている試合はありますか
リーグ戦一番最初の東海大学さんとの試合です。特に緊張はせずにワクワク楽しみに試合に臨めました。負けた試合も印象に残っています。
ーー選手権出場がかかった最終戦では2トライを決めましたが
勝ったら選手権、負けたら終わりという戦いの中で、自分の得点でチームを引っ張らなければならないという気持ちでした。
ーーリーグ戦ベスト15への選出には、どのような点が評価されたと感じますか
自分はリーグ戦が始まってからベスト15のことは気にせずに、チームのためにしっかりやれば結果は付いてくると考えていたので、自分のやるべき事をやり続けました。
ーー試合の前に意識することや心がけていることはありますか
チームとしてやるべき事を思い出してから試合に臨むという感じです。
ーー試合前のルーティンはありますか
必ず自分の部屋を掃除してから試合に向かいます。
ーーだんだんと応援の声も大きくなっていった印象ですが、どう感じていましたか
お客さんからの応援は一番のエネルギーになっていて、皆さんの応援があるからこそ自分たちはここまでこれたと思っています。
ーー選手権大会出場のプレッシャーはありましたか
プレッシャーはなかったです。本当に試合前からわくわくしていました。
ーー改めて、選手権を戦ってみていかがでしたか
自分たちは1年間ずっと勝つための練習をしてきて、早稲田大学戦も80分走りきって、結果は負けてしまったが、やりきったと思います。
ーー(今の)4年生はどのような先輩でしたか
4年生は本当に素晴らしくて、メンバーに入っても入らなくても一人一人がちゃんと自分の役割を果たしていて、自分たち後輩はそういう先輩方の姿を見てたくさん学ぶことができました。
ーー齋藤主将はどのようなキャプテンでしたか
齋藤主将は指示を出すだけではなくて、掃除を自らしたり、練習も一生懸命しています。それを見たチームメイトも自分たちもやらなきゃいけないという気持ちになる素晴らしいキャプテンでした。
ーー新チームのキャプテン(主将)に指名されたときの率直な感想を教えてください
キャプテンに選ばれたからには責任感を持って来年以降チームを引っ張っていきたいと思います。
ーー務めるにあたって、目標や決意、どのようなチームにしていきたいといった考えはありますか
自分たちの目標はやはり日本一です。今年の4年生が作ってくれた歴史のさらに上のレベルを目指していきたいです。
ーーキャプテンの理想像はどのようなものですか
自分のプレーでチームを引っ張っていきたいです。自分のプレーを見てもらえれば、絶対大丈夫だと思ってもらえるようになりたいです。
ーー齋藤主将や土橋(総4=黒沢尻工業)副主将などからアドバイスはありましたか
選ばれて帰った日に4年生の皆さんからいろいろなアドバイスをもらいました。「キャプテンは大変なことだと思うけど1人じゃできない」、「周りの選手とコミュニケーションを取りながら頑張って欲しい」などの言葉をもらいました。
ーー今年のチームから引き継ぎたい点、伸ばしていきたい点などはありますか
齋藤キャプテンのように自分の姿や結果でチームを引っ張っていきたいです。
ーー試合にメンバー入りしていた4年生が多く抜けるという状況にはどう感じていますか
たしかに試合には多くの4年生が出場していましたけど、抜けてしまっても自分たちならきっといい戦いができると思います。
ーーまずは春季大会に向けて、チームとしてすべき部分は見つかっていますか
フィジカルにはこだわっていきたいです。
ーー個人的な部分では克服したい課題や伸ばしていきたい点はございますか
何回も走って、何回も倒れて、何回もタックルできるような体力作りを春までにしていきたいです。
ーー改めて、来年の個人の目標とチームの目標を教えてください
チームの目標は日本一です。個人の目標は最後までいいキャプテンでいることです。
ーー最後にメッセージをお願いします
今年、東洋大ラグビー部は1部に昇格した年に選手権に出場し、結果は負けてしまいましたが、来年以降は日本一になって皆さんの応援に応えられるように頑張っていきたいです。
◇プロフィール◇
タニエラ・ヴェア
生年月日/2000・4・24
出身/トンガ
身長・体重/184㌢・125㌔
ラグビー歴/10年
趣味/ラグビーなどのYouTube鑑賞
東洋大ラグビー部の魅力/上下関係なくみんながフラットな関係
◇インタビュー掲載日程◇
1月7日:神田悠作選手(2022年度主務/リーグ戦ベスト15)
1月8日:齋藤良明慈縁選手(2022年度キャプテン/リーグ戦ベスト15)
◇東洋大学ラグビー部について◇
PHOTO=青木智哉