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2015.07.26
陸上競技

[陸上競技]競歩・沓名が引退レースに臨む

平成27年度第5回国士舘大学競技会

7月25日(土)国士舘大学陸上競技場


男子100m

15組

2着 山藤 11"45

16組

1着 永池 11"19


男子1万m競歩

1着 沓名 

※正式記録は後程、掲載致します。


20150725rikujo沓名

同級生からの応援を糧に、積極的に歩き切った沓名


 競歩部門の沓名(済4・豊川工)が、競技生活の集大成として国士舘大学競技会に出場した。「最後だから思い切っていこう」。その言葉通り、1年ぶりとなる1万mにも終始先頭に立ち続ける。見事1着を勝ち取り、ラストレースを終えた。

 「けがもして大変だった」と振り返る4年間。チームには一学年上の西塔(愛知製鋼)や一学年下の松永(工3・横浜)など強い選手の存在もあり、沓名は1年次以降、学生選手権への出場が叶わなかった。決して順風満帆な競技生活ではなかっただろう。
 しかし、 長く故障に苦しむ中でも、あきらめずに競技へ向き合う姿勢を貫いた。今年2月には日本選手権へ出場し、20kmを歩き切っている。エースの松永が常に「選手権に出ていない選手も他大学にいけばエース級の実力がある」と話すように、沓名もまた競歩王国・東洋大の強さを支える一人であったのは確かだ。
 今レースでは、序盤は後ろに付く展開となる。それでもペースが上がらないと2000mでトップへ立ち自らレースをつくる。同級生の原田(済4・南宇和)、管野(法4・白河旭)が檄を送る中、みるみる後続を突き放し積極的な歩きを見せた。引退レースを1着で締めくくり、同級生が待ち受けるゴールへ飛び込んだ。

 レース後4年間を「楽しかった」と振り返り、競歩部門へエールを送る表情は晴れやかだった。このチームの中で競技へ打ち込んできた経験は、今後の大きな財産となるはずだ。学年の枠を超えて高め合ってきた仲間たちへ思いを託し、沓名は新たな道へと歩き出す。

■コメント
・沓名(済4・豊川工)
一応全カレの標準切りを目標にしていたが、一番は4年生の引退レースとして臨んだ。タイムはあまり良くないが、最後に1着を取れたことが良かった。(コンディションは)先週、県選手権で5000mを歩いたので、それに合わせたスピード練習しかしていなかった。このレースに向けて特に準備をしてきたわけではないが、調子もまずまずだったし最後だから思い切っていこうと。(4年間を振り返って)けがもして大変だったが、長距離、中距離、競歩のみんなとやってこれて楽しかった。これからは今後の進路に向けて集中していこうと思っている。(競歩部門の選手へ向けて)4年生もラスト数少ないレースになるので思い切ってやってほしいし、後輩たちは強いので自信を持って残りの大学生活を頑張ってほしい。


TEXT/PHOTO=石田佳菜子