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2023.04.07
サッカー

[男子サッカー] 新主将・本間の開幕弾も法大に逆転負け

第97回関東大学サッカーリーグ戦1部第1節

4月2日(日) 非公開


東洋大1-2法大


〈出場メンバー〉

▽GK

川上康平(国4=JFAアカデミー)


▽DF

田頭亮太(国4=東福岡)

稲村隼翔(国3=前橋育英)

徳永祟人(国2=前橋育英)

山之内佑成(国2=JFAアカデミー)


▽MF

清水祐輔(国4=柏U-18)

増田鈴太郎(国3=東海大相模)→村上力己(国2=尚志)

本間洋平(国4=札幌U-18)

新井悠太(国3=前橋育英)


▽FW

小野田龍剛(国4=常葉大橘)→高橋輝(国1=大宮U-18)

石井宏育(国4=横浜FM・Y)→中山昂大(国3=大宮U-18)


先制点を奪った新主将本間

喜びを爆発させる東洋大イレブン


今年度の関東大学サッカーリーグ(以下、リーグ戦)が開幕し、新チームで臨む東洋大は公式戦で3連敗中の難敵・法大と対戦。試合は前半終了間際に新主将・本間のシーズン開幕弾で先制するも、後半に同点、最後はアディショナルタイムに逆転され開幕戦を白星で飾ることはかなわなかった。


 桜が舞い散るピッチの中で、今年も大学サッカーの花形・全日本大学サッカー選手権を目指す戦いが始まった。この試合の前にも天皇杯の東京都予選である、東京都サッカートーナメント学生系の部で2試合を経験していたこともあり、開始早々から法大に対して果敢に攻勢を仕掛ける。中でもデンソーカップチャレンジ(以下、デンソー)に出場した、川上、本間、田頭を筆頭とする4年生組は闘志のあふれるプレーを連発。攻められたら攻め返す、スピーディーな展開で試合は進んでいく。お互いに好機を生かせずにいた前半47分、田頭の上げたクロスを相手DFがクリア。しかし、そのセカンドボールに反応した本間が胸で冷静に収め、左足を振りぬく。ボールは相手DFの股をすり抜けゴール右隅へと吸い込まれた。東洋大イレブンが歓喜に沸く中で前半が終了。東洋大リードで前半を折り返す。


 後半も本間の得点の勢いを生かしたいところだったが、前半かなり飛ばしていたこともあり、少し勢いに陰りが見え始める。その隙を見逃さないのが名門たる所以か。63分、クリアボールのこぼれを相手が奪取、右サイドにボールを振られると、そこからのクロスにゴール中央、ヘディングで合わせられ失点してしまう。ここから法大ペースで押されて行ってしまうのかと思われた後半だったが、田頭がライン際で相手選手との競り合いを制した際に「バモス!!(スペイン語で頑張れや行こう!という意)」と大声でチームを鼓舞。「自分は最終学年なので、チームを引っ張っていかなければいけない」と試合後に語ったように4年生としての責任感を示した。このプレーの後にチームは勢いを取り戻し、試合はまた東洋大ペースに。しかし、後半中に2度ほど迎えた決定機を外してしまい得点は奪えず。このまま終わりかと思われた後半91分、再び右サイドからクロスを上げられると、クリアボールをペナルティエリア内で相手FWに拾われ、シュートを打たれた先にまた別のFWが詰めてきており、コースを変えられて失点。避けたかった黒星という形で開幕戦は幕を閉じた。


 今回の敗戦により法大には公式戦で4連敗。この障壁はかなり高いものだ。しかし、東洋大イレブンにはこの壁を打ち崩せる力があると信じている。井上監督は「シュートで終える大切さ」、田頭は「セカンドボール」をポイントとして挙げている。次節の中大のようにポゼッションサッカーを展開するチームはセカンドボールを拾うスピードも速い。次節では、そこの部分で相手に気持ちよくボールを持たせて試合を展開させないこと、そしてしっかりとシュートで終わり得点機会を増やすことが鍵になってくるだろう。課題を改善する能力の高さは東洋大サッカー部の長所だ。その長所を生かし、次節での勝ち点3獲得を目指す。


■コメント 

・井上監督
前半終了間際にいい形で点をとって終わり、後半決定的な場面を何度も作っていて決めきれず、1ー1で終わって妥当かなと思っていたところで失点。まだまだ勝ちきれないなと、実力ですかね。
(後半のゴール右に外してしまったシーンや1対1を外してしまったシーン、あのようなところを決めきれないと今回のような試合展開になってしまうのか)たらればなので、1つでも決められればというところでしたが、そこは改善点ですかね。
(1点目のシーンや前半は右サイドから積極的に攻めていたが、あれは相手の右サイドの守りが比較的手薄だったということか)
いや、そんなことはなくて、相手はどちらかというと真ん中をメインに堅めて守ってきていたので、両サイドから攻められればなと思った。点を取った場面がたまたま右サイドだった。相手の右サイドバックが身体的に強い選手だったので、そこに対してのチャレンジも前半にできていたかなという風には見ている。
(結果だけ見たら敗戦はしたが、シーズンの初戦で点が取れた事実はポジティブに捉えていいことか)そうですね。しかし、リーグ戦が始まる前の天皇杯の予選でも、点が取れるチャンスがあるのに1点、2点で止まっている。リーグ戦もチャンスを作れていないわけではないが、シュートで終われていない場面が目立つ。今週は得点をする練習を強調して行ったが、それでも、精度のところが足りなかったかなと。
(4年生が非常にガッツあふれるプレーを見せていた。普段の練習でもそのような姿勢は見られるか)彼らは今年最後の年で、自分たちのところでチームとして結果を残したいという思いが強い。そこは前面に出してプレーしていたのでは無いかなと思っている。
(本間選手、田頭選手、川上選手がデンソーから帰ってきたが、彼らが得てきたことを感じる場面はあるか)川上は関東Bで2試合、関東Aの本間と田頭はなかなか出番を得ることができなかった。出れなかった悔しさや出場者と自分たちで何が違うのか、というところを感じて帰ってきたという話はしていた。
(次節、中大戦に向けて)2部から昇格してきたチームだが、以前から試合もして、実力があるチーム。開幕勝利はできなかったが、ホームゲームで勝利、そして勝ち点3を得ることを最大の目標として戦いたい。

・本間洋平(国4=札幌U-18)
今日はリーグ開幕で勝ちたい気持ちを強く持って臨んだ。前半押し込まれることも多かった中で、終了間際にいい形で先制点を取れたが、後半自分たちも決定機を決めきれず、相手に終盤決められてしまい悔しい終わり方だった。
(1点目のシーンで上手くボールのこぼれに走り込んでいた、意識はしていたか)自分の今年の目標でも得点を意識している。相手のセカンドボールを狙って意識して、今回は相手の股を抜いてシュート。そして良いコースに飛ばせたかなと思う。
(デンソーから帰ってきて自分に何が足りなかったかを意識して練習をしていると聞いた。これから自分が伸ばしていきたいテーマが、点に絡むということか)点に絡むことであったり、相手がボールを持っている時の強度であったり。プレー全体の強度を上げて、点を取ったり、失点を防げたら良いと思ってプレーしている。
(主将として今季の東洋大をどのようなチームにしていきたいか)自分は去年、絶対的なスタメンで出ているわけでは無かった。ベンチで感じたのは、スタメンの選手が固定されているところもあったが、新しく出た選手がいつも通りのプレーをできるチーム作りをしていきたいと考えている。(アットホームな感じで)はい。
(去年、室井選手もサッカー部は雰囲気が良いという話をしていた。そこの部分を伝統的に継承していきたいという思いもあるか)上下関係が厳しくなく、お互いが高い要求をできるということが浮かない環境作りをしていきたいなと思っている。
(中大戦に向けて)中大は足元も上手くてポゼッションに長けている。今節勝てなかった分今シーズン初勝利、そして自分も点に絡めるように意識していきたい。

田頭亮太(国4=東福岡)
関東リーグ開幕戦でみんなかなり気合が入っていた。序盤は自分たちのペース、かつ先制点も取れて良い流れだったが、後半疲れが出てきたことで、自分たちが走れなくなったところからセカンドボールを拾えなくなり、法大ペースになっていった。そこから2失点して負けてしまった試合だった。
(体力がない中で、ライン際の競り合いで雄叫びを上げているシーンなど気合が入っているシーンが見られた。1失点してからの切り替えは上手くできたか)僕はもう最終学年なので、チームを鼓舞して引っ張っていかなければいけない存在だと自分で思っている。失点して落ちるのではなくて、自分から発信できるように、最後まで体を張るという面も今年は意識している。
(デンソーに参加してみて感じた課題点は)周りの選手たちとプレーの強度という面で大きな差を感じた。なので練習から、強度を出すところで厳しく共有しているし、自分もそれを体現できるように練習からプレーしている。
(4年生の気合の入り方はかなり強く感じるが、リーグ優勝に向けてか)リーグ優勝ももちろんあるし、自分たちの進路に向けて、自分たちは上を目指していくためにもっと頑張らなければいけない。そこの点についても気持ちを出してくれている。自分も負けじとやっていきたい。(周りの熱意も伝染してきていると)そうですね。(次節、中大戦に向けて)中大は上手い印象が強い。個でも剥がせるし、チームでもつないで凄く良いチームだなと。自分たちも天皇杯予選の明大戦、そして今回の法大戦で良いゲームをした、で終わらずに勝ち点3をつかめるように今回見つかった課題を修正していきたい。


[次節試合予定] 

第97回関東大学サッカーリーグ戦1部第2節

4月8日(土) vs中大 非公開 14:00キックオフ

※関東大学サッカー連盟公式Youtubeチャンネルにてライブ配信が予定されています。


TEXT/PHOTO=髙橋生沙矢