Article

記事


2023.04.18
硬式野球

[硬式野球] 接戦を制した!細野、今季リーグ戦初完封

東都大学野球春季2部リーグ・国士大1回戦

4月17日(月) 等々力球場

東洋大1ー0国士大



東洋大
国士大


投手

○細野 ー 後藤聖


・打者成績

打順
守備
名前
(指)花田旭(総2=大阪桐蔭)
(遊)石上泰輝(営4=徳島商業)

(二)→(三)宮下朝陽(総2=北海)
(右)水谷祥平(営4=龍谷大平安)

(中)橋本吏功(総4=花咲徳栄)
(左)宮本涼太(総4=大阪桐蔭)
(三)加藤響(総3=東海大相模)


秋元俊太(済2=木更津総合)


→(二)吉田元(営2=龍谷大平安)


(捕)後藤聖基(法4=京都学園)
(一)馬込悠(法3=桐光学園)



嶋村知浩(法3=栄北)



松本憲信(総3=成田)



36


・投手成績

名前球数四死球三振
細野晴希(総4=東亜学園)13013


130球で完封勝利を上げた


本塁打を放ち、喜びを爆発させる橋本


ピンチを切り抜け、笑顔の東洋大バッテリー

左:細野晴希  右:後藤聖基


「エースらしくなってきた。」これは、東農大戦で完投勝利を納めた際に、井上監督から言われた言葉である。

今日の細野(総4=東亜学園)は、前回登板以上にその言葉を再現するような投球だった。今季自身初、そして二部初の完封勝利。エースの投球でチームは連勝を飾った。


初回、細野は四球とヒットで1死一、三塁のピンチを招くも後続を三振と内野ゴロに打ち取りピンチを切り抜ける。

打線は二回、三回に相手のエラーや四球で出塁するも得点にはつながらず。前カードに引き続き、あと一本が出ない苦しい展開であった。


試合が動いたのは四回だった。一死走者なしで打席に入ったのは橋本吏功(総4=花咲徳栄)外野手。前打席で中飛に打ち取られ、「何とか塁に出るためにバットを短く持ちました」と出塁を意識して望んだこの打席。内角に来た球を振りぬいて放った打球は今季チーム初となるレフトスタンドへの本塁打。好投を続ける細野にとって大きな先制点となった。


その後細野は、四球やヒットで何度か走者を背負うも後続を断ち切り、スコアボードに0の文字を刻む。援護したい打線は、八回に宮下(総2=北海)や橋本、宮本(総4=大阪桐蔭)のヒットで一死満塁と今試合最大の追加点のチャンスを作る。しかし、後続が内野ゴロと外野フライに打ち取られ無得点。追加点とはならなかった。


一点リードで迎えた九回。この回もマウンドに上がった細野は、相手打線を三者凡退に終えて試合終了。130球を投げ、被安打は2、与四球は4とほとんど出塁を許さない投球で今季初完封。2勝目を飾った。「本当に頑張ってくれた。去年に比べたら安心してみていられる。」と指揮官は細野の成長に目を細め、反対に7安打ながら得点に結びつかず、歯がゆい思いをしている打撃陣に厳しい言葉で奮起を促す。 “一戦必勝”で勝ち抜くためには、野手陣の活躍は欠かせない。ここが踏ん張りどころだ。


■コメント

・井上監督

(細野君が最後まで投げました)本当にね、細野は最後まで頑張ってくれました。(6回に一度監督がマウンドに行きました)そろそろバテる頃かなって思ったので「ここ頑張れ」って言いに行きました。(二回目は)「頑張れ」しか言うことないんですけど、相手が四番打者だったので「ここが勝負だぞ。一点しかないけど頑張れ」と言いました。(投球を見ていて)去年より全然安心です。初戦も今回も。今は野手陣の方に対してイラついてます。(空いた期間の調整は)実戦という意味ではしてないです。昨日、乾コーチに投げてもらったけど全く打てなくて怒りましたね。(一発が出ましたが)褒めるところはないです。風だと思います。今年から、自分たちでミーティングして映像見てるのに打てないので。(選手がやってることは)自分たちで決めたことに反対はしないですし、間違ってるとも思わないです。ただ、相手の好不調に対応しろよって言いたいですね。良い凡打と悪い凡打がある中で同じ凡打を繰り返しては意味ないので。うちの凡打では、相手投手は簡単に投げてくる。ヒットを打てとは言ってないので、形あるものにして欲しい。

この試合、勝ったからいいとは思うんですけど、やるべきことは沢山あるので。明日もありますし、しっかりやろうと思います。(援護がない中で細野が好投した)去年に比べたら成長してます。味方が点を取れない中で、相手に点を与えないという当たり前のことができている。頼もしさもありますし、エースらしくなってきたかなって思います。(継投は考えていたのか)点が入ればたくさんの投手が投げられますよ。僕は自分の中で順番を決めていい投手からどんどんつぎ込みたいんですけど、先発がいいし、打線が点を取らないのでなかなか投げられないですよね。


・橋本吏功

(相手投手をどのように見ていた)映像やデータとあんまり違いはなかったですけど、少し外が多かったと感じました。(一発の場面は)インコースの真っすぐです。(一発は入ったと思ったのか)一打席目で詰まっていたので、バットを短く持ってコンパクトに行こうと思って振った結果、前で捌けて風に乗ったと思います。


・細野晴希

(今日の投球を振り返って)変化球が全体的にゾーンに入っていたので、思い通り投げられました。(1-0で最後まで)前回点取られるまで投げるつもりで投げたので、今回もそのつもりで最後まで投げる気でいました。(緩球が多い)カーブですね、カーブが多かったです。(真っすぐで勝負は)回数は多くないです。最初の方で相手が真っすぐを張っている気がしたので、カーブで目線をずらしました。あとはスライダーですね。(ギアを入れたタイミング)ピンチでもないのにギア入れても疲れちゃうので、一回のピンチと要所要所で入れましたね。(速くないストレートでも空振りが取れていた)ゆっくりの動きから、ボールがピュッて行く感じです。フォームとのギャップで球を速く見せる意識でやっています。ギャップを生んだら空振ってくれると思ったので、ここをオープン戦くらいから意識していました。(省エネ投球は大学のシーズンを見据えているのか、卒業後の事を見据えているのか)上級生として明日の試合や三戦目を見据えています。


TEXT=成吉葵   PHOTO=成吉葵・一ノ瀬志織