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2023.04.21
硬式野球

[硬式野球] 打線ついに目覚めたか!? 石上泰のサヨナラタイムリーで勝ち点ゲット

東都大学野球春季2部リーグ戦・国士大3回戦

4月19日(水) 等々力球場

〇東洋大3-2国士大



国士大
東洋大1×


二塁打:花田(二回)、後藤聖(九回)


・打者成績

打順守備名前
(遊)石上泰(営4=徳島商業)
(三)宮下(総2=北海)
(中)橋本吏(総4=花咲徳栄)
(右)水谷(営4=龍谷大平安)
(左)宮本(総4=大阪桐蔭)
(捕) 後藤聖(法4=京都学園)
(指)花田(総2=大阪桐蔭)
(一)馬込(法3=桐光学園)

佐久間(済3=千葉黎明)

松本(営3=成田)
(二)吉田(営2=龍谷大平安)


3210


・投手成績

名前球数四死球三振
細野(総4=東亜学園)109
岩崎(総3=履正社)31


サヨナラを決め、石上泰を取り囲んだ


サヨナラのきっかけを作った後藤聖


勝負を決めた石上泰は、大喜び


前日、チャンスすら作れず大敗を喫した東洋大は絶対に勝ち点を取るべく、井上監督は大幅に打順を変え、この試合に挑んだ。


 前日は沈黙していた打線だが、この日は序盤から試合をかき乱した。二回、主将・水谷(営4=龍谷大平安)と後藤聖(法4=京都学園)で先制点を演出。続く花田(総2=大阪桐蔭)が二塁打で2死二、三塁とチャンスを拡大し、馬込(法3=桐光学園)の執念の内野安打で2点目をもぎ取った。


 先発は中1日で再び細野(総4=東亜学園)。走者を出しながらも、0に抑えていたが、四回に確信の一発を浴び、1点差に詰め寄られてしまう。七回にも三塁打と痛恨の暴投で同点とされ、この回でマウンドを降りた。打線は2点止まりで、八回から岩崎(総3=履正社)がマウンドに上がる。150㌔をマークしながらも、走者三塁のピンチを招いてしまう。それでも最後は空振り三振とし、粘り強さを見せた。


 九回も岩崎は本塁を踏ませず、サヨナラ勝ちに向け弾みをつけた。ここを制せば、全チームの中で唯一勝ち点2を獲得し、一歩リードできる。このカードの終止符を打つべく、山地(営3=天理)の「いったれ!野手!」と激励がナインの円陣に響き渡った。


 しかし、先頭の宮本(総4=大阪桐蔭)が三振とされ、嫌な空気が漂ったが、後藤聖がすぐさまその空気を打ち破る。二塁手のグローブを越える二塁打で、サヨナラの狼煙を上げると、後続が満塁の大チャンスを作り出した。ここで勝負を決めようとした矢先、吉田(営2=龍谷大平安)が一球で三邪飛と打ち取られてしまい、押せ押せムードから一転、緊迫した空気が漂った。


 勝ち点の行方は4年の石上泰(営4=徳島商業)に託された。つながりに欠ける打線を復活させるべく、緊張感に包まれたバッターボックスへ。両ベンチから熱い眼差しが向けられる中、4球目をはじき返し、ライナー性の打球を中堅前に運んだ。打った瞬間、石上泰はガッツポーズを掲げ、満面の笑みを浮かべながら、グラウンドに飛び出してきた仲間のもとへ。副主将の一打がチームを救った。


 試合後、井上監督は「この苦しさを味わったのだから、次は楽になるはず」と接戦を制した彼らに呼びかけた。「1敗」の悔しさを胸に、開幕から貧打で苦しみながらも1位を死守している。ここで手綱を握るのはやはり4年生。この日も最後に泥臭く決勝打を放ち、悪い流れを断ち切った。そろそろ真の実力を見せつけたいところ。まだまだ先にある栄光に向けて、東洋大の戦士たちよ、諦めずに突き進め。


■コメント

・細野(総4=東亜学園)

(調子は)いつもと変わらずちょっと張りがあるぐらいで。(3戦目投げることになりましたが)本当は、2戦で終わらせて欲しかったけど、負けた瞬間、切り替えて入れました。(本塁打を浴びましたが)カーブ投げたんですけど、普通に低め打たれて、バッターが良かったです。(次戦に向けて)勝ち点2取れたんで、このまま一戦ずつ頑張って戦います。


・水谷(営4=龍谷大平安)

(このカードを振り返って)終わり良ければ総て良し。次も頑張る。



TEXT/PHOTO=宮谷美涼