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2023年6月1日
アルビレックス新潟公式HPより
セットプレー時、味方に指示を出す稲村
DFラインを統率しチームに安定感をもたらす
J1リーグ所属のアルビレックス新潟は、DF稲村隼翔(国3=前橋育英) の2025年シーズン加入内定と特別指定選手認定を公式HP上で発表した。
稲村はCBとして、天性のロングフィード、そして危機察知能力を生かしたカバーリングや関東大学サッカーリーグ(以下、リーグ戦)1部の屈強なFW陣相手でも、当たり負けしないフィジカルの強さを武器に東洋大の壁として立ち塞がっている。東洋大は第6節までリーグ戦最小失点タイかつ、3試合連続クリーンシートを達成していたが、この結果は3年生ながらDFの要として守備陣を引っ張る稲村の躍動を抜きに語ることはできない。
リーグ戦第6節の明大戦では、77分にU-22日本代表FW佐藤恵允(4年=明大)にフリーの状態からシュートを放たれ、ゴール寸前の場面で稲村がボールを滑り込みながら弾き出し、ブロック。川上が「今年も去年も救われている」と語る通り、稲村のカバーリング能力はチームメートからも折り紙付きだ。
新潟のDFである渡邊泰基選手とMFの秋山裕紀選手は稲村と同じ前橋育英高校のOB。特に秋山選手とは稲村が高校1年時の3年生だったこともあり、キャンプ中は常に一緒に過ごしたという。さらに契約の際にはご飯にも連れて行ってくれるという後輩愛溢れる一面も。渡邊選手とも多く話をし、「これらの出来事も決め手にはなった」と白い歯を見せた。
稲村が新潟の一員としてJリーグの舞台を戦うことになるのは2年後の2025年から。早期に内定が決まったことは稲村のポテンシャルの高さを示しているが、今年度、同じFC東京U-15深川出身であるMF安斎颯馬(3年=早大)も2025年シーズンからのJ1・FC東京加入を決めている。中学生年代のチームメートについて尋ねると「同期としてすごいな」と5月にJ1デビューを果たした旧友を称賛しつつも、「追いついて一緒の舞台で戦えたら」と闘志を燃やす。
頼れる先輩、そして一足先に夢舞台を駆け上がる安斎と同じJ1へ。特別指定選手として奮闘する姿と残り2シーズンを切った東洋大サッカー部としての稲村の活躍を追わずにはいられない。
◆稲村隼翔 (いなむら・はやと)
182㌢・70㌔
H14・5・6
出身/ 前橋育英
ポジション/DF
内定インタビュー
(アルビレックス新潟を選んだ理由を教えてください)
いくつかあるが、サッカーのスタイルが自分のプレースタイルと似ていることかなと。自分が目指したいサッカーのプレースタイルであるボールを大事にしているサッカーをしているからと、後はCBに実力があってベテランの選手が多くいる為、新潟に決めた。
(FC東京U-15深川時代のチームメートである安斎選手も今年3年生でFC東京から内定をもらっている。彼は意識する存在ではあるか)
あまり他が決まったからと言う意識はなかったが、同期としてすごいなと思うし、J1でもデビューして経験の差はあると思う。でも、追いついて一緒の舞台で戦えたら良いなと思っている。
(新潟には前橋育英出身の渡邊泰基選手と秋山裕紀選手がいらっしゃいますが、練習参加の際に声掛けなどはあったか)
秋山さんとは(自分が)1年の時に(秋山さんが)3年生だったのもあって、キャンプ中もずっと一緒にいてくれたり、契約の時も新潟でご飯に連れて行ってもらって、様々な話を聞かせてくれた。(渡邊)泰基さんもいろいろ話してくれたんで、それも決め手の一つではあります。
稲村選手、アルビレックス新潟への加入おめでとうございます!
TEXT=髙橋生沙矢 PHOTO=北川未藍