記事
アミノバイタルカップ2023 第12回関東大学サッカートーナメント大会4回戦 東洋大vs中大
6月25日(日)RKUフットボールフィールドB面
東洋大0ー1中大
〈出場メンバー〉
▽GK
川上康平(国4=JFAアカデミー)
▽DF
田頭亮太(国4=東福岡)
稲村隼翔(国3=前橋育英)
徳永祟人(国2=前橋育英)
山之内佑成(国2=JFAアカデミー)
▽MF
清水祐輔(国4=柏U-18)
平田駿佑(国4=徳島Y) →58分 高橋輝(国1=大宮U18)
本間洋平(国4=札幌U-18)→68分 中山昂大(国3=大宮U18)
▽FW
小野田龍剛(国4=常葉大橘)
村上力己 (国2=尚志)→77分 石井宏育(国4=横浜FM・Y)
新井悠太(国3=前橋育英)→88分 鍋島暖歩 (国2=長崎U-18)
中央を固められた際のキーマンとして挙げられた高橋輝
稲村は試合後、足をつりながら最後までプレーした中大GK猪越をたたえた
アミノバイタルカップ2023(以下、アミノ杯)4回戦の相手は中大。シードで3回戦からの登場となった東洋大は中学大に打ち勝ち、4回戦へ。そのままの勢いで勝ちを狙って挑んだ東洋大だが、ゴールのチャンスをつかみながらも決めきれず。堅実に守りを固めながら、チャンスをものにした中大が一点を決め、そのまま勝利。東洋大のアミノ杯での戦いは4回戦敗退で幕を閉じた。
総理大臣杯へつなげるため、何としても勝ちたい東洋大は前半から果敢に攻めた。何度もゴールのチャンスをつかみ、シュートを放ったが決めきれず、0対0のまま終えた前半戦。それでも流れをつかんだ彼らはハーフタイムで「行くぞ」と声を掛け合い、1点を狙って後半戦へ臨んだ。
迎えた後半。東洋大の思惑とは裏腹に、徐々に中大にボールを持たれ始める。そして65分、カウンターに対応できず、失点。2ゴールでの逆転を狙うが、中大は徹底的に守りを固め、なかなか思うようにボールを運ぶことができない。それでも新井や途中交代の高橋輝はサイドからゴールを狙いに攻める。しかし、中大の守りは堅く、ゴールを決めることはできなかった。
総理大臣杯に向けて、選手たちにとっては絶対に勝っておきたかった試合。ゴールのチャンスは多くあっただけに、非常に悔しい敗退となってしまった。イレブンの表情は暗いが、それでも次を見なければならない。負けとなってしまったものの、今大会での収穫は多く見られた。次の試合までの2週間で、強みを生かし、反省点を克服してさらなるパワーアップを図る。この悔しさをぶつけ、関東大学サッカーリーグでは優勝を目指す東洋大の快進撃に期待したい。
■コメント
・井上監督
残念ながらトーナメントなので。点を取れず、敗退という形になってしまいました。それでも、得点を取るチャンスを作れなかったわけではない。しっかり守って、カウンターで点を取ってという相手の戦い方が機能してしまった。粘り強い戦い方をした相手をたたえたいと思います。(試合の序盤で小野田選手と村上選手のプレスが利いているような印象を受けたが、シーズンを通して東洋大としてのストロングポイントとして機能してくるか)それは相手によって変わってくると思います。それがわかったうえでチームの立ち位置や選手の動き方を変えてくるチームが多くある。そこをどの高さから彼らがプレッシャーをかけ始めるかで全体のコンパクトさも変わってくる。そこは相手次第になります。ただ、彼らのそこのハードワークが守備に入るスイッチになっていることは事実。それをうまく結果に結び付けることができれば一番いいが、今日はそのような展開にはならなかった。(試合の終盤でかなり中央に相手が密集してきてスペースもなくなっていたがどのような戦い方が求められるか)相手の守り方が完全に真ん中に人を集めてきていた。外から攻撃を仕掛けることで相手を横に引き伸ばし、相手の間をつくことが一つ。もう一つは高さを使って相手の頭の上から起点を作ること。我々はそんなに前に高さがないので、最終的にはCBの選手を前に出すなどしました。チャンスは作れてないわけではなかった。ただ得点につながっていきませんでした。(両サイドからの攻撃について)相手が真ん中に固めてきたら、サイドが一つ、攻撃の起点になると思います。そこで違いを作れれば、チャンスを多く作れる。そういう意味では高橋輝や新井は最後まで相手の背後を取る動きができていたので、そのようなところはチームにとっては大きなポイントになると思います。(次節のリーグ戦に向けて)これで試合が2週間空いてのリーグ戦となります。選手たちはトーナメントを勝ち上がることを大前提にしてやっていたので、落ち込んでいますが、それは今日までにして、また2週間かけてもう一度チームとしての戦い方を明確にしていく期間にしたいと思います。
・田頭亮太(国4=東福岡)
次のラウンドに進むためにみんな気持ちを入れて挑んだ。前半は点を取るチャンスがあった中、取りきれなかったが、東洋大のペースで試合を進めることはできました。ハーフタイムで、「いくぞ」という声掛けをみんなでして後半は絶対点を取って勝とうという話をして挑んだが、徐々に相手にボールを持たれだして、少し中大ペースになっていった。カウンターを受けて失点してしまってから2ゴールを目指したものの、1点が遠かったです。(ほしいタイミングでボールをもらうことはできたか)最近は左につけることが多くなっているので、右には来ないことが多いが、じれずにボールを待ち続けるしかない。もっと自分がかかわっていけたらいいなと思っています。(試合の終盤には内側に入り込むシーンもありましたよね)そうですね。12番の高橋輝がサイドに代わって、仕掛けられる選手なので、自分が中にとることによって輝へのパスコースをあける。自分につけてもらえれば、より中に相手を寄せることができ、それができればよりサイド攻撃が生きてくると思っていたので、中に入っていました。(実際終盤ではかなり内側に相手が密集していましたが)相手が完全に守りに入っていたので、自分たちもできるだけ中をあけるように散らそうとしたが、やはりブロックを敷かれると点が取りづらかった。(次節に向けて)アミノバイタルカップで負けてしまって、総理大臣杯がなくなってしまったので、自分たちが取れるタイトルは関東リーグやインカレしか残っていない。今年の目標である関東リーグ優勝を成し遂げられるように準備期間にみんなで積み上げて、必ず勝ちます。
・新井悠太(国3=前橋育英)
カップ戦で東洋大としては2回戦目ということで、正直自分たちとしても簡単な試合はないと思っていました。前半を0対0で終えて、自分としては焦りというか、もっとできるなというのがあったので後半はもっと立ち上がりに、ガツガツいこうと話して入った。しかし、自分たちのウィークポイントである、相手のショートカウンターに対応しきれなくて、1点取られてしまった。それを覆すことができなくて負けてしまいました。(ドリブルのときの2対1の時の対応が向上しているように見えたが)数的不利で仕掛けるシーンは自分の状態が良くて、相手の状態が悪い時で、そういったときはがんがん仕掛けていく。2対1でも相手の間を割ったり、相手が予想していないプレーをすることで、取りにくいドリブルができているのだと思います。(後半相手も密集して、スペースがなくなってきていたが、プレーのしづらさはあったか)今回に関してはやりづらさは正直そんなに感じていなくて、後ろに山之内や、ボランチには運動量のある(清水)祐輔がいた。自分だけの突破じゃなく、周りを生かしてのプレーをした。それこそ、2対1になったら自分に2枚来ているということで、かならずどこかがフリーになる。逆にほかの選手が相手を引き連れて、自分が1対1になれば仕掛けるだけだったので、そこにやりづらさはなかったです。(次回のリーグ戦に向けて)このカップ戦で全員が悔しい思いをしたと思うので、この後の中断期間で空回りすることなくやっていきたい。またアミノ前までのリーグ戦では負けや引き分けで勝ち切ることができなかったので、次は勝てるように気を引き締めて、全員で団結していきたいです。
[次節試合予定]
第97回関東大学サッカーリーグ戦1部第10節
7月15日(土) vs拓大 非公開 18:00キックオフ
※関東大学サッカー連盟公式Youtubeチャンネルにてライブ配信が予定されています。
TEXT=近藤結希 PHOTO=髙橋生沙矢