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世界最速決定戦に大学生スイマーが参戦だ。
今回、私たち7大学新聞は、世界水泳に合わせた合同企画【
本記事は合同企画第6弾。東洋大から競泳・男子背泳ぎ代表に選出さ
ーー日本選手権で派遣標準記録を突破して代表内定が決まったときのお気持ちは。
平井コーチとずっと話していて1分55秒台を出して、世界水泳の代表権を獲得することを目標としていたので、最低限代表権獲得できたことはとてもうれしい気持ちになったのですが、決まってから時間がたつにつれてタイムのほうで(1分)55秒台にはまだまだ届かなかったので少し悔しい気持ちもありました。
ーーなぜ1分55秒台を目標としているのですか。
世界水泳で決勝に残るためには55秒台は必要になってくるし、来年のパリオリンピックに向けてもベストタイムを延ばしていかないとライバルの人たちもどんどん早くなってくるので、そのためにタイムにはこだわっていました。
ーー世界水泳での目標、意気込みは。
世界水泳は初めてのシニアの世界大会ということで、実感とかは湧いてないんですけど、しっかり初代表をいい結果で終われるように、(1分)55秒台を出して決勝に進んで、決勝でいいパフォーマンスをして来年のパリにつなげられる泳ぎができたらいいなと思っています。
ーー地元福岡で開催される大会について特別な思いなどありますか。
日本で開催されるっていうのもなかなかない機会だと思うのですが、それがまた地元っていうのが、選考会終わってから地元の友達とかからたくさんメッセージもらったので、より一層頑張りたいなと思っています。
ーー大会一か月前ですが現在の心境は。
まだ緊張とかはなくて、今スペインで合宿をしていて強化の期間なので調子も上がってきています。少し泳ぎも変えた部分もあるんですけど、日によって変えたところのはまる、はまらないのばらつきもあるなかで、いい感じに練習はできているので、世界水泳については緊張よりもわくわく、早く泳いでみたいという気持ちのほうが強いです。
ーー現在の調子はどうですか。
特にけがもなく、(合宿場所が)かなり高地なので疲れがかなり来ているんですけど、楽しくやれていて調子はいい感じです。
笑顔で取材に応じてくれた竹原
ーースペインでの合宿は何日間ぐらいですか。
1か月ぐらいです。その中で3日間ローマへ移動してレースにも出場します。(6月25日にローマでセッテコリ国際が行われ2位に入った。)
ーー何を重点的に練習されているのでしょうか。
高地なので酸素も薄くて、水中動作、呼吸がもたなくなってくるので、そこを耐えて、苦手な水中動作を入れようと意識しています。あと特にキックなんですけど、酸素が回らなくなって足が動かなくなるきついところで耐えて、平地で楽に泳げるように意識してやっています。
ーースペインが合宿地の理由は。
高地だからというのが大きいと思います。今まで長野県の準高地のところまでしか行ったことがなくて、そこでもだいぶきつかったイメージがあったので(高地は)怖かったです。来てみたら(酸素が回らず)体が何も言うことが利かなくなる状態になって思っていた以上にきつかったです。
ーー一緒に練習している選手はいますか。
東洋大学OGの青木玲緒樹(H28営卒=ミズノ)さんと白井璃緒(R3国卒=ミズノ)さんと僕、平井監督の4人で来ています。
ーーご自身の泳ぎの強みは何でしょうか。
僕は、入江陵介さんみたいなきれいな泳ぎではないんですけど、他の選手がペースをイーブンでレースをするところを、自分は積極的に前半から攻める泳ぎができるのが強みかなと思います。
ーーなぜ背泳ぎを専門にしたのですか。
最初はバタフライを一番初めに選んでいたんですけど、そこから平泳ぎ以外のバタフライ、背泳ぎ、自由形、個人メドレーのレースに出ていました。小学校6年生ぐらいのときに背泳ぎでエリート小学生に選んでいただいて、そこから背泳ぎに力を入れ始めました。中学生になったときには背泳ぎを専門としていました。
ーーご自身が思う、背泳ぎの魅力や良さは何ですか。
ほかの種目もレベルが高くて接戦だと思うんですけど、特に日本の200mの背泳ぎは実力が拮抗(きっこう)していて、それぞれペース配分とかは違うのに大会だと接戦勝負になるのでそこが魅力的なところだと思います。
ーー200mはご自身の泳ぎに適した距離なのですか。
僕の泳ぎはテンポを上げてしまうと、力んでしまって逆に遅くなってしまうので、50m、100mは苦手としていて、自分の泳ぎの特徴からして、200mが一番合っているのかなと思います。
ーーレース前のルーティンなどはありますか。
ルーティンはあまりないんですけど、レース水着をはく前に、トイレに行って心も体もすっきりした状態にするのと、プールに飛び込む前に一回天井を見て深呼吸をしてから入るのがルーティンかなと思います。
ーー中学のころから大舞台で活躍されていますが、大舞台で自分の力を出し切るために意識していることがあれば教えてください。
中2の全中のときにとても緊張して泳ぐ前から泣いていたりしたんですけど、それ以降あまり緊張しなくなってレースに対する不安とかも多少はあるんですけど、日本選手権の決勝でも入江陵介さんの隣で泳ぐことになっても緊張よりも楽しみ、ワクワクが勝っているので、悪い緊張感を持たずにレースに臨めていると思います。
ーー高校生から大学生になり成長したと感じられる部分はありますか。
あまり気持ち的には変化はないんですけど、東洋大学水泳部はオリンピックや世界水泳でメダルを取るようなOB、OGの方も一緒に練習していますし、監督も日本代表のヘッドコーチを務められていた方で、高校生の時には知らなかった練習中の栄養の取り方であったり、リカバリーの仕方を教えていただいたりして、栄養補給とかの意識の向け方が変わったと思います。
ーー東洋大学に進学した理由を教えてください。
北島康介さんや萩野公介さん、大橋悠依さんとかのすごい選手を育てられた平井コーチのもとで教わりたいという思いもあったんですけど、いろいろな大学を見学させていただいて東洋大学が一番のびのびやれて自分に合っている環境だと思ったので決めました。
ーー憧れ、目標にしている選手はいますか。
入江陵介さんをずっと目標として頑張っています。
ーー入江選手は今回世界水泳の日本選手団の主将も務められますよね、なにかお話とかはしましたか。
今回はないですけど、レース後、隣になったとき握手とかしてもらいましたし、合宿もしたこともあって食堂で一緒に食べているときにお話ししたり、自分の苦手なところを相談に乗ってもらったりしたことがあります。
ーー座右の銘のような大切にしている言葉はありますか。
いつ頃言われたのかは覚えていないんですけど、なかなか試合でベストタイムが出なかったときに、試合前に母に「楽しんで、楽しんだもの勝ちたい」と言われてそこからレースに楽しんで臨めるようになりました。
ーーインタビューをご覧になる方へ、意気込みやメッセージをお願いします。
世界水泳福岡に選んでいただいたので、しっかり結果を出して、ここから世界水泳、インカレ、アジア大会と連戦になるので、一つ一つの大会でベストを更新して、インカレでも東洋大学に貢献して頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いします。
◇プロフィール◇
竹原秀一(たけはら・ひでかず)
生年月日/2004・4・27
身長・体重/171.8㌢、64㌔
出身校/東福岡
水泳を始めたきっかけ/2歳の頃、幼馴染とプールに行ったこと
趣味/サウナ、YouTube鑑賞
【大学スポーツ×世界水泳】
今回の世界水泳開催に合わせて7大学新聞が合同で、現役大学生の
[参加大学新聞]
明大スポーツ新聞部、早稲田スポーツ新聞会、