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2023.08.19
サッカー

[男子サッカー] MF高橋輝 SBS杯にU-20関東大学選抜として出場!

2023SBSカップ国際ユースサッカー第1節

8月17日 静岡県草薙総合運動場陸上競技場


静岡ユース0(3PK5)0U-20関東大学選抜


第14節の中大戦でプレーする高橋輝


海外の強豪国や日本の年代別代表を招き、静岡で開催されているSBSカップ国際ユースサッカー(以下、SBS杯)。1977年から始まり、過去には小野伸二(43)やロナウジーニョ(43)も参加した歴史ある大会に、U-20関東大学選抜としてMF高橋輝(国1=大宮U18)が選出された。17日に大会初戦が行われ、U-20関東大学選抜(以下、関東大学選抜)は静岡ユースと対戦。前半はなかなか思うようなボールが配給されずに苦しんだ高橋輝だったが、後半には適応。度々スピードを生かしてサイドを突破し、観衆を沸かせる。結果はスコアレスからのPK戦の末、U-20関東大学選抜が勝利した。


 U-18日本代表としてプレーしてから一年、東洋大の誇るスピードスターは再び静岡のピッチを駆け抜けた。元々SBS杯への出場を予定していた、U-18パラグアイ代表が出場を辞退。それにより、関東大学サッカーリーグ(以下、リーグ戦)の20歳以下のメンバーから選抜された関東大学選抜が、SBS杯に急遽出場することになった。昨年のSBS杯ではU-18日本代表の一員として同大会に参加していた高橋輝。「自分の特長をしっかり出す」と開幕から気合十分だ。


 初戦の相手は静岡県の高校や静岡に本拠地を置くJリーグユースの選抜チームである静岡ユース。高橋輝も早速スターティングメンバーに名前を連ねる。試合は、大学生チームである関東大学選抜がゲームを有利に進めるかと思われたが、静岡ユースが積極的にポゼッションを握る状況に。ペナルティーエリア内でも正確にパスをつないでくる静岡ユースに関東大学選抜はヒヤリとする場面をいくつか作られる。それでも相手のフィニッシュの精度に助けられたこともあり、失点は回避。さらには、18分にオフサイドになってしまったものの、ネットを揺らすシーンを作り、大学生の意地を見せる。初戦ということもあり、お互い先取点を取ることなく静かな展開で前半終了。


 最初から試合に出場していた高橋輝だったが、前半は普段リーグ戦でもらっているような、自身の武器であるスピードを生かすパスがもらえずに苦戦。「自分の特長も出せず、チーム全体でも連係の部分が上手くいかなかった」と即席チームの難しさを感じる場面も。しかし後半、左サイドにポジションを変えると、早速スピードスターの本領を発揮する。


 「サイドバックやボランチの選手とよく話し合った」と自身のほしい形のパスの再確認を行えた高橋輝の下に、後半は特長を生かすことのできる、前にスペースがある状況でのパスがドンドン配給されていく。そのパスに高橋輝も呼応。幾度となく静岡ユースの左サイドを突破し、53分にはスピードに乗ったドリブルでペナルティーエリアに進入すると、カットイン。そこからさらに切り返しを見せ、相手DFを翻弄してからシュートを放った。このシュートはブロックに入ったDFに防がれ「決まっていれば最高だった」と悔やんだが「DFを惑わすためにバリエーションを多くしたい」という自らの新たな目標を体現した場面となった。


 試合はスコアレスドローで80分(40分ハーフで行われる為)を終えPK戦へ。1人が失敗した静岡ユースに対して、関東大学選抜は全員がPKを成功。無事に大会初戦を白星で飾った。


 次戦は第1節でU-18日本代表を破ったU-18韓国代表が相手となり、天王山とも言える試合。大学サッカーの大会ではあまり戦うことのないナショナルチームとの対戦だが、高橋輝は「80分で勝てるように頑張りたい」とPK戦までもつれ込ませずに決着をつけることを誓う。リーグ戦の中断期間に訪れた貴重な実戦機会。残り2試合の中で他の大学の若手にも負けない成長を遂げる。


◾️コメント 

・高橋輝(国1=大宮U-18)

今日の試合は入りがあまり良くなくて、前半は相手の方が良い内容だったと思います。後半に入ってからある程度自分たちのペースでゲームを進められましたが、1点が遠く引き分けでPK戦となりました。PK戦では結果的に勝ったものの、80分で決着をつけたいゲームだったと思うので、次のU-18韓国戦は入りから圧倒できるようにしたいです。

(SBS杯には昨年に引き続きの出場。昨年と違い大学生の立場で高校生年代のプレーヤーと戦ったが、違いは感じたか)

昨年はU-18日本代表として出場させてもらって、同年代の選手たちと戦いましたが、今回は年下と戦うという事で多少のやりづらさはありました。しかし、たくさんの人が観にくる大会なので、昨年も今年も自分の特長をしっかり出す事は意識してやっています。

(前半はなかなか前にスペースがある状態やスピードに乗れる状態でパスを貰えていなかった。難しさはあったか)

 前半はなかなか自分の特長を出す事ができず、チーム全体でも連連係の部分であまり上手くいきませんでした。

(逆に後半は高橋輝選手の良さを生かしたボールが多く配給されました。ハーフタイムにほしいパスを話し合った結果ですか)

後半は左サイドにポジションを変更して、サイドバックの選手やボランチの選手たちとよく話し合って挑めました。その結果自分の得意な形を何回か出せたので良かったです。

(後半、切り返しからチャンスシーンがありました。あのプレーはこの試合の高橋輝選手にとってキーポイントでしたか)

あのプレーは決まっていれば最高でしたが、キックフェイントで何人かのDFの逆を一気にとれたので、DFを惑わすためにバリエーションを多くしたいという事を考えると良いシーンだったと思います。

(次節のU-18韓国代表戦に向けて)

連戦で厳しい戦いだと思いますが、個人もチームも今日よりもっとクオリティーを上げて80分で勝てるように頑張りたいです。


TEXT/PHOTO=髙橋生沙矢