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2023.08.25
サッカー

[男子サッカー] 「昨年の悔しさをぶつける為に点をとりたかった」MF高橋輝 SBS杯最終戦でU-18日本代表に1G!

2023SBSカップ国際ユースサッカー第3節

8月20日 エコパスタジアム


U-18日本代表2(3PK5)2U-20関東大学選抜

〈得点者〉(アシスト)  

19分 高橋輝(鈴木)


第12節の国士大戦でドリブル突破を見せる高橋輝


海外の強豪国や日本の年代別代表を招き、静岡で開催されているSBSカップ国際ユースサッカー(以下、SBS杯)。1977年から始まり、過去には小野伸二(43)やロナウジーニョ(43)も参加した歴史ある大会に、U-20関東大学選抜としてMF高橋輝(国1=大宮U18)が選出された。20日に第3節が行われ、U-20関東大学選抜(以下、関東大学選抜)はU-18日本代表と対戦。関東大学選抜は17分に先制すると、19分には高橋輝に待望のゴールが生まれ2点を先行する。しかし、U-18日本代表も意地を見せ、後半の2発でPK戦にもつれ込ませる。U-18日本代表が1人失敗したのに対し、関東大学選抜は全員がPKを決め、3-5でPK戦に勝利。この試合によって、関東大学選抜はSBS杯王者に輝いた。


 大会最終日、SBS杯での初ゴールは強烈な一撃だった。今節80分での勝利、またはPK戦勝ちでも優勝が決まる関東大学選抜。最後に立ちはだかるのは、昨年高橋輝が在籍していたU-18日本代表だ。関東大学選抜の中には高橋輝の他にも、6月にU-19日本代表でモーリスレベロトーナメントに出場したGKデューフエマニエル凛太朗(2年=流経大)やMF小池直矢(1年=法大)がおり、彼らにとっては後輩対決とも呼べる戦い。「入りの部分から圧倒する」と気合を持って試合に臨んだ。


 18日のU-18韓国代表戦と同じく、前半から関東大学選抜はロングボールに対して、正確にボールを落とした後、すぐさまセカンドボールを回収。ポゼッション率を高め、自分たちのペースで試合を進めることに成功する。その後関東大学選抜は、17分のゴールを皮切りに攻めに攻めた。まずは、FW松永颯汰(2年=流経大)が自陣からのロングフィードを、相手ペナルティーエリア付近でトラップ。その後すぐさまゴール前に切れ込み、キックフェイントでDFをかわすと、ファーに巻いてシュートを打つ体勢に。しかし、これはまたもやフェイク。すかさずニアに流し込む高等テクニックを見せつけ、先制点を奪う。


 1点目から2分後、高橋輝にとって待ちに待った瞬間が。19分、MF鈴木奎吾(2年=流経大)からのロングパスを右サイドでトラップすると、そのままペナルティーエリアへ突入し、迷いなく右足を一振り。自身にとってSBS杯初の得点をもぎ取った。関東大学選抜の佐藤健監督からは「積極的にシュートする事」を指示されていたという韋駄天アタッカー。いつもならもう少し切り込んでからのシュートが多かったが、「ドリブルは考えていなかったです」とシュート以外の選択肢は無かった。


 前半だけで2点差を付けることに成功した関東大学選抜。優勝にかなり近づいたかと思われたが、日の丸の名にかけて、若武者たちはこのままで終われない。後半に入るとU-18日本代表がギアを上げた。後半開始から2分少々、U-18日本代表は、右サイドでの細かいパスワークから、CKを獲得。これをDF桒原陸人(1年=明大)が確実に頭で合わせて同点にする。1点を入れ、勢いの出てきたU-18日本代表は71分にも加点し、関東大学選抜は同点に追いつかれてしまう。


 その後は関東大学選抜がなんとかこらえ、初戦・静岡ユース戦以来のPK戦へ。2人目のキッカーが外したU-18日本代表に対して、関東大学選抜は、初戦に続き全員がPK成功。このPK戦の結果、勝ち点7となった関東大学選抜が大会初優勝を果たした。


 今大会3試合に出場し1ゴールを記録した高橋輝は、運営に携わった方々、そして観客に「感謝の気持ちでいっぱい」と感謝を述べる。さらには、自分たちより年下である他の出場チームには「大学選抜としてプライドがあり、負けることは許されない感じがあった」と明かす。特に学びになった試合には初戦の静岡ユース戦を挙げ「初戦の戦い方や臨み方」が勉強になったという。


 本来なら無かった実戦機会。そこで1ゴールの結果を示して見せたことは、関東大学サッカーリーグでの活躍にもつながるだろう。この3試合を通して得た経験は、高橋輝にとって必ず実りあるものになるはずだ。


◾️コメント 

・高橋輝(国1=大宮U-18)

優勝が懸かった試合で、試合前にチームでは入りの部分から圧倒するということを共有しました。その結果、前半の20分で2-0とする事ができました。後半は少し入りが悪く、開始早々に失点してしまい、その後同点に追いつかれてしまいました。しかし、PK戦でしっかり勝ち切れたことは良かったです。

(優勝という最高の成果を挙げました。今大会でのプレーは充実したものでしたか)

今回のような国際大会でプレーできたことは貴重な経験なので、とても充実したものだったと思います。

(昨年の大会と今年の大会を比べて、一番成長できたポイントは)

昨年の大会はチャンスを決め切れず、きっちり決めてくる海外の選手との差を感じました。今大会は昨年の悔しさをぶつける為に点をとりたかったので、決め切る事ができた事が昨年から変わったところだと思います。

(ゴールシーンでは、いつもならドリブルで切り込むところで浅めの位置からシュートを打った。考えていたことを教えてください)

ファーストタッチが上手く決まったことによって、シュートまでのイメージを頭の中で描けました。後ろからDFが寄せて来ていたので、シュートブロックされないようにコンパクトに足を振ってシュートしました。積極的にシュートする事は(佐藤健)監督からも言われていたのでドリブルは考えていなかったです。

(後半、U-18日本代表の強度が一気に上がりましたが、想定内でしたか)

U-18日本代表にも優勝の可能性が残っていて、自分たちがリードしている状況だったので、相手が逆転する為に強度を上げてくるという事は分かっていました。

(大会開始時から左手に包帯をしていましたが、理由は)

少し前に手首を怪我してしまったのでテーピングを巻いていました。

(大会を通じて勉強になったことがあれば教えてください)

まずはこの大会にたくさんの人が運営で関わってくださっていて、たくさんの観客がスタジアムに来てくださっていて、素晴らしい雰囲気の中プレーできたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。今回の相手は年下で、大学選抜としてプライドがあり、負けることは許されない感じがあったので、その中での初戦は難しかったです。初戦の戦い方や臨み方はとても勉強になりました。


TEXT/PHOTO=髙橋生沙矢