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2023.09.19
硬式野球

[硬式野球]4年生の活躍で逆転勝利!聖地神宮で復帰後初勝利を飾る

東都大学野球秋季1部リーグ戦・日大2回戦

9月19日(火)神宮球場


○東洋大ー日大


東洋大

日大


二塁打:後藤(四回)、山田(六回)


・打者成績

打順守備名前
(左)山田(総1=木更津総合)

宮本(総4=大阪桐蔭)

(中)楠(法3=佐久長聖)


三宅(済3=報徳学園)


(三)宮下(総2=北海)

(指)花田(総2=大阪桐蔭)
(一)池田(営2=三重)
(右)水谷(営4=龍谷大平安)
(遊)石上泰(営4=徳島商)
(二)吉田(営2=龍谷大平安)


馬込(法3=桐光学園)



橋本(総4=花咲徳栄)

佐久間(済3=千葉黎明)

(捕)後藤(法4=京都学園)


3610


・投手成績

勝敗名前球数四死球三振責任
岩崎(総3=履正社)74

野澤(総4=龍谷大平安)12

柿本(営3=東洋大姫路)13

一條(総3=常総学院)


自身初のリーグ戦先発出場で走者一掃の適時打を放ち、結果を出したルーキー山田

 

前日もマルチ安打。本日も猛打賞と打撃好調でチームに貢献する池田


前日の悔しさを胸に2安打2打点、捕手としても巧みなリードで勝利を呼び込んだ後藤


開幕カード同様、チームに勝利をもたらす投球を見せた先発岩崎


逆転に沸く東洋大ベンチ


聖地神宮での初戦を落とし、悔しさを晴らすため、勝ち点獲得のために絶対負けられない日大第2戦に挑んだ東洋大ナイン。「今年は“4年”のチーム」と語った井上監督は前日からメンバーを大きく変更。井上監督に発破をかけられた4年生が奮起し、結果で応えて勝利を掴み取った。

 

先発のマウンドに上がったのは岩崎(総3=履正社)。前回登板で完封勝利を上げた右腕は初回、1死から四球で出塁を許すと直後の打者に2ラン本塁打を被弾。前日からの日大打線の猛攻を止められず、先制を許す。後続を断ち切るも、「四球がもったいなかった」と唇を噛んだ。

 

二回の守備前、主将の水谷(営4=龍谷大平安)が岩崎へ「ここからやぞ。頑張ろ」と声をかけ、岩崎は低めに球を集め日大打線を翻弄。二回、三回、五回を三者凡退に終えるなど、流れを呼び込む好投を見せた。     

 

岩崎の好投に応えるように打線は四回。1死後から花田(総2=大阪桐蔭)、池田(営2=三重)が続けてヒットで出塁すると続く水谷が左適時打を放ち、1点を返す。昨日はここで反撃が終わってしまったが今日の東洋大ナインは覚悟が違う。その後2死満塁となり、打席に入ったのは後藤(法4=京都学園)。「詰まってもいい。三振だけはしない」と強い気持ちを乗せて放った打球はフェンス直撃する大きな左適時二塁打に。4年生の活躍でこの回一気に逆転。三塁側ベンチが大いに湧いた。


3点だけでは終わらない。六回、ヒットと四死球で得点圏に走者を進めると、代打として登場した橋本吏(総4=花咲徳栄)の気迫のヘッドスライディングで内野安打をもぎとり1点を追加。これだけで終わらず、さらに2死満塁のチャンスを作ると打席にはリーグ戦初先発出場の山田(総1=木更津総合)。巡ってきた大きなチャンスで山田の放った打球は走者一掃の中越え適時二塁打となりさらに3点を追加。最高の結果にルーキーは二塁上で笑顔でガッツポーズを掲げ、ベンチからも山田コールが響いた。

 

岩崎の降板後、7回から継投に入った東洋大。マウンドに上がった野澤(総4=龍谷大平安)、柿本(営3=東洋大姫路)、一條(総3=常総学院)のリリーフ陣は全員が1人の出塁も許さない完璧な投球を見せると、打線は9回にも四死球で走者を溜め、池田の本試合3安打目となる適時右前打でさらに1点を追加。投打の噛み合った東洋大が前日の悔しさを糧に8得点で日大に圧勝。勝ち点の行方は3戦目へ持ち越しとなった。     

 

投打が噛み合い、4年生と若手選手の活躍も噛み合い、1部復帰後初、聖地神宮での勝利を手にした東洋大ナイン。「日大戦は僕らは2部に落とされている。絶対やり返す」と日大戦にかける思いは大きい。勝ち点獲得に向け負けられない第3戦。総力戦で勝ち点を奪いに行く。



■コメント

・井上監督

(打順を入れ替えての試合。打線がつながった)今日は、4年生が昨日よりは頑張った。前にも言ったと思うんですけど、今年のチームは4年のチームなので。4年がだらしないとダメなんです。だからあえて下げたんです。しっかりやれと。それで実際発奮したかわからないですけど。(今回、4年生が活躍。後藤君含めて)4年のチームなんです今年は。そうやって言ってきたんです。なのに昨日はだらしないことをしてるから下げられちゃうんです。(岩崎も初回ホームラン打たれた)ホームラン打たれたから変えやすかったです。(投球を監督から見て)まあでも、無駄な四球でしたけど、ホームラン打たれましたけど、その後は粘り強く投げていたのかなって。(1勝1敗で第3戦へ。そこに向けて)そうですね。3戦目は総力戦なので、岩崎も行かなきゃいけない場面も出てくるかもしれない。けどその前に細野(総4=東亜学園)がやり返してくれれば。彼も消化不良も終わってると思うので、そこには期待したい。(監督から見た4年生の目つきや雰囲気)昨日とは違いますよね多少は。僕は技術より気持ちなので。


・後藤

(昨日の途中交代の悔しさもある中で今日の二塁打)昨日の試合でけっこうコテンパンにやられたので、あの場面は打つことしか返せることがなかったので、何とかするしかないって気持ちで行きました。(追い込まれてからの意識)二塁走者の水谷主将からも「つまっていい」って言われてたのでその意識で。三振は絶対ないように、バットに何とか当てようって意識でいました。(捕手として二回以降無失点)昨日から、日大が打ってきてる球は全部高くて、今日のホームランも抜けた高い球を打たれているので、二人で徹底的に低めを意識して投げたらそれ以降は抑えられたって感じです。(日大に勝ちたいという気持ちは)ありました。(後藤君は二部降格時の入れ替え戦は)出てました。今でも、細野とバッテリー組んで、林選手にツーランホームラン打たれて負けたのが鮮明に残ってるんで、その相手なんで絶対に勝ち点落としたくないなって思いで挑んでます。(昨日から今日にかけて変えたことは気持ちの面が大きいですか)昨日は少し迷ってたかなって思ったので、今日は来た球にしっかり。いつも打ててるときは迷わずに来た球に自分のタイミングで振れてると思うので、しっかりタイミング合わせて来た球に強く振ろうって考えていました。(監督から今年のチームは4年のチームだと言われていて、昨日は少しうまくいかなかった。4年生での声掛けや話し合いは)アップの時、試合前から4年が積極的に声を出して、今日勝って何とか3戦目に繋げるぞって雰囲気をチームに浸透させようっていう風にやってました。


・岩崎

(初回、ホームランを打たれたが初回以降は完ぺきな投球)ホームランを打たれるのは仕方ないと思うんですけど、四球がいけないと思う。後藤さんの声もあって切り替えてそれ以降を投げました。(開幕から時間が空いた。その期間は何を)日大戦は、僕らは2部に落とされている。僕は1年生の時で、試合には出てなかったんですけど悔しい気持ちがあったので。絶対にやり返してやろって気持ちで行ったんですけど、まだ3戦目あるんで。絶対に獲りたいと思います。(第3戦も登板があるかもしれない)投げたら絶対勝利に貢献できるピッチングをしないと。今からでもチームでどこが良かった、悪かった話し合って、3戦目全員で勝ちたいと思います。




TEXT=望月桜・成吉葵/PHOTO=一ノ瀬志織、成吉葵