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2015.09.06
バスケ

[バスケ]強固なディフェンスを崩せず黒星発進

第91回関東大学バスケットボールリーグ戦

9月5日(土)東洋大学総合スポーツセンター


東洋大59―91早大

   11|1Q|19

   18|2Q|22

   14|3Q|24

   16|4Q|26


スタートメンバー

2  山口健大(済3・桐光学園)

10 鷲見隆行(ラ3・千葉英和)

11 中村晃太郎(済3・幕張総合)

35 杉田涼(済1・市立船橋)

88 山本大貴(済3・市立船橋)


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初めてのリーグ戦で存在感を放ったエリック

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山口のオフェンスが今年もチームを勢いづかせる


 第91回関東大学バスケットボールリーグ戦が開幕した。初戦から2部強豪の早大と対戦するも、固いディフェンスを崩せず惨敗。白星スタートを飾ることはできなかった。


 何もすることができなかった。「早大対策としていろいろやってきたが、それ以上にディフェンスが良かった」と監督がもらしたように、当たりの強いディフェンスを前にシュートが連続して阻まれてしまう。さらに、攻撃の要である山本(済3・市立船橋)が前半0得点と調子が上がらない。対する早大は機会を取りこぼさず、どんどんと突き放しにかかる。それでも、「入りは意識して臨んだ」という山口(済3・桐光学園)は3ポイントシュートを連続で決め、触発されるようにチームもだんだんとリズムを取り戻していく。点取り合戦が続いたが、東洋大ペースにあと一歩持ち込めず11点ビハインドで前半を終えた。

 毎年、課題となっている3Q。「3Qの入りがすべて」と山口が語ったように、一人がボールを持っている時間が長く、パスが回らなくなってしまった。選手交代で多くの選手が状況を打開しようと励んだが、反対にディフェンスの穴ができ、連続得点を許してしまう。さらに守備の時間は増え続け、約6分間得点が出ない苦しい状況に。ルーキーであるエリック(国1・デイナ)のミドルシュートで沈黙を破るも、なかなか得点に結びつかない。最後まで相手のディフェンスを崩すことはできず、主導権を完全に握られ59対91で敗れた。


 例年、課題となっている出だしを今試合でも克服することはできなかった。加えて、ディフェンスの崩れとともに、オフェンスも崩れてしまうというチームの新たな課題が見つかった。だが、まだリーグ戦は始まったばかりだ。「チームを立て直して、勝ち星を増やしていきたい」と中村(済3・幕張総合)が意気込んでいるように選手も監督も下を向いてはいない。次は、昨年2敗している中大戦。この一戦を勝って、勝率を五分に戻したいところだ。


■コメント

・目(さっか)監督
 早大のディフェンスが良かった。最後までそれを崩せなかった。早大対策としていろいろやってきたが、それ以上にディフェンスが良かった。山本が前半0得点っていうのがまた痛かった。あの場面でも入れなきゃいけない。(初戦としてスタートは)最悪。でもまだ試合はあるので頑張っていきたい。(敗因は)ディフェンスを崩せなかったこと。あとうちのディフェンスがいいときはちゃんとついていけてたが、途中メンバー交代したときにディフェンスに穴ができてしまってローテーションがうまくいかなかった。3Qの中くらいからディフェンスが良くなくて、オフェンスも伴ってうまくいかなくて。そういうことの繰り返し。途中から全然ゲームがうまくいかなかった。6分くらい点数が取れなくて、それが大きかった(選手が代わる代わる出ていたが)途中から20点以上開いたので。長いリーグ戦なので、使える選手を見ておかないと。本番でどのくらい出来るかが大切なので。(その中で誰かいたか)エリックは本番では使える。杉田はディフェンスを練習はしてきたけど、緊張もあってか本番できなかった。(中大対策は)向こうはプレスディフェンスをやってくるので、ボール運びをしっかりとできれば次戦は競った試合になると思う。どれだけできるか。今日、当たりのきついディフェンスをやられてるんで、それは逆に良かったかもしれない。(次戦に向けて)昨年は、4連敗だか5連敗で始まったから、勝って(勝率を)五分に戻しておかないと。頑張ります。


・中村(済3・幕張総合)
出だしが自分たちの課題であり、そこを相手の勢いにやられてしまった。追い付いた場面もあったが、そこでシュート力の差が出てしまったり、自分たちのミスが続いてしまったのが敗因。みんなシュートが決まらなかったので、調子のいい選手はいない。(これから)自分はガードというポジションでみんなをコントロールしないといけない立場なので、この一敗に落ち込んでいられない。リーグ戦は長いので、チームを立て直して、勝ち星を増やしていきたい。(中央大戦に向けて)今回負けたということで、次は必ず勝たなければいけないと思う。プレッシャーが強くかかると思うが、今回の反省を生かして、2回戦目は勝ちたい。


・山口(済3・桐光学園)
初戦は一番大事な試合なので、入りは意識して臨んだ。早稲田対策としてスリーとか外のシュートが入るので、ディフェンスでハンズアップをしたりして、スリーをケアするというのは結構やってきた。チームとしての敗因は、最初本当に点数が伸びなかったことと、追い付いてきたときに交代したメンバーとかが簡単にミスしてしまうことが多かったこと。また、3Qの入りがすべて。3Qは気が抜けたとかではなかったが、相手が走ってきたのに対して自分たちが対応できなかった。個人としては、ちょっとまだまだ。シュートを決めないといけないところもたくさんあったし、後半とかは特に点数が伸びていないときに自分がもっと確実に点数を稼いでいかなくてはいけなかった。今日は後半が本当に 反省。(劣勢の中でチームでは)結構相手のディフェンスが強くて、それに逃げている部分があったのでそれに逃げないで、ボールをフォワード陣が早くもらえるようにと話した。あと、センターに全然ボールが入っていなかったので、そこにボールをつなげるようにともずっとベンチで話していた。(試合後のミーティングでは)本当にボールが回っていなくて、ガード陣やフォワード陣も自分がボールを持っている時間が長くて、東洋のオフェンスができなかったので、そこをガード陣と話した。次の試合はパスを回すというのを意識してやりたい。(次戦に向けて)もう今日の負けは負けでしょうがないので、本当に切り替えたい。このままだと昨年みたいに連敗連敗で入って悪い流れになってしまうと思うので 、明日は切り替えて臨みたいと思う。

・エリック(国1・デイナ)
早大はシュートが入るのでそれを頑張って止められるだけ止めて、あとはインサイドがあまりないと思っていたのでリバウンドを頑張ろうと。ただ、序盤にセンターの鷲見さんがけがで抜けてしまったのが大きかった。個人としては、シュートは調子が悪かったけどいつも通りリバウンドを頑張ろうと思っていた。(振り返って)ずっとボールを見ていたが、もっとボール以外も見て動かなければならないと思った。チームとしては、相手の当たりがすごく強くて小さい当たりにも痛いと言っていたが、もっと気合いを出して当たっても無視してバスケできるくらい強くならなきゃいけない。監督からもそういうことを言われた。これからはアップから気合いを100%出して、元気よく声を出して死ぬ気で頑張りたい。(明日に向けて)明るく元気よく、勝ちます!


TEXT=高橋雪乃 PHOTO=石田佳菜子、山下華歩