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2015.09.07
硬式野球

[硬式野球]打線沈黙、増渕を援護できず

平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦・国士大2回戦

9月6日(日)国士大グラウンド

東洋大1-5国士大

(イニングスコア)

2回戦

国士大

東洋大

(東洋大)

●増渕(1敗)、甲斐野、片山、上茶谷―後藤田、西川元


本塁打:阿部健(1回ソロ)


打順                     

守備

名前

(遊)

阿部(営3・帝京)

(中)

安西(営3・聖光学院)

(二)

林(営4・桐生一)



久保(営3・桐蔭学園)

田中将(営2・帝京)

(左)

笹川(営3・浦和学院)

(指)

中川(法1・PL学園)

3    

(一)

鳥居(営3・愛工大名電)

打三

原澤(営2・前橋工)

冨澤(営4・愛工大名電)

打一二

上島(営3・佐久長聖)



(右)城之内(法4・東京学館)


小笠原(営4・大社)


走右

竹原(法1・二松学舎附)

(捕)

後藤田(東洋大姫路)

西川元(営2・浦和学院)









名前

●増渕(営4・鷲宮)

5回1/3
26
甲斐野(営1・東洋大姫路)

1回1/3





片山(法2・大社)

1回2/3
上茶谷(法1・京都学園)

2/3


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増渕の昨秋以来の公式戦先発登板は悔しいものとなった



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公式戦初登板の甲斐野




 先発・増渕が許した初回の3失点が響き、今季初黒星。阿部(営3・帝京)の先頭打者アーチが飛び出すも、六回に決定的な追加点を奪われ勝負あり。開幕戦をエース・原の完封勝利で最高のスタートを切ったが、この日は相手投手を攻め切れず。勝ち点奪取は第3戦に持ち越された。


 春の打線に逆戻りしてしまったのか。得点圏にランナーを進めたのはわずかに2回。初回の1点は阿部健の一振りで取ったもの。攻守にミスも重なり、つながりを欠いた打線に火が付くことはなかった。

 唯一攻め立てたのは八回。先頭小笠原(営4・大社)の低いライナーが中前に抜ける。途中からマスクをかぶった次打者、西川(営2・浦和学院)の打球が高く弾むと三塁手の頭を越え左翼線へ。この試合初めて無死で塁上に二人の走者が溜まったかに思えた。しかし、西川は一塁に留まるかと思いきや、二塁を狙い一塁キャンバスを蹴った。正確な送球が二塁に渡り、まさかの憤死。「あんなの点差を考えたら、ランナー溜めていかなきゃいけないところでしょ。当たり前ですよ」と井上コーチもあきれ顔。高橋監督が「今日はまれに見る最悪なゲーム。ミスのオンパレード」と称した試合の、象徴ともいえるミスだった。その後1死三塁の好機が続いたものの、初回に本塁打を放った阿部健が変化球に完全にタイミングを崩され、続く安西(営3・聖光学院)は一度もバットを振らずに二者連続三振に倒れる。一度手放した流れを取り戻すことはもうできなかった。

 先発した増渕は今春の先発登板が無かった。昨秋は同じ場所で救援登板。その時は5回1失点に抑える好投を見せ、決してイメージは悪くない。夏場のアピールが成功し2回戦での先発を勝ち取った増渕。周囲の期待を背にマウンドに上がった。

 だが現実はそう甘くはなく、初回にわずか6球で無死満塁のピンチを招く。「あんまり変化球が入らなかったので、投げる球が無くなってストレートしか投げられなかった」と後藤田(営4・東洋大姫路)。1死後、初球はストライクから入ったが、その後4連続ボールで押し出し四球。2死までこぎつけて打順は下位へ。しぶとく粘る打者に懸命に投げ込んだが10球目を中前に弾き返され、さらに2点を失った。初回に3点を取られた後はなんとか無失点を続けていたが、球数が100球を超えた六回、またしても下位の8番打者に適時打を浴びるとマウンドを譲った。

 勝ち点奪取に向け、次戦はエース・原の登板が濃厚。今のチームは原におんぶにだっこの状態。春から言い続けている、原を楽に投げさせることができるのか。眠れる打線の奮起が求められる。




■コメント

・井上コーチ

 情けない、それだけです。同じ負け方ばっかりして。なんの工夫もせんで。打線もそうだし、やっぱりあれだけミスしたら勝てないですよ。(増渕について)初回の3点でよく凌いだと思う。でも、その凌いでる時に打線が打ってやらないと。同じ打ち取られ方ばっかりしてね。なんの学習もしないで。(8回の西川の走塁について)あんなの点差考えたら、ランナー溜めていかなきゃいけないところでしょ。当たり前ですよ。(阿部健の先頭打者ホームランでベンチの雰囲気は)乗っていけるかなという感じはなかったね。最初の3点が響いてるのは響いてるんだけど、それを響かせたらダメなんですよ。まだ初回、あと9回も攻撃残ってるんですから。根性無いから。根性無しの集まりですよ。明日も頑張るよ。


・後藤田(営4・東洋大姫路)

 全体的にミスが多かった。攻撃も守備も。やっぱりミスした方が負ける。逆に相手はミスがなかった。増渕はあんまり変化球が入らなかったので、投げる球が無くなってストレートしか投げられなかった。(6回の追加点を許したとき)エラーで出したランナー。そのときみんなでそれをカバーするという気持ちが無くて、簡単に下位打線で点を取られてしまった。初回点取られて、みんなでどうにかカバーしようとしてた中で阿部健が先頭打者ホームラン。そこから行けると思ったけど、相手の術中にはまった。先頭打者が出せなかったこともこういう展開にしてしまったと思う。1点返してから次の点を取って、1点差にでもしておけばまた展開も変わって逆転までいけたと思う。結局、3-1のままずるずるいってしまった。序盤で打ちあぐねたことで乗ってきて、インコースにも攻められた。

 春から原に頼ってて1戦目も3点取ったけど、実際には完封してくれた。でも、ミーティングでは1点取った後に2点取ってくれたのが大きかったと言ってくれた。次の試合は原を楽に投げさせられるように頑張っていきたい。



TEXT=菅野晋太郎 PHOTO=浜浦日向