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2023.10.18
硬式野球

[硬式野球] 悔しい完封負けで連勝ならず 勝ち点、1部残留の行方は最終日へ持ち越し 

[硬式野球]東都大学野球 秋季1部リーグ戦・中大2回戦

10月18日(水)神宮球場

●東洋大0ー4中大


東洋大
中大×


●岩崎、野澤、加藤慶、柿本、向高ー後藤


・打者成績

打順守備名前
(左)宮本(総4=大阪桐蔭)
(遊)石上泰(営4=徳島商)
(中)橋本吏(総4=花咲徳栄)

秋元(済2=木更津総合)
(右)水谷(営4=龍谷大平安)

松本(営3=成田)
(一)池田(営2=三重)

楠(営3=佐久長聖)
(二)宮下(総2=北海)

三宅(済3=報徳学園)
(指)花田(総2=大阪桐蔭)
(捕)後藤(法4=京都学園)
(三)吉田(営2=龍谷大平安)


30


・投手成績

勝敗名前球数安打四死球三振
岩崎(総3=履正社)44

野澤(総4=龍谷大平安)2 2/358

加藤慶(営3=龍谷大平安)1/3

柿本(営3=東洋大姫路)1 2/329

向高(営2=報徳学園)1/3

 

ピンチを救った野澤


4年生の執念のプレーを見せた橋本


吉田は2打数2安打の活躍を見せた


前日の第一戦で劇的なサヨナラ勝利を飾り、重要な最終カードの勝ち点獲得に大手をかけた東洋ナイン。今日勝利すれば、他大学の結果に関わらず、自力で一部残留をつかみ取ることができ、四年生とって大学生活、最後の公式戦を勝利で飾ることができる。1部残留の権利を勝ち取るべく、勝利で2023年を締めくくるべく、中大二戦目に臨んだ。


この日先攻めの東洋大は初回、2回と連続で三者凡退。中大先発の石田投手を前に快音響かず、打線がつながらない。3回、1死から後藤(法4=京都学園)が中安打で出塁すると、続く吉田(営2=龍谷大平安)の犠打と宮本の四球で2死一二塁にするも、好機を生かせず無得点。昨日に引き続き、先制点を奪いたい打線だがなかなか点に結びつかない。


対する東洋の先発投手はここまで全カードで先発投手を任されてきた岩崎(総3=履正社)。初回、中大の攻撃を3人で切り好調の立ち上がりを見せる。続く2回、3回は出塁を許すも焦らず。変化球を巧みに使い後続を打ち取り、得点を許さない。


4回に試合は動く。2連打と失策が絡み中大に1点を奪われ中大が先制。なおも無死一二塁の状況で重く嫌な雰囲気の中、代わってマウンドに上がったのは野澤(総4=龍谷大平安)。続く打者の犠打で1死二三塁になり、ピンチを背負うも、落ち着いた投球を貫き後続を見逃し三振、右邪飛で脱する。無死で複数の走者を背負う苦しいイニングだったがこの回を1失点で切り抜けた。


ピンチの後にはチャンスあり。粘る投手陣を援護したい、なんとしても得点をあげたい打線は、4回5回と走者を得点圏まで進めるもあと一本が出ない。スコアボードに0の数字が並んでいく。


好投手を相手になかなか点が奪えないがなんとしても追いつきたい、そのために追加点を与えたくない試合展開だが、6回に四球が絡み1失点。両者ともに流れをつかめない試合展開だったが、2点ビハインドの展開で少しずつ流れが中大に渡っていった。反撃を狙う攻撃陣だが、6回7回と三者凡退。8回には吉田が内野安打で出塁するも、走者を返すことは出来ず、石田に封じ込められる。


試合は終盤に入り8回。前の回から続投の柿本(営3=東洋大姫路)が2四球と適時二塁打で痛い2失点。4点ビハインドとなり中大に大きく引き離されてしまう。最終回、勝利に向かってここまで封じ込められている石田に対して代打攻勢。昨日、サヨナラ打を放った楠(法3=佐久長聖)が中前打で出塁するも得点ならず、試合終了。


中大・石田投手を相手に散発4安打。打線がつながらず、悔しい完封負けとなった。試合後、「本当に高い能力を持ってる。能力持ってるやつらがやることしっかりちゃんとやればもっとすごい。」と選手への思いを語った井上監督。『勝ちたい』と言う勝利への思いは監督、選手皆同じはずだ。9月に松山・坊ちゃんスタジアムで始まった秋季リーグ戦もいよいよ最終戦。念願の1部昇格を果たした水谷世代。やっと帰ってきた聖地神宮。この戦国東都の舞台で、全員野球で勝利を掴み、自力で1部残留を決める東洋ナインの姿を期待したい。


◻︎コメント

・井上監督

相手がいるんだから、その時の自分の調子、相手の調子、いろんな状況、よく考えて何をするべきか、何をしなきゃいけないかを考えて野球しなきゃいけない。いちいち一回一回僕に指示されたいですか、いやでしょ、面白くないでしょ。今日みなさん試合見てて同じボールがVTR見てるのかってくらい凡打してませんでしたか?もう入替戦やります。うちがやります(笑)うちでいいです。

(4回にスパッと岩崎を変えたが)後藤がもうちょっと岩崎の状態があんまりよくないと、真っ直ぐも来なくなって逆球が多くなったって言ってたんで、まあ1点取られましたし変えちゃおうかなと思いました。

(明日が大一番になるかもしれませんが)いやならないでしょ。あいつらの考えが変わらなきゃ。僕はもう入替戦の準備を。

(勝てば残留ですが)いいんですよ、入替戦はいいんですけど、この前も言いましたけどやっぱり自力で(勝ち点)3取らないとダメだと思うんですよ。1部にいる意味が本当にないと思うんですよ。入替戦はやってもいいんですよ。やりたくはないですけど、そういう意味じゃ本当に勝ち点3取らなきゃいけないと思ってるんで、自力で。あいつら本当にどう考えてるのか。

(明日がこのチーム最後の一戦になるかもしれませんが)今すごい考えてるんですよ。僕はどっちかというと気持ちで野球するタイプなので、やっぱり最後まで4年生を信じてやろうかなって気持ちだったんですね、今まで。でももう来年のこと考えてやろうかなってちょっと思ってるんですけど。もういい加減にしてくれって、どんだけ俺のこと裏切るんだと。

(最後の最後は4年生がっていう期待が)いやもう今日は夜中まで考えます。寝ないで考えます。僕は勝ちたいんで、負けたくないんで。(今日の)最後の僕の代打攻勢を見てもわかると思うんですけど。4番変えちゃうくらいなんでね。

(厳しいことをおっしゃるのは練習なりを見ていて、それだけの力があるのに発揮できてないということ)そういうことです。本当に、高い能力持ってるんですよ。あいつらの前で言いたくないんですけど、能力持ってるやつらがやることしっかりちゃんとやればもっとすごいんじゃないですかって話なんですよ。それをやらないからこんだけ苦しんでるんでしょって。だから認めてないわけじゃないんですよ。


TEXT=一ノ瀬志織・PHOTO=青柳そよか