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第89回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)
第2節(第13節) 9月12日(土) 川口市青木町公園総合運動場
東洋大4-0日大
<得点者>
13分 仙頭
23分 遊馬
46分 小山大
85分 遊馬
<出場メンバー>
▽GK
沖野泰斗(国4・幕張総合)
▽DF
石坂元気(国4・広島Y)
郡司昌弥(国4・柏U-18)
瀧澤修平(ラ4・東洋大牛久)
長谷川優希(国4・帝京)
▽MF
徳市寛人(法3・東福岡)
小山北斗(国4・帝京)
仙頭啓矢(国3・京都橘)80分→FW佐藤仁紀(国3・武南)
田中舟汰郎(国3・横浜FC・Y)
小山大貴(国4・大宮Y)76分→MF小島正之介(ラ4・常総アイデンティU-18)
▽FW
遊馬将也(国4・武南)89分→MF高橋宏季(国1・FC東京U-18)
小山大は豪快なシュートを突き刺した
果敢な攻撃参加も魅せた徳市
遊馬はゴール前で圧倒的な存在感を放った
後期の初戦で拓大に敗戦し、まさかの黒星スタートとなった東洋大は、最下位の日大と対戦した。前節に続き順位が下のチームであるため、1部昇格へ確実に落とせない一戦。前節は身を潜めていた得点力が爆発し、圧巻のゴールラッシュを見せた。
東洋大は持ち味のポゼッションから日大のプレスを華麗にかわして得点を狙いにいく。14分、跳ね返されたボールを再び拾うと、見事な弧を描いたアーリークロスから仙頭が頭で豪快に決めて東洋大が幸先良く先制する。徐々に日大DFの背後を突く東洋大は22分、GK沖野のキックが最前線の遊馬へ上手く抜ける。遊馬はフェイントで相手守備陣をかわし、最後はキーパーとの1対1を落ち着いて流し込み追加点を決める。前半終了間際には日大に支配され暗雲が漂うも、後半開始早々の2分に小山大が左サイドから切り返すと豪快にファーポストに叩き込み3点目。最高の形で後半を迎えると、後半40分。途中出場の小島のアシストから遊馬が守備を背負いながらもこの日2点目となるゴールを決め、キャプテン自らこのゴールショーを締めくくった。
前節の敗戦によって再び気を引き締めて戦った東洋大は日大を相手に見事な快勝となった。しかし、「勝って兜の緒を締めよ」。次節も順位では下の東海大と対戦する。相手に受け身になるのではなく、自分たちがどう強い意識を持ってプレーすることができるか。そして「練習試合でパフォーマンスの良い選手を取り込みながら、誰にでもチャンスはある。固定はせずに状態の良い選手をどんどん使っていく」。古川監督の言葉通りに前節は途中出場であった小山大が今節先発に名を連ね、素晴らしいゴールを決めている。「誰にでもチャンスはある」。つまり、誰もがヒーローになれる可能性があるのだ。ヒーローになれる逸材がこのチームにはたくさん揃っている。本当に強いチームは誰が出ても勝負に勝つことができる。後期リーグ戦で東洋大が1部昇格を目指す上で毎試合ヒーローが誕生しながら、苦難に打ち勝っていく姿を期待する。
■コメント
・古川監督
これが求めていたサッカーであるし、後期の開幕戦は相手の頑張りや対策を取られてはまってしまった。まずは自分たちが90分出し切ったのかという原点の部分だと思うが、そういったところとはかけ離れた試合になったので、今週の試合ではディフェンスから入って良いプレッシャーをかけて相手に自由を与えないように、こちらのゲームを進められるようにやろうと、相手を圧倒して勝つつもりでいこうという話をして、選手たちは本当に奮起してくれてイメージした通りのゲームをやってくれたと思う。(日大の前線からの強い守備意識について)たぶんこの前の開幕戦のような入り方をしていると自分たちが受けて立つような感じで、ボールをうまくいなそうとか、そういった考えではまっていたかなという風に思っていたが、こっちからプレッシャーかけてボールを奪いに行こうという入りで言っていたので多少プレッシャーがかかっていてもある程度流して相手の背後などを狙いながら圧力をかけて、という自分たちがスイッチを入れていたので、そこまでは気にならなかった。(次節へむけて)今日の第一試合で東海大の試合を見たが開幕戦の拓大のように、しっかり5バックで守備を構築して勝ち点1ずつでも拾おうというような戦い方をしてくると思うが、我々のところから良いディフェンスから入って今日のように前半から得点を奪ってそのまま追加点を重ねていけるようなアグレッシブな試合ができれば良いと考えている。
・仙頭啓矢(国3・京都橘)
(チームとして)ずっと点が取れていなかったが、大量得点で勝ててよかった。(自身のゴールについて)ひさしぶりに頭で決めた。郡司君がいいボールを出してくれた。(後期開幕戦は黒星だったが)古川監督からも厳しい言葉があった。そこから、チームに喝が入った。今節は本当に全員がやらなければいけないと思っていた。(次節へむけて)連勝するしかない。上位のチームも勝ち点を落としている。なんとか上位に追いついて追い抜かないと昇格はない。絶対に勝ち点3を取りたい。
・徳市寛人(法3・東福岡)
前節あまり良い形で試合ができなくて情けない負け方をしてしまったので、もう一回チームの原点に戻るということで、今までは格上のチームと対戦していく中である程度受け身になって割り切ってやっていたが、それでは2部では勝てないと監督からも言われたので、そこでもう一回自分たちからアクションを起こして、プレッシャーをかけていくサッカーを実践しようと、今節チームがハードワークできていたのでこのような結果に繋がったのではないか。(快勝の中で見えた課題は)自分の中で球際の強さやハードワークは持ち味であると理解しているが、それにプラスアルファでボールを支配するための技術であったり、ポジショニングやタイミングをもっと工夫していければ、もっとチームを助けられたと思う。そこは自分の中でずっと課題としている。(次節へむけて)今節良い形で勝てたので一戦一戦勝ち点を落とせないので、そのためには毎回決勝戦のような気持ちでやっていかなければいけないと思うし、次節へむけて良い準備をしていきたい。
TEXT=藤井圭 PHOTO=吉本一生
[次節試合予定]
第89回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)
第3節(第14節) 9月19日(土) 対東海大 筑波大学第一サッカー場にて 11:50キックオフ