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2015.09.13
硬式野球

[硬式野球]阿部健が決めた!延長十二回に勝ち越し打!

平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦・東農大1回戦

9月12日(土)東洋大グラウンド

東洋大4-3東農大

(イニングスコア)

1回戦

10

11

12

東洋大

東農大

(東洋大)

原、片山、甲斐野、○増渕(1勝1敗)―後藤田、西川元、城戸


三塁打:阿部健

二塁打:中川


打順                     

守備

名前

(遊)

阿部健(営3・帝京)

(中)

安西(営3・聖光学院)


久保(営3・桐蔭学園)


木村(営4・愛工大名電)

(二)

林(営4・桐生一)


走右

竹原(法1・二松學舎大附)

(指)

中川(法1・PL学園)

(一)

鳥居(営3・愛工大名電)

(右)

宝楽(営2・PL学園)


大川(営4・PL学園)


打二

田中将(営2・帝京)

(左)中

笹川(営3・浦和学院)

(三)

冨澤(営4・愛工大名電)

(捕)

後藤田(営4・東洋大姫路)


西川元(営2・浦和学院)


打捕

城戸(営3・常葉橘)





名前

原(営4・東洋大姫路)

6回

23

片山(法2・大社)

0/3

甲斐野(営1・東洋大姫路)

2/3

○増渕(営4・鷲宮)

5回1/3

19



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阿部健の一振りが試合を決定づけた。


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今後も野手陣を引っ張っていくことが期待される阿部健。



 先発・原(営4・東洋大姫路)が6回5安打2失点で降板。敗戦ムードが漂う中、八回、中川(法1・PL学園)の走者一掃の適時二塁打で同点とする。延長十二回には阿部健(営3・帝京)の右翼への適時三塁打で勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り先勝を飾った。


 「同じ失敗は繰り返さない」。その言葉通りの打席だった。前の打席では見逃したインコースの真っ直ぐを今度こそしっかり強振。打球は右翼手の頭上を越え、チームに勝利をもたらす一打となった。

 国士大2回戦では初回に本塁打を放つ活躍を見せたが、一切おごりはなかった。もう一度基本に立ち帰り、芯に当てることと低く強い打球を打つことを意識してバッティング練習に取り組んだ。本数は意識しない。夜間までとにかくバットを振り続けた。延長十回、その阿部健から始まる攻撃。先頭打者として出塁し、チームを勢いづけたい場面だ。しかし、フルカウントからインコースの真っ直ぐをまさかの見逃し。ベンチへ戻ると高橋監督から大目玉を食らった。その後も打線は決め手を欠き、力投する投手陣をなかなか援護できない。春からの課題がまたも露呈。延長十二回、阿部健の一振りはそんな状況を打破する一打となった。

 最後は、遊撃への打球を阿部健が落ち着いて一塁へ送球し試合終了。延長十二回に渡る激闘を終え、「ほっとした。その一言に尽きる」と笑みを交えながら振り返った。

 チームを救った一打にもポーカーフェイスを貫いた。三塁へ到達した阿部健は歓喜に沸くベンチとは裏腹に、決して表情を変えることはなかった。もともと感情はあまり表に出さないタイプだ。しかし、この日は違った。出さないのではなく出せなかった。「本来なら延長になる前に決めなければならない。投手陣に申し訳ない」。責任感の強い阿部健らしい言葉だった。指揮官はそんな彼を「これからも打つよ。鈴木大地よりいいんじゃないか」と絶賛。この日のヒーローは今後も気持ちを切らすことなく進化を続ける。


■コメント

・高橋監督

原を引っ込めて勝ったのは、このチームになって初めてじゃないかな。原だってこんなときはある。普段野手が迷惑かけているんだから、すみませんって今日は打った。今日の勝ちは大きいよ。いい雰囲気になってきた。今日は中川と阿部。よく打ちましたよ。中川は春開幕前、笹川がけがでいないときに4番でめちゃくちゃ打っていた。やっぱ4番の方がいいのかなぁ。阿部はこれからも打つよ。鈴木大地よりいいんじゃないか。足は確実に速い。パワーもある。笹川は調子が悪かったので、あんまり4番を意識しないように打順を下げた。とにかく落ち着いてやってほしいね、哲学書でも読んでさ。雰囲気は良くなってきたよ。それにしても、相手のピッチャーは粘っこいなあ。

 

・阿部健(営3・帝京)

負けゲーム気味だったがそれを勝てたのはチームとしてはすごく大きい。点を取れていない場面で中川が1本で同点にしてくれて良かったが、1年生に頼ってばかりで本来なら自分たちがやらなければいけない。(適時三塁打について)ランナーを返せてほっとした。うまく前の打席から修正できたと思う。同じ失敗は繰り返さないというのが打てた一番の要因。でも本来なら延長になる前に決めなければいけない。とりあえず終わってくれてほっとした。もうそれしかない。投手陣に迷惑をかけてしまっていたので、ほんとにほっとしたの一言。自分の出来は全然よくない。今後は1打席目を意識してしっかりチームに勢いをつけられるようにしなければいけない。そこが自分の課題。(次戦に向けて)1部へ上がるためには落とせないので、春は投手陣に助けてもらった分なんとしても野手陣で一戦必勝で頑張りたい。


・宝楽(営2・PL学園)
今日は代打での出場だと言われていた。シートバッティングで打てていたし、春の東農大二回戦で本塁打が出たので今日の起用になった。チャンスがあったのにそれを生かせなかったのはただただ悔しい。次に向けては打てるから起用されたのであり、打てるようにしなければならない。バッティング練習を集中してやっていきたい。


TEXT/PHOTO=枦愛子