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国際大会代表選手選考会
3月17日(日)〜3月24日(日)東京アクアティクスセンター
(6日目・予選)
男子200m個人メドレー
6組
3着 牧野 1’59”52
→全体3位で準決勝進出✨
(6日目・準決勝)
男子200m個人メドレー
2組
3着 牧野 1’59”68
→全体6位で決勝進出✨
(6日目・決勝)
男子200m背泳ぎ
1位 竹原 1’56”28
→全体1位、派遣標準記録突破でパリ五輪出場権獲得✨
パリ五輪代表の座をかけ、選手らがしのぎを削る国際大会代表選手選考会。8日間にわたる長い戦いも終盤にさしかかり、これまでに12名の選手が代表に内定した。彼らに続くべく、6日目には東洋大から牧野(営1=湘南工大付)と竹原(スポ1=東福岡)が出場。牧野が決勝への切符を、そして竹原がパリ五輪への出場権を手にした。
パリ五輪への出場権を獲得した竹原
男子200m個人メドレーに牧野が登場。今大会、すでに400m個人メドレーと200m平泳ぎの2種目に出場したが不完全燃焼に終わり、残された種目での活躍を誓った。迎えた自身最終種目。午前に行われた予選では得意の後半であがっていき、全体3位のタイムで準決勝進出。400m個人メドレーでの「失敗」をバネに、「絶対決勝に残りたい」と力強く語っていた牧野。午後に行われた準決勝では前半から積極的な泳ぎでくらいついた。その覚悟が身を結び、全体6位のタイムを記録。悲願の決勝進出を決めた。
得意の平泳ぎで追い上げる牧野
続いて、竹原が男子200m背泳ぎの決勝に登場。竹原は今大会に、派遣標準記録1'56"92まで0.01秒にせまる自己記録を持って挑んだ。ベストを更新すれば、派遣標準記録の突破となる状況で、昨日行われた予選ではいきなり自己ベストを0.03秒更新し、派遣標準記録を突破。準決勝では予選タイムからさらに0.27秒縮め、五輪代表内定はすぐそこまで近づいていた。
迎えた今日の決勝、いつもより長くゆっくりと、ルーティンの天井を見上げて深呼吸をし、センターレーンでスタートを切った。勢いよく飛び出しトップに躍り出ると、そのまま最後まで先頭を守り切ってゴール。再び自己ベストを更新し、予選・準決勝・決勝の全てで記録を塗り替える結果となった。
決勝の舞台でトップに立った竹原
入学時から憧れの選手として入江陵介(イトマン東進)選手をあげていた竹原。レース後には隣レーンを泳ぎ、惜しくも代表を逃した入江選手から「ここからだよ」と声をかけてもらったと言う。「一緒に代表に入りたかった」と目を潤ませたが、「陵介さんの分まで頑張る」と決意。パリ五輪では決勝進出、その先のメダル獲得を目指す。
レース後、抱き合った入江選手(右)と竹原(左)
さらなる高みへ。2024年夏、東洋大から世界へ羽ばたく。
◇コメント
牧野航介(営1=湘南工大付)
--今日のレースを振り返って
2日目の400m個人メドレーでは大失敗をしてしまって、今回はスペインの合宿があって、絶対外せない大会でもあって。2個メ(200m個人メドレー)では絶対失敗しないっていう気持ちで、予選は泳ぎました。
--連戦の疲れは
400m個人メドレーの疲れがずっと続いてたんですけど、一昨日の200m平泳ぎでいい感じに疲労が抜けて、今日はそんなに疲れは感じていないです。
--春から東洋大学に進む松下知之(スウィン宇都宮)選手も出場されていますが
練習は全然相手にならなくて、年下ですけど、本当に尊敬している人で。僕も上を目指しているので、毎日練習を積んで、いつか追いつけるように頑張りたいです。
--準決勝に向けて
今、僕のエントリー(ランキング)が10番だったんですけど、絶対ベスト出して、決勝に残りたいです。
--決勝のレースを振り返って
自分的には(1分)58秒(台)を狙ってたんですけど、前半で思ったより疲れてしまって、後半上げられなかったのが少し残念です。
--スペイン合宿の成果は
自分はもともと背泳ぎが大の苦手で、いつも置いていかれてたんですけど、スペインでバックの練習を積んできたおかげで、まだ遅いですけど、周りについていくことができるようになりました。
--決勝に向けて
準決勝では目標の(1分)58秒(台)に届かなかったので、決勝では絶対に修正して、(1分)58秒(台)を出して、上位に食い込めるように頑張りたいです。
竹原秀一(スポ1=東福岡)
--レースを振り返って
アップの時から、決勝あげなきゃという気持ちがあって、ピッチが速くなってしまったりしたところもあったので、平井先生とも話して、「落ち着いて落ち着いて」というふうに思ったんですけど…。前半、やっぱり気合が入りすぎてしまって、そのまま流れでいっちゃって、後半上げられなかったなというところがありました。
--憧れの入江選手の隣で、最後に声もかけていたが、どんな気持ちで泳いで、どんなことを思ったか
(入江)陵介さんと一緒に代表に入りたかったなという思いもあるんですけど。最後陵介さんに「ここからだよ、ここからまた頑張ってね」というふうに声をかけてもらったので、オリンピックの決勝で陵介さんの分まで頑張れるように、これから自分が背泳ぎを引っ張っていけるように、また頑張っていきたいなと思います。
--パリオリンピックに向け、どんな強化をして、どんな結果を残したいか
この決勝で本当は(1分)55秒台を狙っていたので、オリンピックの予選・準決勝でまずはこのタイムもそうですし、もっと上のタイムを出さないと決勝には行けないと思うので、(1分)55秒台前半を目指しながら、今のタイムで後半58秒、59秒でかえってこれるように、もっと練習を積んでいきたいなと思います。
--平井チームのいい流れにのりましたね。
はい。今はとてもホッとしています。
--平井先生から力んだら4年後という話もありましたが
今は決まって、4年後じゃなくて今年戦えるということがとても嬉しいです。でも、まだ練習の時から力んじゃうところがあるので。世界水泳では力んじゃって終わってしまったところがある。オリンピック本番で失敗したら、また4年後になってしまうので、練習から注意していきたいです。
--パリに向けて
世界水泳では全然歯がたたなかったので、オリンピックでは決勝に残って、その中でもメダル争いができるように、もっともっと練習していきたいなと思います。
TEXT=近藤結希 PHOTO=望月桜