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第28回関東学生ラクロスリーグ戦 女子 2部Bブロック
9月20日(日) 東洋大グラウンド
東洋大5-5国士大
MF太田主将は声を絶やすことなくチームを鼓舞し続けた
鮮やかに2得点を挙げたAT三角
3部から昇格してきた国士大との一戦。前半こそ圧倒するが、その後勢いを失いまさかの引き分け。勝つべき相手に勝ち切ることができなかった。
出だしは良かった。MF中嶋(国1・東京成徳)のシュートで先制すると、そこから立て続けにゴールネットを揺らす。序盤から完全に流れをつかんだ。前半残り90秒を切ったところでAT三角(法3・東京成徳)のこの日2得点目が飛び出すと、ホーム戦であったため会場は大盛り上がり。「前半に関しては自分たちらしいラクロスができた」とMF太田主将(ラ4・東京成徳)。納得のいく試合展開を披露し、5対1でハーフタイムを迎える。
しかし、後半に入るとその雰囲気は一変。ドローをものにできなかったりと攻め込まれる時間が続き、気づけば4連続失点でついに同点とされた。するとここで富田コーチは勝負に出る。「負ける覚悟で点を取りにいくという指示を出した」。その指揮官の言葉通り全力でゴールを狙いにいった選手たちだったが、焦りからかパスやショットの精度を欠く。刻々と過ぎていく時間。何度も好機をつくるが得点することができない。どうしてもあと1点が奪えなかった。互いにゴールを割ることができず引き分けで試合終了。黒星は免れたものの、会場は溜め息に包まれた。
試合後、MF太田主将は「いつも支えてくれている方にプレーで感謝の気持ちを伝えたかったが、このような結果になってしまい本当に残念」と肩を落とした。しかし、G石川(ラ3・桜美林)が高い俊敏性で何度も好セーブを見せるなど、全員が最後まで勝利への執念を見せた。その思いは大勢の観客に伝わったはずだ。これで1勝1敗1分。依然、崖っぷちな状況であることには変わりない。残り2戦、3部との入れ替え戦回避をかけた戦いはさらに熱を帯びていく。
■コメント
・富田コーチ
負ければ3部との入れ替え戦になる試合だったので、絶対に勝たなければいけない試合だった。カウンターからの得点というのが今までできていなかったので意識した。前半は作戦通りカウンター攻撃中心に点を取ってくというのがはまった。後半はリードしているという余裕からなのか、明らかにミスの連続があった。ほとんど守りばかりで攻めの時間もあったが、ポゼッションばかりで点を決めるプレーができていなかった。追い付かれる前に1点でも2点でも取っていれば勝てた。反対に、ポゼッションで敵の攻撃の時間を削れたので引き分けにできた。安易に攻めていたら逆転されていたかもしれない。同点に追い付かれてからは、負ける覚悟で点を取りにいくという指示を出した。ラスト2分で点を取るという練習をしていたのにもかかわらずできなかった。(次戦に向けて)強いチームと2試合続く。得失点差で3部との入れ替え戦に行くかどうか決まるので、得失点を考えながら勝ちにいく。
・MF太田主将(ラ4・東京成徳)
悔しいというよりもひどい。絶対に勝たなければいけない相手だった。U22の補欠に選ばれている選手をしっかり止めて、3部から上がってきて下級生も多いチームだったので穴をついたり攻めきれれば勝てる相手だと思っていた。前半は自分たちのラクロスができたが、後半は自分たちはシュート本数が多くても入らなくて向こうは本数が少なかったけど決定率が高いという結果になってしまった。チームの雰囲気は悪くはなかったが、点を決められたあとがどうしても暗くなりがちなのでそこで切り替えるのが今後の課題。最後に1点が取れなかったのは、ボールマン頼りになってしまって仲間のいいところを生かせずに終わってしまったから。孤立させてしまうプレーが多かったので、そこは連携を取れるようにしなければいけない。ホームゲームということで、いつも支えてくれている方にプレーで感謝の気持ちを伝えたかったが、このような結果になってしまい本当に残念。自分は引退まで残り1ヶ月切っていてもう勝つしかないので、普段の練習を試合だと思ってこなして頑張っていきたい。
TEXT=枦愛子 PHOTO=内田りほ