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2015.09.20
相撲

[相撲]太田主将、悲願の初優勝! 握手に込められた思い

第40回全国学生相撲個人体重別選手権大会

9月20日(日) 靖国神社相撲場


135㌔以上級 準優勝 村田

          3位      西野

135㌔未満級 準優勝 白石

          ベスト8 北川

115㌔未満級 優勝 太田

          3位 宇佐見

100㌔未満級 ベスト8 磯辺


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相手を寄り倒しで下し、初優勝を果たした太田主将

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太田主将を笑顔で出迎える大波㊨

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135㌔以上級準優勝の村田

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135㌔未満級で準優勝を勝ち取った白石


 念願の初タイトルだった。第40回全国学生相撲個人体重別選手権大会が開催され、太田主将(ラ4・飛龍)が115㌔未満級を初制覇。中学生のとき以来という個人戦優勝を果たした。その他にも村田(法3・金沢市工)が135㌔以上級、白石(法1・専大松戸)が135㌔未満級で準優勝を果たすなど結果が多く出た大会となった。


 太田主将は狙っていた。今回の目標は「優勝」、ただ一つ。7月の東日本個人体重別選手権では準優勝に終わっていただけにこの日にかける思いは強かった。その時に味わった悔しさを胸に稽古を重ねてきた。迎えた決勝戦。巡ってきた優勝のチャンスにも「迷いなくいけた」。相手の懐に入り込むと、休むことなく攻め続ける。立ち合いから一気の出足で寄り倒し。「監督やコーチからも色々アドバイスをもらって、そういう相撲がとれて良かった」。学生相撲で得た個人最高の結果に声を弾ませた。

 応援が力となった。東日本体重別115㌔未満級の覇者、大波(法3・学法福島)が土俵下から声援を送っていた。「他の人に少しでも上にいってほしいと思い、声を出していた」。7月の大会では互いに初優勝を目指し、決勝戦で戦った相手。しかし、大波は今大会、初戦敗退に終わり両者が対戦することはなかった。順当に勝ち上がれば決勝戦で当たるはずだったが、願いはかなわず。「決勝でやりたかったというのが本当の気持ち」。「打倒大波」を目指していた太田主将は残念そうに話した。それでも、土俵上で戦うことはなくても普段から苦楽をともにする仲。大波が優勝したときには健闘をたたえ合い、握手を交わしていた。「意地で勝ち上がっていた感じ。太田主将が優勝したことは素直にうれしい」。今度は後輩が優勝を果たした先輩を出迎えた。

 大学初タイトルは今後に向けていい追い風となった。「インカレまでしっかり調整して優勝できるように頑張ります」。初優勝で得た自信、そして深まった仲間との思い。全てを力に変えていく。


■コメント

・太田主将(ラ4・飛龍)

自分の相撲が取れて良かった。(決勝は)迷いなくいけた。(大波と握手を交わした)決勝でやりたかったというのが本当の気持ちですけど、今回負けてしまい残念だった。(大波は)来年もあるので。優勝できてうれしかった。狙った優勝でしたし、個人の優勝だと全中以来なので。監督やコーチからも色々アドバイスもらって、そういう相撲がとれて良かった。インカレまでしっかり調整して優勝できるように頑張ります。

・大波(法3・学法福島)

調子は悪くなかった。足が出ておらず。先に攻められて受けてしまった。敗れた後は他の人に少しでも上にいってほしいと思い、声を出していた。太田主将が優勝したことは素直にうれしい。決勝の舞台で戦いたかった。先輩の意地で勝ち上がっていた感じ。インカレに向けて体重を増やしたい。国体で成績を残してアピールし、レギュラーとして出場したい。

・村田(法3・金沢市工)

敗れても前に出て相撲が取れたので良かった。モチベーションを高めていい状態で臨めた。調子は良かったと思う。頭から当たりにいって取れた。これからはけがないように。抜くところは抜きながらもインカレまで集中してやっていきたい。

・白石(法1・専大松戸)

まあまあ良かったです。自分は腰を痛めていてこれが復帰戦だったが、それにしては良かった。自分のリズムで取ることができた。決勝は相手の立ち合いが早くて駄目でした。最初は緊張したが1回戦を戦って楽になった。(今後は)突っ張りの威力と立ち合いを力つけていきたい。それが引き技にもつながってくると思う。あとは体重増加。頑張ります。


TEXT=伊藤拓巳 PHOTO=伊藤梨妃