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2024日本学生陸上競技個人選手権大会
2024年6月14日(金)〜16日(日)
レモンガススタジアム平塚
3日目
男子三段跳決勝
2位 宮尾 真仁 16m05(風+1.1)
3位 城崎 滉青 15m87(風+1.9)
男子400mH決勝
優勝 小川 大輝 49''89
6月14日から16日にかけてレモンガススタジアム平塚にて、日本学生個人選手権大会が開催された。東洋大からは関東学生陸上競技対校選手権大会(以下関東インカレ)にて入賞した選手も多数出場。沢山の好記録・好結果を収め、今月末に行われる日本選手権や、9月に控える日本学生陸上競技対校選手権大会に向けて勢いがつく結果となった。
大会3日目に出場したのは、この日の約2週間後に日本選手権を控える城崎滉青(理3=小倉工)、宮尾真仁(法2=洛南)、小川大輝(健3=豊橋南)の3名。日本選手権に向けて、調整も兼ねて出場した今大会で、3名全員が表彰台に上り、いい流れをつかんだ。
400㍍Hで優勝し、連覇を達成した小川
男子三段跳に城崎、宮尾が出場。日本選手権に向け、跳ぶのは3本と考えて臨んだ今大会。城崎は2本目に15㍍87を記録し、全体2位に位置付ける。一方宮尾は「前半の部分があまりうまくいかなかった」と語り、15㍍63で全体5位。3本目はパスし、2名そろってベスト8で、プラスの3本へ。4本目はパスし、5本目はどちらも記録は伸ばせず。城崎は6本目をパスし、15㍍87で競技終了。「あまりいい跳躍は出来なかった」と改善の余地をあげた。そして宮尾はラスト1本へ。「それまでの3本からしっかり修正できた」と振り返り、16㍍05を記録。全体2位まで浮上し、宮尾が2位、城崎が3位と、2人で表彰台にのぼった。
関東インカレに続き、またもやW表彰台。間違いなく学生トップレベルに上り詰めたことを証明したが、この結果に満足はしていない。見据えるのは日本選手権。今大会をステップにして、6月27日、日本選手権で日本のトップ選手らに挑む。
最後の1本で記録を伸ばした宮尾
1本目から好記録を出した城崎
2人揃って表彰台に立った宮尾(左)と城崎(右)
男子400㍍H決勝に小川大輝が出場。前回大会で優勝し、連覇がかかったこのレース。小川も今大会は日本選手権に向け、練習も兼ねての出場となった。予選、準決勝と危なげなく通過し、迎えた決勝。前回覇者の走りに注目が集まる中、スタートし、リードしたのは小川。「今回初めて7台目までハードル間を14歩にした」と、リズムに乗り、安定した走りを見せる。後半まで崩れることなく、そのままトップを守りきりゴール。他者をよせつけない走りで堂々の連覇を飾った。
日本選手権に向けて、確かに良い流れをつかんだ小川。目指すのはパリ五輪である。小川はレース後、「日本選手権でパリオリンピックの参加標準記録(48秒70)を突破し、優勝する。」そう力強く語った。小川が話す通り、参加標準記録を突破し、優勝となれば、即五輪内定となる。強力な選手が集うが、持ち前の勝負強さを発揮してくれるはずだ。五輪は手の届くところまできた。今大会でまた1つ、重ねた自信を胸に、日本選手権でパリへの切符を掴みに行く。
最後までトップで走り続けた小川
表彰台の頂上に立った小川(中央)
◼️コメント
宮尾真仁
―――試合を振り返って
前半の部分があんまりうまくいかなかったんですけど。今日は3本って決めて跳んだんですけど、3本の中でうまく決めることができなかったので、そこが反省点だなと思います。でもプラスで跳べた1本でしっかり16(m)跳べたのでそこが強みだったのかなと思います。
―――最後の一本で記録を伸ばせた要因は
今回の3本の中での修正点をしっかり修正して、自分の跳躍をうまくできたのが記録に繋がったと思います。
―――日本選手権までの期間の課題や過ごし方は
前半の部分で自己ベスト以上の記録を出して、ベスト8に残って、決勝で勝負できるようにするのを(日本選手権までの)10日くらいの間で、今大会の修正点をしっかり修正しながら練習に取り組みたいと思います。
―――改めて、日本選手権の目標は
16m80以上跳んで優勝することです。
城崎滉青
―――試合を振り返って
今日は日本選手権前の最後の試合ということで、練習がてらというか、日本選手権に繋がるような動きでできるようにという感じで出たんですけど、思ったよりいい動きができなくて。天気とかにも揺さぶられたりしてしまったので、自分的にはいい跳躍はできなかったなと思います。
―――関東インカレでは怪我をしていると話していたが
スピードにまだ負けちゃっていて、まだ足首が若干痛かったり、飛んだあと足の裏が熱くなったりとかもするので、完全に治ったかといわれればまだ微妙です。
―――今大会での収穫や改善点は
アップの仕方が、暑いので控えめにしていたんですけど、体が動くのに時間がかかったりしたので、もう少しその日その日で考えなくちゃなと思いました。
―――日本選手権に向けて
16m50は跳ばないといけないので。順位はそのあとについてくると思うので、16m50は最低限跳ぶという目標で挑みたいと思います。
小川大輝
―――レースを振り返って
日本選手権の練習も兼ねた試合だったので、日本選手権に向けていい感覚を掴めたのはよかったんですけど、思いのほかタイムがついてこなくて、そこは残念だったかなと思います。
―――2連覇となったが、前回大会との心境の違いは
今年は出るか出ないか迷ってたんですけど、出るからには優勝して終わりたいなという気持ちでした。
―――日本選手権までの期間の過ごし方は
今回初めて、14歩を7台目までやったんですけど、そこの感覚を掴むことができたので、これからの練習でしっかり自分の中で調整しながら、日本選手権に向けていい形でできればなと思います。
―――日本選手権の目標は
パリオリンピックの標準記録を突破して、優勝できるように頑張ります。
TEXT・PHOTO=近藤結希