記事
2024日本学生陸上競技個人選手権大会
2024年6月14日(金)〜16日(日)
レモンガススタジアム平塚
1日目
男子400m予選
4組 3着+4
1組 山崎 琉惟 3着 47.36 Q 準決勝進出
2組 山本 嶺心 1着 47.37 Q 準決勝進出
白畑 健太郎 2着 47.53 Q 準決勝進出
3組 新垣 颯斗 DNS
平川 慧 DNS
4組 廿浦 亮仁 5着 49.28
臼木 隼哉 DNS
女子1500m予選
3組 4着+3
1組 江藤 杏梨 5着 4'29"96 q 決勝進出
渋谷 菜絵 DNS
2組 萩原 結 7着 4'33"23
3組 水越 麻衣 DNS
男子400m準決勝
2組 3着+2
1組 山崎 琉惟 3着 47"70 Q 決勝進出
2組 山本 嶺心 1着 46"60 Q 決勝進出
白畑 健太郎 2着 47"31 Q 決勝進出
女子1500m決勝
12位 江藤 杏梨 4'33"48
2日目
男子100m予選
7組 3着+3
3組 栁田 大輝 1着 10"23 (風+1.1)Q 準決勝進出
5組 大石 凌功 1着 10"33 (風+2.1)Q 準決勝進出
中川 穂泉 5着 10"62 (風+2.1)
6組 向井 悠汰 DNS
成島 陽紀 DNS
男子400m H予選
5組 4着+4
1組 栁田 聖人 DNS
小川 大輝 2着 51"89 Q 準決勝進出
3組 下田 隼人 DNS
男子100m準決勝
3組 2着+2
1組 大石 凌功 2着 10"28 (風+3.0)Q 決勝進出
3組 栁田 大輝 1着 9"97 (風+3.5)Q 決勝進出
男子400m決勝
優勝 山本 嶺心 46"64
4位 白畑 健太郎 47"61
5位 山崎 琉惟 47"67
男子100m決勝
優勝 栁田 大輝 10”13 (風+1.4)
6位 大石 凌功 10”43 (風+1.4)
男子400m H準決勝
4組 1着+4
2組 小川 大輝 1着 49”90 Q 決勝進出
6月14日から16日にかけて、レモンガススタジアム平塚にて日本学生個人選手権が開催された。東洋大からは関東学生陸上競技対校選手権大会(以下関東インカレ)にて入賞した選手も多数出場。沢山の好記録・好結果を収め、今月末に行われる日本選手権や、9月に控える日本学生陸上競技対校選手権大会に向けて勢いがつく結果となった。
1日目に予選・準決勝が、2日目に決勝が行われた男子400㍍。決勝には、東洋大から山本嶺心(総2=洛南)、白畑健太郎(法1=米沢中央)、山﨑琉惟(健2=洛南)、の3名が出場。山本が全体唯一の46秒台で頂点の座を勝ち取った。
好スタートを切ったのは前日の準決勝を全体トップのタイムで通過した山本。「順位よりもタイムを狙っていた」という山本は200mを過ぎた時点で外側のレーンを走る選手をも追い抜かし、トップに出る。直線に差し掛かると後続の選手をさらに突き放し、そのまま先頭を譲らずフィニッシュ。46.64と全体唯一の46秒台で優勝を飾った。白畑は直線に差し掛かった時点で表彰圏内をとらえる位置につくも、「たれてしまった」と後半は振るわず、4位でゴール。2か月ぶりのレースで全中ぶりの個人での決勝進出を期した山﨑は、5位と健闘を見せた。
45秒台を目指して挑んだ山本は優勝を果たすも、タイムに満足はいかず、「悔しい気持ちが大きい」と吐露し、「残りの50mの動きが問題」とすでに今大会で見つけた課題と向き合う。山本の目標は45秒台、そして日本選手権で決勝に進むことだ。さらなる飛躍へ、飽くなき向上心を持って日本のトップランナーたちに挑んでいく。
全体唯一の46秒台で優勝した山本
4位でフィニッシュした白畑は「タイムは予想通り」と今月末に行われるU20日本選手権に向けた調整として上々の仕上がりを見せた。U20では46秒台と優勝を目指す白畑。己の力を最大限に発揮し、頂点へと突き進む。
U20に向け、感覚を確かめた白畑
5位となった山﨑は「全中ぶりの決勝だったので、気持ちよく走れた」と前向きに振り返ったが、「スピードが出ていない」と改善点も見つかる一戦となった。「自己ベストを出して、全カレに出られるように」。今レースでの結果を自信に、真価を発揮したい。
久しぶりの全国大会決勝の場を駆け抜けた山﨑
大会2日目に行われた男子100㍍には栁田大輝(文3=東農大二)、大石凌功(スポ2=洛南)、中川穂泉(スポ1=佐世保西)の3名が出場した。中川が惜しくも5組5着で予選敗退に終わったものの、栁田が2年ぶりに出場し圧巻の優勝、大石が6位に入り、関東インカレに続く入賞になった。
強い追い風が吹き、多くの好記録が生まれた男子100㍍。
まず予選3組には栁田が出場。中盤から1人抜け出すと、最後には流す余裕を見せ、1着で予選を通過した。続く予選5組には大石、中川の2名が出場。後半が持ち味の大石は、スタートで周りに先行されるも、後半一気に加速し、追い風参考ながらも自己記録を上回る記録で、1着で予選を通過。中川も参考記録ながらシーズンベストを記録したものの、惜しくも予選敗退となった。
その後に行われた準決勝、1組には大石が出場。再び参考記録となったものの、自己記録を上回る記録で、2着で決勝進出を決めた。続く3組に栁田が出場。追い風参考記録ながらも9秒台を記録し、1着で決勝進出。今大会一番の歓声が上がった。9秒台というパフォーマンスに対し栁田は「練習で取り組んできた動きができたのでよかった」と語り、今シーズンの充実ぶりを窺わせた。
迎えた決勝では、栁田が他を圧倒し優勝。「日本選手権に向けていいイメージが作れたのでよかった」と今大会を締め括った。大石は6位でのフィニッシュとなり「自分の課題でもあるスタートで出遅れてしまって、もったいないレースになってしまった」と語るも、「準決勝での戦い方や、学生トップの選手と走る中での差を肌で感じることができた」と今大会で確かな収穫を得て今大会を終えた。
2週間後の日本選手権/u20日本選手権には栁田と中川が出場する 。パリ五輪出場のための日本選手権に向けて、確かな状態を見せた栁田。日本選手権では一昨年3位、昨年2位と優勝まであと一歩。今年の日本選手権では優勝に期待したい。また、u20日本選手権に出場する中川は資格記録では全体4番目、今大会の10秒62を契機に、どこまで自己ベストである10秒36のパフォーマンスに近づけるか。決勝の舞台での戦いへ期待がかかる。
追い風参考記録ながら9秒台を記録した栁田
6位入賞を果たし、手応えを掴んだ大石
追い風参考記録ながらシーズンベストを更新した中川
◾️コメント
山本嶺心
―――レースを振り返って
正直順位よりタイムを狙っていたので、45秒台を目指していて、それよりだいぶ遅いタイムでゴールしたので、悔しい気持ちが大きいです。
―――調子はどうだったか
悪くはなかったです。
―――今大会の位置づけは
目標は日本選手権の決勝に残るというところなので、今大会は練習というか、いい感覚をつかめたらなという思いで出ました。
―――良かった点や改善点は
改善点はすごくあって、前半はいい感じでのれていたのに、後半たれちゃうというか、残りの50mの動きというのがすごく問題だなと思いました。
―――次のレースに向けて
次は日本選手権なので、45秒をしっかり出さないと決勝はいけないと思うので、ちゃんと出して、頑張りたいと思います。
白畑健太郎
ーーー今回4位入賞、タイムについてはいかがですか
U20に向けて調整してたので、練習がてらという感じで、タイムは予想通りという感じでした。
ーーー予選から決勝三本の走りの中で一番良かった走りはありますか
準決勝はやっぱり後半のラスト100mが落ちずに粘れたのが良かったです。
ーーー今回で得た収穫などはありますか
やっぱりまだ後半決勝でたれてしまったところがあるので後半の強さがないということがわかりました。
ーーー最後にu20日本選手権へ向けての目標などお願いします
予選決勝1本ずつなので、しっかりそこで46秒台とu20優勝目指して頑張ります。
山﨑琉惟
―――レースを振り返って
タイムはあんまりよくなかったんですけど、3本しっかり走れたので、そこはよかったと思います。
―――今大会の位置づけ
久々の試合だったので、予選からしっかり行こうと思ったんですけど、わりと走れて。全中ぶりの全国大会の決勝だったので、気持ちよく走れてよかったです。
―――今回のレースでの収穫は
調子が上がってきたのが収穫だと思うんですけど、まだ全然スピードが出ていないのでそこが改善点です。
―――次のレースに向けて
次は自己ベストを出して、しっかり全カレに出られるように頑張ります。
栁田大輝
ーーー今大会の走りの振り返りをお願いいたします。
日本選手権に向けて弾みをつけられたと思います。
ーーーご自身のコンディションはいかがでしたが
100%の状態ではありませんでしたが、悪くはなかったです。
ーーー今大会の位置づけは
日本選手権に向けて、動きの確認という意味合いで出場しました 。日本選手権に向けていいイメージが作れたのでよかったです。
ーーー準決勝では追い風参考ながら9秒台を出していましたが、走りの感覚としてはどうでしたか。
練習で取り組んできた動きができたのでよかったと思います。
ーーー日本選手権に向けて目標や意気込みをお願いいたします
オリンピック出場権を得られるように頑張ります。
大石凌功
ーーーレースを振り返っていかがでしたか。
準決勝まではイメージ通りのレースができたのですが決勝は自分の課題でもあるスタートで出遅れてしまって、もったいないレースになってしまいました。
ーーー関東インカレのインタビューの際には、怪我明けだったとおっしゃっていましたが、今大会を迎えるにあたって、コンディションなどはいかがでしたか。
関東インカレから1カ月の時間があったこともあり、もう一度トレーニングを積み今大会に臨むことができました。 まだ本調子ではありませんがあと1,2戦ではある程度の成果が期待できると思います。
ーーー今大会での収穫などはありましたか。
準決勝での戦い方や、学生トップの選手と走る中での差を肌で感じることができました。
ーーー次のレースに向けての目標などをお願いします。
1年間自己ベストを更新できていないのでまずは自己ベスト、そして来年のために日本選手権の標準記録を突破したいです。
中川穂泉
ーーー走りの内容を振り返っていかがでしたか
今シーズン3戦目のレースでなかなか調子が戻ってこない中のレースで3試合目でタイムを上げれたのは良かったんですけど、自分の目標は10秒4台や3台で自己ベストが10秒3台なので、そこにまだまだ届いていないのが現状なので、そこはまだ反省が残るレースだったかなと思います。
ーーー今回の走りで得た収穫はありますか
対人であると自分の苦手な分野である力んじゃうところがあるので、そこは今からしっかり柳田先輩とか大石先輩みたいに早い先輩がたくさんいるのでその選手たちと一緒に練習を隣でやって自分の走りができるようにしたいと思いました。
ーーーU20日本選手権へ向けての目標
目標は優勝を意識していますが、まずはやっぱり自分の走りがしっかりできないと上のラウンドでは戦っていけないと思うのでまずはしっかり予選を走り切って、決勝に残る。そこからがやっぱり自分の力が試される場だと思うので優勝目指して頑張りたいと思います。
TEXT=佐々木朋弥、北川未藍/PHOTO=佐々木朋弥、北川未藍、近藤結希