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関東ラグビーフットボール協会100周年記念試合
7人制大学交流戦 リーグ戦選抜 vs 対抗戦選抜
リーグ戦選抜24{12ー12、12-12}24対抗戦選抜
会場:秩父宮ラグビー場
リーグ戦選抜出場選手
10 中山二千翔(総1=日本航空石川)
11 平田魁生(済3=川越東)
8 アダム・タマティ(総3=Sacred Heart College)
関東ラグビーフットボール協会の創立100周年を記念した試合が6月30日、秩父宮ラグビー場で行われた。7人制大学交流戦には東洋大から中山、タマティ、平田が福永昇三監督率いるリーグ戦選抜で出場し、先発した中山が後半にトライを決めるなど、聖地・秩父宮で東洋大勢が躍動。試合は最終スコア24-24でドローに終わった。
※掲載が遅れてしまい申し訳ございません
インゴールに飛び込む中山
「僕達はリーグ戦代表として選ばれているから、自信を持ってプレーしよう」。キックオフ前に仲間同士が鼓舞し合い、対抗戦チームに勝負を挑んだ。
先手を打ったのは対抗戦チーム。開始1分で隙を突かれて先制を許すが、リーグ戦チームも2分に中村(流経大)が抜け出してトライを決め、スコアは7-7。先発予定だった坂本琥珀(総2=仙台育英)の棄権により、急遽先発出場となった中山もパスやタックルで試合に絡む。4分にタマティ、5分には平田が途中交代で出場し、聖地の芝を激走。スコアを12ー12で折り返す。
力強いキャリーが光った平田
続く後半はフルタイムの瞬間までもつれる熱戦となった。再開2分で対抗戦チームに得点を許してしまうが、4分に中村(流経大)がトライを決めて再び同点に。さらに6分、敵陣でボールを持った平田が力強いキャリーで自陣へと踏み込む。パスを回していき、中山にボールが渡るとライン際を爆走。試合終了間際にして東洋大のルーキーが勝ち越しのトライを挙げた。7点差を守り切りたいリーグ戦チーム。しかし、実力者揃いの対抗戦チームもここで踏み止まらなかった。ロスタイム1分、ディフェンスの壁を突破されてトライを許し、24ー24。同点に並ばれたところでノーサイド。惜しくも勝利とはならなかったが、会場は大いに盛り上がり、東洋大勢は聖地・秩父宮でそれぞれのプレーをアピールすることのできた一戦となった。
パスワークが光ったタマティ
今試合ともに戦い抜いた仲間とは、秋のリーグ戦では再びライバルとなる。最大の効力を発揮するべき時期、秋シーズンへ。この日の経験を持ち帰り、チームの躍進へとつなげてほしい。
ルーキー中山さらなる飛躍へ
「楽しかったです」。リーグ戦選抜に1年生で唯一選ばれた中山は、今試合を前向きに振り返る。記念試合での選抜に「まさか選ばれるとは思ってなかった」と驚きを隠せなかったというが、「選ばれたからには楽しもうとワクワクしていた」と大学初の大舞台に目を輝かせて臨んだ。後半6分にはトライを決める場面も。しかし、「欲を言えば自分の力でトライをとりたかった」と物足りなさを感じていた中山。この飽くなき向上心が彼を強くしているのだろう。約2ヶ月後に控えるリーグ戦で、さらに飛躍する彼の姿が見れることを期待したい。
タマティ強靭なフィジカルで
チームに貢献
今季から公式戦での出場機会が増え、チームで頭角を現してきていたタマティ。強靭なフィジカルをアピールする機会が舞い込み、「大きな舞台で東洋大学を代表できたことをとてもうれしく、感謝しています」と喜びをほとばしった。試合ではトライを決めることはできなかったものの、パスやディフェンスでチームの得点に貢献。リーグ戦選抜では選抜選手が最多人数となった東洋大。「今シーズンは良い成績を残せるチーム、実力がある」とタマティは語気を強める。まずは、リーグ戦に向けた菅平合宿へ、己の実力を磨き上げる。
平田初の大舞台で堂々プレー
「呼ばれたからにはと思い、自分のプレーに自信を持って臨んだ」。前日に急遽追加招集となった平田は初の大舞台で堂々プレー。突然舞い込んできたチャンスに驚くも、「普段通り伸び伸びとプレーすることができた」という。試合ではディフェンスでチームの得点に貢献。「中山のトライにつなげられるような強いキャリーができたので、自分にとって夏秋に向けてのいい経験値になったと思う」。大舞台での経験は大きな財産となった。厳しい夏を乗り越えて、本番の秋シーズンへ。リーグ戦の舞台で躍動する日が、間違いなく近づいてきた。
■選手コメント
◇中山二千翔選手
まずは怪我をしないように、菅平も楽しんで リーグ戦に向けていい準備ができるように頑張りたいと思います。
◇アダム・タマティ選手
(あっという間に終わりましたが、とても楽しかったです。7人制のゲームでプレーして本当に楽しかったです。)
(大きな舞台で東洋大学を代表できたことをとてもうれしく、感謝しています。)
――他大学の選手と交流してみていかがでしたか
(7人制の試合で得たことの一つは、東洋大学ラグビー部の全員が実力を持っているということです。)
(菅平合宿と秋シーズンにとても興奮しています。今シーズンは良い成績を残せるチームと実力があります。今年はたくさんの応援をいただければと思います。)
◇平田魁生選手
TEXT/PHOTO=北川未藍