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平成27年度関東大学アイスホッケーリーグ戦
9月23日(水) DyDoドリンコアイスアリーナ
東洋大6-0日大
〔ゴール・アシスト〕
19:14 武尾(今野、渡邊)
27:56 今野(阿部、田中)
28:09 柴田(人里)
44:40 今野(阿部、岩野)
45:51 山田(人里、田中)
51:53 人里(出口、柴田)
今季初出場で大きく勝利に貢献した古川
秋リーグ初得点を上げたFW柴田
序盤はなかなか点を奪えず、苦戦するも2、3ピリではFW人里(社3・白樺学園)の3試合連続ゴールなどで、地力の差を見せつけた。守備ではGK古川(社1・八戸工大一)が大学公式戦初完封で勝利に大きく貢献した。
「今日のベストプレイヤーは古川」と監督は新守護神を褒め称えた。法大にまさかの逆転負けを喫してから2日と、選手たちは精神的にも身体的にも疲れが残っていた。しかし、この窮地を救ったのがGK古川だ。春の大会でも出番はあったものの、全て途中出場。高校時代にはインターハイ準優勝、U20に選ばれている古川にとって納得のいく、真のデビューとは言えなかった。
舞い込んできチャンス。秋リーグが始まり正GK脇本(社4・苫小牧工)は2試合7失点と本調子とは言えない。そこで日大戦出場の機会を得たのは古川だった。試合序盤は「緊張して自分のプレーができなかったし、ディフェンスとの連携が取れてなかった」と悔しげに古川は語る。だが、味方が点を取るまでしっかりとゴールを守り攻撃にリズムを生んだ。2、3ピリで攻撃陣が得点し、余裕の在る試合展開に見えた。しかし、終盤立て続けにペナルティを取られ3人対5人のピンチを負う。ゴール前まで攻め込められ、1対1の場面では「なにも考えないので止めるという気持ちだけで止めている」と気合の入ったセーブを見せた。終わってみれば、60分間古川はゴールネットを揺らさせなかった。
格下相手とはいえ完封勝ちはチームに大きな流れを呼ぶだろう。さらに、FW人里の3試合連続ゴールなど攻撃面でも光が見えてきた。改善点を直し、残り全試合勝利を目指す。新守護神の伝説はまだ始まったばかりだ。
■コメント
・鈴木監督
前回の悔しい試合を絶対的に引きずっていた。気持ちの切り替えは簡単ではないが、チームのリーダーがリーダーシップを持って引っ張っていかなきゃいけない。短い試合感覚で疲れもあった。試合前はダメなところを改善して、レベルアップしようと言った。(守備について)SHでの守りは良かった。だが、全体的には相手にシュートを打たせない、チャンスを与えないという意識は低かった。(古川について)彼の良いセーブで完封できた。今日のベストプレイヤーは古川。(次の試合に向けて)悪いところを修正して、次に向かいたい。
・FW今野主将(社4・清水)
勝ちはしたが相手にスコアリングチャンスを与える部分が多く、完封できたのはキーパーのおかげだと思う。前の試合の課題として立ち上がりがあったが、今日はみんな足は動いていたがFWの決定力不足があった。守りでは、攻め攻めという気持ちが強く、守りがおろそかになってしまったので次に向けて修正したい。(チームで意識していることは)反則をしないというセルフコントロールと、点を入れても入れられても試合は60分間続くので試合を通してポジティブに元気にプレーすることがテーマ。(1年生も得点に絡んでいるが)スキルのあるプレーヤーが多く入ってきて、すごく頼もしい。しかしメンタルの部分では上級生が支えになってのびのびプレーできる環境を作っていけたらと思っている。(次戦に向けて)今日のFWの決定力不足とDFの守りのゾーンでの意識という課題を改善し、どんな試合でもポジティブにいくという部分でいい試合ができればと思う。
・FW人里(社3・白樺学園)
最初から完封しようと思っていたので良かった。しかし相手にチャンスを与えすぎてシュートを打たれすぎた。古川が良く守ってくれたので助けられた。(3試合連続ゴールと好調な理由)特別なことはしていないし、調子が良いとも実感していない。だが、自分の役目を一生懸命やれば結果はついてくると思ってやっている。(連戦の疲れは)疲れはない。夏合宿の良い練習のおかげで体力はついていたから。この程度で疲れていたら上にはいけない。(法政大戦から)悔しい思いしてから、完封勝ちしたのは大きい。(次の試合にむけて)どんな相手でも勝たないといけないので、みんなでハードなプレーして一生懸命やりたい。
・GK古川(社1・八戸工大一)
1、2ピリは緊張して自分のプレーができなかったし、ディフェンスとの連携が取れてなかった。だが、みんな一生懸命走ってくれたから生まれた完封だと思う。みんなに感謝したい。監督には同じミスを繰り返すな、修正をしていけと言われた。(相手と1対1の場面でどんなことを考えているか)なにも考えないので止めるという気持ちだけで止めている。(次の試合に向けて)アグレッシブにプレーして1勝でも多く勝って優勝したい。
・FW阿部(社1・白樺学園)
全体的には良かった。(前回の試合から確認したこと)60分間プレーすることと、フィジカルにいくことを確認した。ターンオーバーとかが多くて自分たちのやりたいことはそんなにできなかったが、キーパーが頑張ってくれたのでなんとか失点は0で抑えることができた。(1セットで意識したこと)足を使ったシンプルなプレーで、中でプレーすることを心がけた。(自身の調子は)いいときと悪いときの波が激しい。その波を激しくさせないようにやっていきたい。
TEXT=星和典 PHOTO=中田有香、坂口こよみ