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2024.10.25
陸上競技

[陸上競技] 日本インカレー4継 東洋大記録更新も0.02秒届かず準V 来季のリベンジ誓う!

第93回日本学生陸上競技対校選手権大会

9月19日(木)~9月22日(日)

神奈川・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu




2日目


男子4×100mR予選

5組/1着+3

2組

1着 東洋大学 39"17 Q 決勝進出

    重谷 大樹

    栁田 大輝

    成島 陽紀

    大石 凌功



3日目


男子4×100mR決勝

2位 東洋大学 38"47 

           大会新記録&日本学生記録更新

     重谷大樹

     栁田大輝

     成島陽紀

     大石凌功




Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで第93回日本学生陸上競技対抗選手権大会(以下、日本インカレ)が行われた。2、3日目に行われた男子4×100mリレーに、東洋大がディフェンディングチャンピオンとして出場。1走・重谷大樹(ラ4=九産大付九産)、2走・栁田大輝(文3=東農大二)、3走・成島陽紀(ラ3=東洋大牛久)、4走・大石凌功(スポ2=洛南)のオーダーで挑んだ。2週間前に行われた大会で東洋大記録を更新し、良い状態で迎えた今大会。予選を組1着で通過するも、決勝では早大とのデッドヒートに競り負け準優勝に終わった。しかしタイムは38秒47と東洋大記録を大きく更新するだけでなく、学生歴代2番目となる素晴らしい記録を収めた。


表彰式の4継メンバー(左から重谷、栁田、成島、大石)




 大会2日目に行われた予選は2組目6レーンでの出場。1走を務めたのは最上級生の重谷。200mをメインとする重谷は後半にかけて良い加速を見せ、2走のエース栁田へバトンを渡す。栁田はスタートから一気に加速すると先頭に立ち、大きなリードを奪って3走の成島へバトンをつないだ。成島も安定した走りでそのままトップでアンカー大石へ。最後は流す余裕を見せた大石が1着でゴールし、決勝進出を決めた。東洋大史上最速のタイムを持って挑んだチーム。予選からしっかり強さを見せつける結果となり連覇はもちろん、チームが目指す学生新記録という目標へ向けて自信を持てる予選となった。


1走・重谷から2走・栁田へ


3走・成島からアンカー・大石へ



 大会3日目に行われた決勝。メンバー全員が個人種目を兼ねており、今大会3本目以上となったが、誰一人疲労を感じさせない激走を見せた。大会も終盤にさしかかり、残す競技のほとんどが決勝種目に。会場の応援もヒートアップし、大いなる盛り上がりの中でレースはスタートした。

 1走の重谷は本人も「走り自体はすごくいい走りが出来た」と言うように、予選以上の伸びのある走りを見せ2走の栁田へ。前日の100mで優勝し勢いに乗る栁田は、スタートから他を圧倒する走りで先頭へ抜け出し3走の成島へつなぐ。リレーの離脱が少ないこともあり、バトンの受け渡しが多い3走を自ら志願した成島。見事なバトンワークを披露し、そのままトップでバトンをアンカー大石へ渡した。この時点で優勝争いは先頭の東洋大と100m2位の井上直紀が控える早大に絞られる。プレッシャーがかかるこの場面、大石は『「やってやろう」という思い』だったと語る。共に100mファイナリスト同士の大接戦。井上に少しずつ差を詰められるも最後の最後まで粘り、ほぼ同時にゴールラインへ駆け込んだ。

 結果は目視ではわからない状況。会場全体が固唾をのんで見守る中、やっと表示された電光掲示板の一番上に東洋大学の文字はなかった。目指していた学生新記録を出すも優勝にはわずか0.02秒及ばず悔しい準優勝となった。


 昨年日本インカレ初優勝を遂げた東洋大4継チーム。優勝メンバーが3人も残り、大学記録も更新した中で迎えた連覇への挑戦。素晴らしいタイムを出すも準優勝に終わり、メンバー全員が「悔しい」と口をそろえた。それでもメンバー唯一の4年生である重谷は「たくましい後輩達と学生記録で優勝するという目標は達成できなかったが、東洋大学がさらに強くなるための結果だと思えばそれも悪くないと思う」と語り、この結果を来年以降のさらなる成長の糧にとすでにチームは前を向いている。今年は無念の学生記録となったが来年こそは歓喜の学生新記録、そして前人未到の学生チームでの37秒台へ。届かなかった0.02秒への悔しさを力に、圧倒的な強さを追い求める。


この悔しさは来年につなげる




◼︎重谷大樹

ーー4×100mリレーの走りを振り返って

 走り自体はすごくいい走りが出来た。久しぶりに納得出来る走りだった。


ーー38秒47という今までの東洋大記録を大きく上回る結果について

 たくましい後輩達と学生記録で優勝という目標は達成出来なかったが東洋大学がさらに強くなるための結果だと思えばそれも悪くないと思う。


ーー2種目でのメダル獲得という結果について

 2種目とも金メダルを取るつもりでいたが両種目とも最高に近い走りをして届かなかったのならそれが今の力なのだと思う。次は金を取りたいと思う。


ーー最後のインカレは自身にとってどんな大会だったか

 自分のために戦った試合だった。終わって考えてみると情けない自分、悔しい自分、高揚感に溢れる自分、色んな自分と一緒に戦った感じのする試合でもあった。自分でも上手く言葉に出来ないところが色んな自分と戦った記憶に残る大会だと思う。


ーー今後に向けての目標は

 ロス五輪に向けて1つずつステップアップしていきたいと思う。




◼︎栁田大輝

ーーパリオリンピックから全日本インカレまでどのような流れできたか

 疲労を抜きつつ、練習を積んできました。


ーーリレーの試合を振り返って

 優勝できなかったことがとにかく悔しいです


ーーリレーは38秒47という今までの東洋大記録を大きく上回る結果について

 目指していた記録の一つではありますが、もっと出せるチームだと思います。


ーー大学ラストイヤーとなる来シーズンの目標をお願いします

 東京世界陸上での100m、リレーでのメダル獲得




◼︎成島陽紀

ーーリレーの試合を振り返って

 ほんとにあと一歩足りずでした。自分が0.02秒早く走っていたら…とずっと思っています。着順が出た瞬間、「あっ負けたのか」と倒れ込んでしまいました。しかし、この4人でできたリレーはとても楽しかったです。来年は優勝、学生記録塗り替えます!


ーー昨年・今春とは違い1走ではなく3走での出走となったことについて

 リレーリーダーとして土江先生をはじめスタッフと話し合いをする中で2.3.4走は固定で行きたいと言うのが出ました。自分としては、離脱が少ないので、3走を自分からやりたいと申し出ました。また、柳田ともリレーをつなぎたいと言うのもあったので固定する意味合いで3走を走りました。


ーー38秒47という今までの東洋大記録を大きく上回る結果に関して

 記録はもっと出せたなと言う感じです。東洋には勝てないと言わせるほどの記録を出したかったです。


ーー今後の目標は

 個人としては10.1台、リレーでは37秒台を目指して頑張りたいと思います。


◼︎大石凌功

ーー日本インカレへ向けて状態は

 調整の段階では今シーズンで一番いいコンディショニングができていたため、自信がありました。


ーーリレーの試合を振り返って

 過去一番チームの状態が良くそれに伴って雰囲気もよくなっていました。その状態通り従来の学生記録は更新できたもののアンカーで差されてしまったので自分の力不足を実感しました。


ーー決勝のレース、バトンが渡るまでの心境は

 どの区間、どのバトンも最上級の質のものをそろえて走ってきているのは分かったので自分もその流れに乗って「やってやろう」という思いでした。


ーー38秒47という今までの東洋大記録を大きく上回る結果について

 東洋大記録は普通にバトンをつなげば必然的に上回れると思っていたので意識はしていませんでした。


ーー今後の目標

 今回の負けを踏まえて来年はこの日本インカレで100mはメダル、リレーでは37秒台の特大学生新でどこの大学も諦めるようなそんな記録を作ります。





TEXT=佐々木朋弥/PHOTO=佐々木朋弥、北川未藍、近藤結希、鈴木真央

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