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平成27年度東都大学野球秋季2部リーグ戦・立正大2回戦
10月4日(日)立正大グラウンド
東洋大0-2立正大
九回2死から今日三本目の安打を打つ中川
東洋大、安打3本。そのすべてが中川(法1・PL学園)の放ったものだった。「好調とは思っていない」。そう語る中川であったが、他のメンバーが2番手・高橋の投球に苦しむ中、若き主砲のバットは一人、さえ渡っていた。
日頃から配球を考えながら打席に入っているという中川。その能力の高さが際立った2打席であった。最初の打席は初回、無死満塁と絶好のチャンスで内角の直球を見逃し三振に倒れてしまう。だが、「真っ直ぐで三振したので、次も絶対真っ直ぐが来る」と第2打席で狙い通りにチーム初安打を放つと、次の打席では逆に変化球を狙い打ち中前打。1年生ながらすでに主砲の風格が漂っていた。そして、九回2死での打席は、「どうにかしたかった」という気持ちを全面に出し意地の安打で出塁した。
結果としては完封負けを喫し、このカードを落としてしまった。しかし、この試合で中川が見せた主砲としての能力の高さは、次の拓大戦やその次の目標である入れ替え戦、そして4年生が居なくなってしまった後の東洋大にとって大きな武器になるであろう。いずれにしても、今は最終カードである拓大戦に死力を尽くして臨み、勝ち抜くより他にない。
■コメント
・中川(法1・PL学園)
個人としては好調とは思っていない。3本打っても初回の無死満塁の時に打てないと意味がないと思う。2打席目は1打席目でインコースの真っ直ぐを見逃して三振してしまい、2打席目は絶対真っ直ぐが来ると思っていたので狙って打った。3打席目はその逆で変化球を狙った。プレッシャーはあまり感じないが、どうにかしようという思いが強かった。バッティングはスイングの感覚を忘れないように心掛けている。(拓殖大戦では)とにかく勝つしかないので、全力を尽くす。
TEXT=二又士隆 PHOTO=青池藤吾