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2024.12.18
アイススケート

[アイスホッケー]インカレ前インタビュー②・田村壱桜選手、高田麟選手「一戦一戦全力で戦いたい」

第97回日本学生氷上競技選手権大会の開幕まで残すところあと6日。スポトウではインカレカウントダウンとしてアイスホッケー部の皆さんのインタビューをお届けします!

2日目は2年生のGK田村壱桜選手(スポ2=日光明峰)とDF高田麟選手(スポ2=白樺学園)です!下級生ながら守備の中心選手として活躍する2人。先日の全日本選手権においても第1線で戦いチームを勝利に導きました!インタビュー中、終始笑い合いながらお互いの印象や試合中の意識など、赤裸々に語って頂きました!(聞き手=鈴木真央)

田村壱桜選手(スポ2=日光明峰)※写真右

東洋ホッケーとは『努力。シーズン初めこそ結果が出なかったものの、秋リーグ、全日本と結果を残せたというのはチーム全員の努力があってこそだと思います。

◆高田麟選手(スポ2=白樺学園)

東洋ホッケーとは『全力。勝ちたいという気持ちがプレーに表れるというか、練習から全力でホッケーに取り組んでいるのでこの言葉を選びました。


◆秋リーグについて

ーー秋リーグ全体を振り返っていかがですか

(田村)最終的に優勝で終われたので良かったかなとは思いますが、試合を振り返ってみると良かった点と悪かった点が明確に出たと思うので修正してインカルに臨みたいです。良かった点はセカンドリーグを全勝で終われたので勝ち切るという部分で、悪かった点を挙げると、個人として簡単な失点や防げる失点もあったので、そういうところでもう少し失点数を減らせたのかなとは思います。

(高田)夏合宿が終わって試合ごとに自分が成長できていて、チームとしても自分としても良い方向に向かった大会だと思います。


ーー印象に残っている試合を教えてください

(田村)セカンドリーグの中大戦ですかね。序盤から接戦な試合の展開だったのでどっちに勝ちが転んでもおかしくない試合だったと思うんですけど、最終的に2点差をつけて勝てたので良かったかなと思っています。

(高田)最終戦の明大との試合です。最初から東洋ペースの試合で、第1ピリオドで勝ちが決まったというくらいの試合だったので1番印象に残っています。

ーー田村選手、ベストGKに選ばれた時の率直なお気持ちを聞かせてください。

(田村)大学に入ってから初めての個人タイトルだったので、嬉しかったです。ベストゴールキーパーの評価基準はわからないのですが、セーブ率を意識していたのでそこでトップに立ち、結果的に優勝できたので良かったです。

◆全日本選手権について

ーー横浜GRITSとの試合前はどのような気持ちで挑みましたか。

(田村)100%の勝ちは信じきれていなかったんですけど、自分たちがしっかりチャレンジできれば勝てる望みはあったので、スタートから自分のプレーを出して結果よりも、試合に集中して臨みたいなと思っていました。緊張は特になかったです。

(高田)勝つことしか見えなかったです。前の日から楽しみで寝れなかったんですけど、朝起きてから試合行くまでの部車の中もやる気に満ち溢れていて「絶対勝ってやる」と思っていました。(楽しみだった理由)昨年U20代表の試合で全日本に出ていなくて、アジアリーグのプロの方々とやるのは初めてだったのでベスト4というのよりも、アジアリーグのチームに勝ちたいという気持ちで楽しみでした。


ーーグリッツ戦を振り返っていかがですか、また勝った瞬間の気持ちをお聞かせください。

(田村)最後自分が止めて試合が終わったと思うんですけど、止めた瞬間はまだ続きがあると思っていて…あんまり喜んでなかったですけど、ボード越しに仲間が寄ってくるところを見て初めて勝ったことに気づきました。勝った瞬間は「あ、勝ったんだ」とびっくりしました。

(高田)PS出なくて良かったなぁって思います(笑)。PS出る出るってベンチで言われていて、「出たらまじやべぇぞ」って思ってました。なので壱桜が止めてくれた時は本当に「やばい」という気持ちしか出なかったです!



ーー高田選手、第2ピリオドで同点打を決めた瞬間の気持ちを教えてください。

(高田)興奮しすぎて覚えてないな……最初は勝ってものの2ピリから流れが悪くて「やっぱアジアリーグって無理なのかな」って思ってたんですけど、自分のシュートが入って、自分の自信もついたし味方も盛り上がったので嬉しかったです。


ーー田村選手、PSSの瞬間で感じていた事を教えてください。

(田村)特に考えることは無かったんですけど、自分が最初決められて、そっからうちのチームが全員淡々と決めてくれたので心的にはリラックスしながら相手に向き合えました。


ーー田村選手、準決勝のアイスバックスとの一戦。田村選手は地元チームとの戦いとなりましたが振り返っていかがですか。

(田村)ホッケーを始めたきっかけも、小さい頃から見ていたチームもバックスだったので、バックスとやれる喜びもありましたけど、バックスの応援の中でホッケーがやれるというところに特に楽しさを感じて、前の日からワクワクしていましたし試合中も楽しみながら試合ができました。(憧れの選手は)試合には出てなかったですが、GKの福藤選手を見てホッケーを始めたので、向かい合うことはありませんでしたけど福藤選手がいるバックスと試合ができたのは嬉しかったです。(試合前に水をかけてる瞬間何を考えていたか)いい写真撮ってくんないかなー?って思ってました(笑)いつから始めたかは覚えてないんですけど、ルーティンを何か作りたいなと思っていて、朝起きてから試合までのルーティンは場所とか環境で崩れちゃうこともあったので、リンク乗ってからなら自分の行動次第でできるので何かしたいなと思って始めました!


ーー高田選手、3位決定戦の東北フリーブレイズとの試合を振り返っていかがですか。

(高田)目標にしていた全日本ベスト4は達成できたので、次のチームとしての目標は決勝に行くことだったんですけど、負けてしまって少し気持ちが下がっていました。もちろん銅メダルを取ることも十分すごいことなのでそれを目指していましたが、最初続けて失点しタイムアウトで監督から喝が入って、チームの流れもできてきたんですけど、やっぱりプロとの力の差を感じた試合でした。(今年を踏まえて来年の目標は)またプロのチームとできるように、自分自身が肉体的にも精神的にも成長して今年よりも戦えるように準備していきたいと思います。



◆個人の事について

ーー(高田)1年生の頃から上級生とセットを組むことが多かったですが、試合中どのような事を意識していましたか、またどんな事を感じていましたか。

(高田)そうですね。相方がずっと当時4年生の木村俊太さん(令6卒=現レッドイーグルス北海道所属)で本当に誰が見ても上手いので、最初は迷惑かけないようにと思ってやってたんですけど、最後の方は慣れてきて、インカレでは恩返しできたらいいなと自分からガツガツプレーするようになり、点も取れたので、上手い人の中に入ってその中で成長できたらいいなっていうのは考えていました。

ーー木村さんとのエピソードはありますか。

(高田)普段から4年生全員は本当に優しくて仲良かったです。自分はあまり行かなかったんですけど、朝練習で1年生は10分前ぐらいに行って防具の詰め込みとかあって、俊太さんとロッカーが上下にあって自分下で(俊太さんが)同じタイミングで来るのでちょっと怒ってたりしました。「すみません」って(笑)。そういうのを毎日やってましたね(笑)


ーー田村選手、昨年まで佐藤永基さん(令6卒=現レッドイーグルス北海道所属)が正キーパーとして東洋の守備をけん引していた中で、今年ご自身がその立場になってみていかがですか。

(田村)近い年代であれほど上手い人をこれまで近くで体験したことがなかったので、今年はスタートから使ってもらうことが増えて、今の2〜4年生は永基さんの存在を知っている中で、シーズン初めの頃とかは永基さんの安心感みたいのところに自分が到達できてなかったので、迷惑かけないようにじゃないですけど、永基さんになろうとは思わなかったんですけど、少しでもそこのレベルに近づけるよう努力しました。

ーー佐藤さんの存在がある上で試合で意識していたことはありますか。

(田村)自分のプレーをするようには意識していました。永基さんの存在に引っ張られ続けると自分自身も乱れていってしまったので、永基さんの存在は良い意味で忘れてもう1回自分の土台を作ってチームを支えていけたらなと思ってプレーをしていました。


ーーお互いの印象を教えてください。

(田村)麟は昔からアンダーとかで被ったりはしていたので存在は知っていたんですけど、大学入ってから深いところまで知るようになって、意外と抜けてるように見えて、単位も落としてないし私生活意外としっかりしているなと(笑)。ホッケーは去年から見て分かるように毎試合主力でチームの中にいるので存在感は大きいなと思います。


(高田)気分屋だと思います、かなり(笑)。試合が終わった後、それこそグリッツ戦で勝った時、何でも笑って返してくれるんですけど、負けた日や失点した日に話しかけてもあまり返してくれなくて、無愛想だなって(笑)。私生活も真面目ですけど、ホッケーに関しても誰よりも真面目に取り組んでいるのかな、練習と試合で波もあまりなくて頼れるうちの守護神だと思います。

◆インカレに向けて

ーーインカレへの目標を教えてください。

(田村)去年、あの素晴らしいチームで優勝という結果を残しているので負けないように今年も優勝して2連覇したいと思ってますし、個人的には去年特に力になれてないので今年は自分の力でチームを支えて優勝できたらいいなと思います。

(高田)去年だったら決勝以外、正直言って大差で勝つ試合ばかりでしたが、今年はすぐに中大と対戦するので、優勝を考えるよりも一戦一戦全力で戦いたいと思います。



ーー注目選手を教えてください。

(高田)やっぱり(横を指さして「田村」)。理由は全日本を見た通りプロと同じぐらいのレベルのキーパーで秋リーグではベストGKもとってますし、去年出れなかったということが誰よりも悔しかったと思うので、今年やってくれると思います。あとキャプテンの大久保雅斗が注目選手で、秋の全日本でいい結果を残したんですけど、春からずっと悩んでいて、やっと報われたという感じなので、地元八戸で去年も活躍してますし、最後の年で自分の代で優勝したいと思うので彼はやってくれると思います。

(田村)じゃあ麟(笑)。去年のインカレで個人タイトルもとってますし、1年目からそうそう取れるような賞ではないと思うので、今年も去年と同じ八戸の舞台なので本当に期待してもらいたいなと思います。もう1人挙げるとしたら、田中蘭李斗選手で、彼は1年生なんですけど今も1セット目で上級生と組んでいて、去年の麟を見るかのように1年生でもしっかりと結果を残しているのでそういった点ではチームのキーになる選手かなと思っています。


ーーご自身のプレーの注目ポイントを教えてください。

(田村)水かけのルーティンですかね(笑)

(高田)シュートをこないだの全日本でプロ相手に決めれたので、自分も自信がつきましたし、まわりからも良いシュート打ってるねって言われるので、(シュートを)入れるので注目してください!


田村選手、高田選手ありがとうございました!!


TEXT/PHOTO=岡本后葉