記事
前回大会で総合４位の成績をおさめ、「再建」を果たした彼らが今年度掲げるスローガンは「鉄紺の覚醒」。現在継続中では最長となる20年連続のシード権獲得、そしてさらに上位へ。きたる箱根駅伝に向けて、チームは結束力を高めている。12月９日、東洋大学白山キャンパスで行われた箱根駅伝壮行会にエントリー候補選手18名が登壇。彼らにこれまでの日々、そして箱根駅伝へ向けた思いをうかがった。
最後にお届けするのはチームを指揮する酒井俊幸監督。これまで幾度となく東洋大を栄光へ導いてきた酒井監督に今年のチーム状況や箱根での戦い方を伺った。（取材日＝12月９日、聞き手＝近藤結希）
ーー今年度のチームを振り返って
前半シーズンは関東インカレや全日本駅伝予選会など､トラックシーズンはよく走れていたと思います｡夏以降は故障者や体調不良者がでて少し足並みがそろわなかったところが出雲､全日本で苦戦してしまったところかなと思っています｡箱根駅伝直前になってきて足並みもそろってきているので残りの期間でさらにそれを加速させて箱根に臨みたいなと思います｡
ーー監督から見て今年のチームはどんなチームか
良い時、悪い時と色々シーズンの中でも経験していますが､非常に個性のある子達がその中で育ってきているかなと思います｡
ーー今のチーム状況､箱根に向けた手応えは
出雲と全日本の時よりはメンバーも順調に練習ができてきて､箱根仕様になってきています｡手応えは徐々に出てきてきますが､残り３週間という現段階でまだ正直わからない｡これからどれだけ上がるか､そこ次第かなと思っています｡昨年はここから大きい故障もなく体調不良者は０だったんです｡他大は昨年ここからインフルエンザが流行して､ピーキングの差が勝敗を分けましたので､カギはピーキングかなと思っています｡
ーー箱根で選手にどんな走りを期待するか
一人ひとりが十分に力を発揮していかないと、１人でもブレーキしてしまうとあっという間に総合成績に響いてしまいます｡ラストで追いつく､競り勝つ､そういったラスト終盤の粘りの走りがすごく大事かなと思います｡
ーー特に期待している､注目して欲しい選手は
そうですね､前回は２区を走った梅崎が１時間６分台で非常にレベルの高い走りをしました｡昨年の出雲､全日本も悪い流れを切り替える走りをしてくれていますので､主将にかかる負担は大きいですが､梅崎には前回並みの､もしくは前回越えの走りを期待したいなと思っています｡
ーー山の５区､６区については
山は経験者も残っているんですが、新戦力を含めて誰かが体調不良やけがをしちゃうと替えがいなくなってしまうので､大体１区間２人くらいずつ準備していきます｡経験者と新規者で調子のいい選手や､平地区間への起用とか､色々なパターンで今考えています｡
ーー箱根に向けて意気込みを
今季はトラックシーズンの力がまだまだ発揮できていませんが､それでも今まで箱根駅伝で19年連続シード権を獲得しています｡これを更新し､20年にすることとやはり１つでも上位進出を目指して臨んでいきたいと思います｡
