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第100回 日本選手権水泳競技大会
3月20日(木)〜3月23日(日)東京アクアティクスセンター
(2日目・予選)
男子200m自由形
2組
4着 坊岡優眞 1'49"86
→全体14位でB決勝進出✨
3組
3着 松下知之 1'48"21
→全体4位で決勝進出✨
女子100m平泳ぎ
3組
8着 飯田愛心 1'11"26
男子200mバタフライ
3組
8着 草野光希 2'01"73
5組
2着 福田圭吾 1'57"32
→全体6位で決勝進出✨
男子50m平泳ぎ
4組
10着 佐枝宥河 28"77
女子200mバタフライ
3組
8着 福島心響 2'16"29
女子50m背泳ぎ
1組
4着 芳村りこ 30"11
3組
1着 佐々木美莉 28"58
→全体2位で決勝進出✨
(2日目・決勝)
男子200m自由形 B決勝
3位 坊岡優眞 1'49"49
男子200m 自由形
2位 松下知之 1'46"96
男子200mバタフライ
4位 福田圭吾 1'57"06
女子50m背泳ぎ
3位 佐々木美莉 28"53
第100回日本選手権水泳競泳大会の2日目が東京アクアティクスセンターで行われた。この日は9名の選手が出場し、4名の選手がB決勝・決勝に進出した。松下知之(国1=宇都宮南)は世界選手権2025シンガポールへの代表内定に必要な派遣標準記録には及ばなかったが、男子200m自由形で準優勝を飾った。福田圭吾(国2=武南)も男子200mバタフライ決勝で自己ベストを更新し、坊岡優眞(済3=市立太田)もB決勝で3位入賞を果たすなど勝負の行方に目の離せないレースが多数繰り広げられた。
男子200m自由形で準優勝 松下(左)
2日目最初の種目である男子200m自由形には、坊岡優眞と松下知之が登場した。坊岡は、前半から先頭集団に食い込み全体14位で予選を通過し、迎えたB決勝。ほぼ横一線のレースであったが、後半の強さが持ち味の泳ぎで3位フィニッシュ。自身最後になるかもしれないこの選手権を「楽しむことを1番に決勝に挑んだ」と振り返り、内容については「目標としているタイムに届かず悔いが残るが、自分のしたいレースができた」と話した。松下は予選を全体4位で通過。決勝では序盤から先頭に食らいつき、自己ベストも更新する泳ぎを見せ2位入賞。自己ベスト更新の要因について聞かれると、「予選は控えめに行ってしまった部分はあったので、決勝は今までやってきたことを信じて前半から行くことに集中した」と振り返る。「(自由形で)しっかり自己ベストを出せたことを個人メドレーの方に生かして代表権を取りたい」と大会3、4日目に控える本命の種目へ決意を固めた。
懸命に泳ぐ坊岡
ゴール後の松下
男子200mバタフライに出場したのは、草野光希(法3=湘南工大附)と福田圭吾。なかでも福田は後半に順位を上げ全体6位で、決勝進出。決勝ではスタート直前に体を大きく開くルーティンで集中力を高めると、力強い泳ぎで目標にしていた自己ベストを大きく更新。ゴール後、大きなガッツポーズが飛び出し笑顔が溢れた。レースを振り返り、「今回200mバタフライにフォーカスを置いて練習をしてきた、ベストを取ることができたのは素直にうれしい」と喜びをあらわにした。学生を対象にした国際大会、FISUユニバーシティーゲームズへの手応えについては、「自分がまだここまで来れたという実感がないので、うれしいようで不思議な感覚」とやり切った表情を見せていた。
体を大きく開く福田
やり切った表情を見せる福田
この日最後に登場したのは、女子50m背泳ぎにエントリーした佐々木美莉(スポ1=春日部共栄)。前日の女子100m背泳ぎで世界水泳出場を視野に入れていたが無念の結果に。その雪辱を晴らすべく、予選全体2位で決勝へ。1秒を争うこのレースは、すぐに大接戦となった。佐々木も負けじと懸命に泳ぎ3位入賞。しかしレース後、佐々木の表情は暗かった。「前日からの切り替えがうまくいかず、出し切れず終わってしまった」と涙ながらに話す。彼女が見据える先は3年後のロス五輪。この悔しさを糧にレベルアップして帰ってきてくれるだろう。
50m背泳ぎに出場した佐々木
大会もいよいよ3日目を迎える。注目は男子200m個人メドレー。東洋大水泳部から代表内定選手が誕生するのか。1人1人が力を発揮し、ベストを尽くせることを願いたい。
坊岡優眞(済3=市立太田)
ーーレースを振り返って
納得のいくタイムではありませんでしたが、自分のしたいレースができました。持ち味でもある後半の強さを久しぶりに活かすことができて良いレース内容だったと思います。しかし、目標としているタイムに届かず悔いが残りました。
ーー決勝にはどんな気持ちで挑んだか
何が何でもタイムは上げないといけない思っていて、予選を泳いだ感じから調子は悪くないと感じていたので予選後にスピードを上げて決勝に臨める体制を整え、この選手権が人生で最後の選手権になると思って楽しむことを1番に決勝に挑みました。
ーー今年の目標、主将としての意気込み
今年は昨年よりもさらに強いチームとしてインカレに臨むことになります。選手一人一人がレベルアップしていて頼もしい後輩ばかりいるのでその中でも背中で、行動で示していけるようにしたいと思います。応援のほどよろしくお願いします!
松下知之(国1=宇都宮南)
ーーレースを終えて率直な今の気持ち
派遣タイムを狙っていたのでそこに届かなかったのは悔しいですが、まず自己ベストを更新できたことは良かったかなと思います。
ーー自己ベストを更新できた要因は
予選は控えめに行ってしまった部分はあったので、決勝は今までやってきたことを信じて前半から行くということは集中してやっていたのでそこが自己ベストにつながったと思います。
ーーこの大会を迎えるにあたりどのような部分を意識してきたか
どちらかというと個人メドレーの方にフォーカスしてやってきました。その延長線に他の種目があったので欲を言えば派遣タイムを割りたかったですが、自分の中では個人メドレーの方に強化をしてきたつもりなので、しっかり自己ベストを出せたことを個人メドレーの方に生かせればと思います。
ーー予選から決勝に向けてどのようにアップをしたか
予選が朝早くから行われたので、その動きの変化が午後にはあったのでしっかり休養をとってから1から体を動かすことを意識して決勝に臨みました。
ーーそのアップの手応えは
アップの動きも自分の中では良かったので、課題である決勝前のアップは克服できているのではと思います。
ーー明日以降どうしていくか
1日を通してレースを行うことができたので、レース勘というのは自分の中で入っています。明日明後日に個人メドレーという本命の種目が始まるので自己ベスト狙って代表権を取れるように頑張りたいなと思います。
福田圭吾(国2=武南)
ーーレースを振り返って
予選かなりいい感じで泳げていて、目標のタイムには届きませんでしたが、大学生で1番のタイムを出すことができました。目標のタイムより少し遅いことが悔しいところですが、ベストを取ることができたのは素直にうれしいです。
ーーユニバへの手応えは
正直競ることができれば勝てると思っていたのでうれしいですが、あまりまだ実感がないです。自分がまだここまで来れたという実感がないので、うれしいようで不思議な感覚です。
ーーメドレーに向けて
今回2バタにフォーカスを置いて練習をしてきたので、本音はまだ少し自信がないんですが、今日ベストを取ることができたので、(メドレーの)ベストは出ると思うので自信を持っていきたいなと思います。
佐々木美莉(スポ1=春日部共栄)
ーーレースの振り返り
気持ち的に弱かったという感じです。昨日の100m背泳ぎが思っていた以上に記録が悪く、調子が良いはずが記録が悪いというのが自分の中でどうしたらいいんだろうとなってしまいました。その不安がどうしてもあって、切り替えがうまくいかなかったです。出しきれず終わってしまいました。
ーー昨日の決勝も含めてどういう気持ちで臨んだか
世界水泳代表になれるようにずっと頑張ってきました。努力してきましたし、自信はありましたが、どうしても本番になると自信がなくなり、不安になってしまいます。そこが自分の気持ちが弱い部分だと思っています。本当に悔しいの一言です。
ーー今後の目標
先になりますがオリンピックが目標なので、それまでにインカレや国内の大会で優勝を重ね、自信をつけていきたいです。
ーーインカレへの意気込み
やっぱり優勝したいです。実力はあると思っているのであとは気持ちです。それだけの練習をしていきたいと思っています。
TEXT=福田和奏/PHOTO=鈴木真央、髙梨美遼