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2025.03.29
陸上競技

[陸上競技] 令和6年度卒業企画 陸上競技部編 長距離部門 ・増田涼太 インタビュー全文

令和6年度卒業企画29日目


 この春、東洋大を卒業する陸上競技部長距離部門の4年生。鉄紺の強さを取り戻すために奮起してきた彼らが、大学競技を終えた今、何を思うのか。今年の箱根駅伝にエントリーされた4年生6名へのインタビューをお届けする。

 卒業企画陸上競技部編、長距離部門の4日目は増田涼太(総4=広島皆実)。「1番下で入ってきてずっと追いかけ続けてきた」。同期の背中を追いかけ、最後は16人のエントリーメンバーに入るまでに成長した増田の4年間の努力に迫る。(取材日=1月15日、聞き手=近藤結希)




――陸上を始めたきっかけは

 きっかけは中学校の部活です。本当はスポーツが得意じゃなかったので、そもそも運動部に入るかというレベルのところからでしたが、親が「中学校くらいまでは運動して」という感じで。球技が本当にダメだったので、走ることくらいならやれるかなと思って始めました。



――東洋大に入学したきっかけは

 陸上を始めてから箱根駅伝をちゃんと見るようになって、毎年上位で戦い続けているチームだったので最初から憧れはありました。いろんな大学の方とお話しする機会はありましたが、(東洋大は)話していて目が合う回数が多かったなという印象があって、それが酒井監督のもとでやれば力をつけられるかなと思った一番大きなことです。



――入学前の印象と実際に入学後の違いは

 自分はいわゆる強豪校に行くのは初めてだったので、変に厳しいなどの先入観などはなく入れたかなと思います。入ってみて、練習のボリュームは増えたなというのが印象的でしたが、そこはやっていくうちに慣れていきました。先入観がなかったので、入ってみて変わったことというのはなかったかなと思います。



――慣れていく過程で大変だったことは

 集団の寮での生活は初めてだったので、生活リズムが変わることであったり、高校までは強豪校ではなくて練習量も少なかったので、練習量が増えることにも慣れるのに時間はかかったなと思います。



――入学前の目標は

 一番の目標は箱根駅伝を走りたいというのがありました。最後届きはしませんでしたが、届くラインまでこれたことは自分の中でうれしくて、4年間やってきたことが形になったなと思います。



――大学生活の中で1番成長したことは

 「礼を正し、場を清め、時を守る」という部訓にもありますが、礼儀の部分であったり、社会に出ていくうえで必要なことというのは競技力以上にすごくたくさん教えていただきました。今後の自分の人生にとって糧になるものだなと思っています。



――大学競技の中で1番思い出に残っていることは

 4年目の箱根駅伝が1番印象に残っています。自分たちの代の集大成で、なかなかチーム状況としてはうまくいかない中で、20年連続のシード権は最低限確保するんだというところでやってきました。最後にはしっかりシード権を取れたということが、当初思い描いていた形にはなりませんでしたが、よかったなと思います。



――走ったメンバーからは「4年生のために」という声も多かったが

 やはりそういう風に言ってくれるのはすごくうれしいです。自分は当日変更で変わってしまって、変わった迎を4区の中継所で迎え入れたのですが、自分が声をかけたときに迎が「増田さんに変わってもらえたって思ってもらえるなら、それが1番うれしいです」と言ってくれて、うれしかったです。

 後輩が自分たちのためにという気持ちを持って走ってくれたというのは、4年生でないと経験できないことだと思うので、それも含めて1番印象に残っているかなと思います。



――4年間で思い残したことは

 欲を言えば箱根駅伝を走りたかったなというのはずっと気持ちの中には残るんだろうなと思いますが、目標を達成できなかったというのをしっかり自分の中でも持って、次に向けて頑張っていけたらなと思います。



――大学陸上での変化は

 入ってきたときには全然練習ができなくて、多分1番実績もないし、自己ベストも遅かったです。高校まではただやっているだけでそこそこ走れていた部分はありましたが、ここにきて、ただやっているだけではだめだなと。与えられた時間の中で自分の課題や足りない部分をどうやって克服していくか、強い選手との差をどうやって埋めていくかというのを考えながら競技するようになりました。



――酒井監督から指導を受けて

 競技はもちろんですが、本当にいろんな知識がある方だなと思っています。実業団で競技もされていましたし、教員もされていたので、いろいろな経験をされて、競技だけではなくて生活の部分から教えていただきました。競技者としてだけではなく、一人の人間として成長させていただけたなと思います。



――4年間の中で苦しかったことは

 1年目、2年目は練習もなかなかついていけなかったので、「このまま記録が伸びないんじゃないかな」とか、「4年間結果が出せずに終わってしまうんじゃないかな」と思っていた部分はあって、高校までは正直とんとん拍子でいっていたので、苦しかったというか、競技を続けていてしんどかった部分はあります。ただ、3年生くらいになって練習にも慣れてきて、自己ベストも出始めてからは自分の中で少し余裕も出てきて、楽しみながら競技をできるようになりました。

 練習量はできていたので、フルマラソンに挑戦させていただいたり、いろんな経験をさせていただきました。1年目は1500mをやったりもしていたので、そこからフルマラソンまで、いろんなことに挑戦できたことはすごく楽しかったなと思います。



――色紙の言葉について

 『支』えるという字を書きました。本当に色々な人に支えられて、ここに入ってくるまでも、こうして4年間を終えるまでも、監督をはじめ指導してくださるスタッフの方、スポンサーの方、あとはやはり家族がすごく自分のことを気にかけてくれて、頻繁に連絡をくれました。本当にいろんな人の支えがないと、自分はこの4年間をやり切れていないと思います。

 また、自分はマネージャー兼任の選手としてやらせてもらっていて、その中で支えられる側と支える側のどちらも経験したからこそ今の自分があります。そういった意味で「支」えるという字を選びました。



――同期へメッセージ

 正直、自分がここまで成長するとは思っていなかったんじゃないかなと。1番下で入ってきてずっと追いかけ続けてきたので、その中で最後はメンバーとして、全員で箱根駅伝を目指してやっていけたことがすごくうれしかったです。結果が出ない時も自分のことを気にかけて声をかけてくれたりしたので、本当に支えてくれてありがとうと伝えたいです。



――同期には実績のある選手も多かった

 そうですね。目標であり、いつかは肩をならべて走りたいと思ってきました。



――一緒に練習することで成長した部分もあるか

 いろんな競技に対する考え方を持った人がいるので、自分にない考え方を学べた部分もありますし、自分より高いレベルの選手と過ごすことで見えてくるものもありました。



――後輩へエール

 今、結果が出ている選手も結果が出ていない選手もいると思いますが、自分の可能性を信じてほしいです。結果がなかなか出ない時でも「だめだ」と自分の可能性に蓋をしてしまうのではなくて、「自分はできるんだ」という気持ちをもって、継続してほしいなと思います。自分がそうだったので。それが自分から伝えたいことかなと思います。



――今後の目標は

 社会人になっても競技は続けていくので、箱根駅伝を走れなかった悔しさは今後の競技を続けていく中で晴らせたらなと思います。1人の社会人として、この東洋大学で学んできたことを生かして、社会に貢献していきたいです。



――箱根後、すぐにマラソンに挑戦する理由は

 3年生の時に初めてマラソンを走って、そのマラソンに向けた練習の中で競技力を高めることができたと思っています。今までマラソンは2回走りましたが、納得のいく結果は出せていないので、学生最後はマラソンで納得のいく結果を出せて終われればいいなと思って出場することにしました。



――東洋大で過ごした4年間を振り返って

 自分の世界が広がったかなと思っています。競技もそうですし、マネージャーもさせていただいて、色々なことを経験していく中で、抽象的にはなってしまいますが、すごく自分の世界は広がりました。



――東洋大に入ってよかったですか

 よかったです。すごく楽しい4年間でした。

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