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2025.04.13
硬式野球

[硬式野球]4回の猛攻、花田の一発出るもまさかの逆転サヨナラ負け 継投が裏目に

東都大学野球 春季1部リーグ戦・亜大第2回戦

4月8日(火)明治神宮野球場

●東洋大7ー10×亜大


10
東洋大
亜大5×10


大坪、向髙、島田ー政所

本塁打:花田(六回2ラン)


・打者成績

打順守備名前打数安打打点
(中)秋元俊太(済4=木更津総合) 
(右)花田旭(総4=大阪桐蔭) 
(一)宮下朝陽(総4=北海) 
(三)池田彪我(営4=三重) 
(遊)髙中一樹(総2=聖光学院)
(左)山田隼(総3=木更津総合)
(指)坂本寅泰(営4=聖光学院)

西川太基(営4=木更津総合)

金丸健司(営3=上尾)

冨安海来(営3=履正社)

大城戸陸琥(総2=九州学院) 
(捕)政所蒼太(営4=天理) 
(二)吉田元(営4=龍谷大平安)


4011


・投手成績

勝敗名前回数球数被安打四死球三振自責点

大坪廉(総3=智辯学園)7 0/3107

向髙滉人(営4=報徳学園) 0 2/322
島田舜也(総4=木更津総合) 43


先発の役目を果たした大坪

打撃絶好調の山田

主将(左 池田)、副主将(右 宮下)でホームに生還

花田、待望の第1号本塁打


第1戦は亜大エースの右腕・齊藤を攻略できず、惜しくも敗戦。なんとしてでも勝ち点が欲しい東洋大。前日の悔しさをバネに、絶対に負けられない一戦に臨んだ。


先発大坪(総3=智辯学園)は初回、先頭打者を中飛に打ち取り、続く打者を三振に仕留める好スタート。2死から左前打を許すも、3度の牽制で走者を警戒。その後4番打者を一ゴロに抑えて無失点。落ち着いたマウンドさばきで、最後は笑顔を見せながらベンチへ戻り、仲間を迎えた。


三回表には、守備陣が光るプレーを見せた。一塁・宮下(総4=北海)が、右前打になりそうな打球を好捕。続けて中堅・秋元(済4=木更津総合)も、フェンス際の当たりを懸命に走ってキャッチし、ビッグプレーを披露した。しかし、2死から痛打を浴び、適時二塁打で先制点を献上。それでも大坪は動じることなく、最少失点で切り抜けた。


四回に絶好のチャンスが訪れる。宮下が内野安打で出塁すると、4番池田(営4=三重)がボールを見極め四球を選ぶ。その後高中(総2=聖光学院)がきっちりと犠打を決め無死二、三塁と得点圏に走者を進めた。ここで迎えたのは、前日に初本塁打を放った山田(総3=木更津総合)。打席に入った直後、指揮官が山田を呼び、声をかけて背中を軽く押す。監督の一言が後押しとなり、2点適時打を放った。なおも勢いは止まらない。政所(営4=天理)が四球を選び1死一、二塁で打席には8番・吉田(営4=龍谷大平安)。吉田の打球は、三塁線を鋭く破る左前適時打。3ー1とリードを広げ、二塁上で大きな声援を浴びた。


そして迎えた6回、さらに流れを引き寄せる一打が飛び出す。ここまで安打のなかった花田(総4=大阪桐蔭)が、左翼席へ本塁打を放ち、2点を追加。打球がスタンドに吸い込まれると、花田は力強く指を突き上げて喜びを噛みしめた。待望の一打に、ベンチもスタンドも歓声に包まれた。


試合は後半、継投に入り流れが変わる。マウンドには向髙(営3=報徳学園)が上がるも、左適時打を許す。ここで昨日先発したエース島田(総4=木更津総合)が登板し、再び左前適時打を浴びる。それでも粘り強く踏ん張り、この回は5ー5の同点でなんとかしのいだ。


延長10回タイブレーク、走者山田と大城戸(総2=九州学院) がダブルスチールを決める。1死二、三塁で打席には吉田。打球はセカンドの横を抜けて右前適時打で5-7とし、勝利は確実に見えた。しかしその裏、逆転サヨナラ満塁本塁打を浴びて敗戦。目の前の勝利を惜しくも逃す結果となった。


東都1部の厳しさを痛感した東洋大野球部。しかし、ここで弱気になってはいられない。今年のチームスローガンは「勝華氣(しょうげき)」。「勝華氣」は日本一になるために、勝つ集団・華のある集団・氣に溢れた集団となり衝撃を与えるという意味が込められている。険しいシーズンを戦い抜くためのチームの合言葉。その想いを胸に、東洋大は次戦、國學院大との一戦に挑む。戦いはまだまだ始まったばかり。このスローガンと共にさらなる高みを全員で目指す。


TEXT/福田和奏

PHOTO/山本華子、高梨美遼