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昨年、関東大学ボクシングリーグ戦では、栄光目前にして1部の舞台から姿を消すことになった東洋大学ボクシング部。それでも、誰ひとり拳を下ろさず、前だけを見据え続けた。
この1年、全ては「再び1部の舞台へ」という決意のもとに積み重ねてきた。2部を制し、1部の舞台に戻る——その覚悟は、今や拳に宿っている。今年、彼らはすべてを懸けて、戦いに挑む。
5月10日から始まる、悲願の1部復帰をかけたリーグ戦。今回は、チームをけん引する男女7人の4年生たちの「想い」に迫るインタビューを、試合当日までカウントダウン形式でお届けする。
関東大学ボクシングリーグ戦まであと6日!
2日目は、今年度副主将としてチームを支える大原寧王(営4=駿台)。彼はいつも明るい笑顔でチームを包み込み、どんな時も前向きな姿勢で仲間を支える頼れる存在だ。その裏には、ひときわ強い責任感と、ボクシングにかける真っ直ぐな想いがあった。(取材日・4月5日、聞き手=鎌形美希)
♢ 大原寧王
身長・体重/172㌢ ・63㌔
階級/ライト級
ーー昨年のボクシング競技生活を振り返って、自身の成長を感じたところは
去年怪我続きで、リーグ戦に1試合しか出れずに苦しい思いをしたので、成長というよりも今年やってやるぞという気持ちが高まりました。
ーーこれまでの競技生活で最も印象に残っている試合は
2年生の時、全日本大学ボクシング王座決定戦に出場し、勝てたことが一番印象に残っています。
ーー新チームの副主将に就任して、心境は
今まで先輩方の築いた良い流れと文化を大切にし、壊さず、下の学年にも伝えていけるような良いチームにしていきたいなと思っています。
ーー副主将を務めるにあたって、目標や決意を
今年2部に落ちてしまいましたが、それでもみんな心を折らずに前を向いてやってるので、それを壊さずにいきたいです。
ーー今年1年を通して、チーム・個人で最も達成したい目標は
それはもちろん1部昇格です。2部優勝して1部に上がることです。個人の目標は、リーグ戦で全勝することです。
ーーチームの目標達成のために、副主将として果たしたい役割は
自分はライト級として、リーグ戦ではチームの中盤に出場します。後に続く選手たちが勢いに乗れるような流れをつくってチームの勝利につなげられるような試合展開をしたいです。
ーー新チーム全体の雰囲気、印象は
選手同士も、先輩後輩も距離近くていい明るいチームだと思います。
ーー練習中や試合中に、チーム内で意識していることは
声を出して応援することを1番意識しています。実際にリングに立っていると、仲間の声援が1番の力になるので、そういった面でチームを支えたいと思っています。
ーー7日間の別府での春季合宿前後でチームの雰囲気や意識に変化は
合宿が終わると、もうすぐリーグ戦が始まるので、一人一人の意識が合宿前よりも高まり、チーム全体が前向きな雰囲気になっていると感じます。
ーー関東大学ボクシングリーグ戦に向けて特に意識して練習していることは
去年からフェザー級からライト級へ階級を1つ上げたので、まず体作りをしています。
ーー関東大学リーグ戦の個人・チームとしての目標は
個人としての目標は階級で全勝することです。チームの目標は、誰1人欠けることなく、全員で勝ち切ることです。2部に降格したとはいえ、「やはり東洋は強い」と思わせるような戦いを見せたいです。
ーーチームメイトにメッセージ
今と変わらず仲良く、楽しいところは楽しく、勝つところはみんなで勝って、優勝したいなと思います!
TEXT=鎌形美希
PHOTO=村田旺亮、山本華子