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10月16日(金)東洋大グラウンド
勝ち点を取った方が優勝となる最終週を翌日に控え、高橋監督が意気込みを語った。この日チームはシート打撃などの全体練習を行い、先発が予想されるエース・原(営4=東洋大姫路)はマウンドの感触を確かめながら投げ込みとランニング、遠投などで調整。最終週・拓大戦は明日13時より東洋大グラウンドにて幕を開ける。
悲願の瞬間へ、指揮官は思いを強くした。「今までずっと2着だった。いいところまでいって負けた。チャンスはそう多くないからね。何としても、ものにしないと」。前週、首位拓大が東農大に敗れ勝ち点で並んだ。直接対決となる明日からの最終週で2勝すれば、2年ぶりの優勝が決まる。「ここまできてジタバタしてもしょうがないでしょう。堂々として、持っているものを全部出し切ってほしい」。最後まで、選手を信じて粘り強く戦い抜く。
明るい話題も多い。公式戦のなかった前週に行った練習試合で、先発した増渕(営4=鷲宮)、2番手・法岡(営4=穴水)が好投。「特に法岡は良かった。3人で3イニングずつ放らせる予定だったんだけど最後までいっちゃった」とうれしい誤算。原と苦楽を共にしてきた4年生投手がここへきて調子を上げ、絶対的エースを手厚くサポートする。
待ちわびた主砲の復調も近い。「立正戦までは全然駄目だったけど、バットの構えが良くなってきた」。ここまで打率.154と不振が続く笹川(営3=浦和学院)だが、井上コーチと二人三脚で打撃フォームの改良に着手。毎日ビデオでフォームをチェックし、構えたときにヘッドが投手方向へ傾くクセを修正。ボールに振り遅れることが少なくなり、シート打撃では5安打を放つなど調子を上げている。国士大2回戦以来の4番起用も示唆した。
一度は失いかけたチャンス。「立正に連敗して優勝はないかなと思ったけれど、プレーオフ含めて3連勝すれば可能性はあったのでもう一度チームを立て直した」。敗戦翌日は全選手が早朝4時30分から練習開始。およそ2時間のランニングで決意を新たに再出発した。「自分で今までやってきたことに信念を持ってやってほしい」。運命の最終決戦はいよいよ明日、戦いの火ぶたが切って落とされる。
■コメント
・高橋監督
立正に連敗して優勝はもうないかなって思ったけれど、プレーオフ含めて残り3連勝すれば優勝の可能性は残っていたのでもう一度チームを立て直した。いただいたチャンスなので、何としても、ものにしないといけない。今までずっと2着だった。いいところまでいって立正、農大、日大に負けた。それは精神力がなかったから。今年の原には熱いものがある。それを全員がやらないと。林(営4=桐生一)と笹川が不振でここまできた。打線がここで燃えないと駄目。相手の投手は良い。簡単に打てる球は来ない。5点とか6点とかはやったことないから。大きいことは言わずに、本意ではないけど1点ずつコツコツ取っていく。ここまできてジタバタしてもしょうがないでしょう。堂々として、持っているものを全部出し切ってほしい。
TEXT=浜浦日向