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2025日本学生陸上競技個人選手権大会
4月25日(金)〜27日(日)
レモンガススタジアム平塚
男子400m予選
2組
1着 山本 嶺心 47"28 Q
3組
2着 白畑 健太郎 47"09 Q
4着 岸本 恭汰 47"14 q
4組
3着 山﨑 琉惟 47"30 Q
4着 小幡 天優 47"64
5組
廿浦 亮仁 DQ
6組
2着 大石 亮太 47"40 Q
7組
1着 平川 慧 46"79 Q
男子400m準決勝
1組
1着 平川 慧 46"33 Q
3着 山本 嶺心 46"57 q
2組
2着 白畑 健太郎 46"73 Q
3着 山﨑 琉惟 46"81 Q
3組
4着 大石 亮太 47"12
5着 岸本 恭汰 47"30
男子400m決勝
1位 平川慧 46"63
3位 山本嶺心 47"29
7位 山﨑琉惟 47"67
8位 白畑健太郎 48"20
4月25日(金)〜4月27日(日)にかけてレモンガススタジアム平塚で日本学生陸上競技個人選手権大会が行われた。男子400mには8名が出場。6名が準決勝へ、うち4名が決勝へ進出し、層の厚さを見せた。そして平川慧 (健2=コザ)が優勝。FISUワールドユニバーシティゲームズの日本代表に選出された。
47"40という参加標準記録が設けられている今大会の男子400m。東洋大からは廿浦亮仁(法4=埼玉栄)、山﨑琉惟(健3=洛南)、山本嶺心(総3=洛南)、白畑健太郎(法2=米沢中央)、平川、大石亮太、小幡天優、岸本恭汰の8名が出場した。
予選、準決勝を通過し、決勝へ駒を進めたのは4名。8人中4人が東洋大となる中で、決勝レースへと挑んだ。 1レーンに山本、2レーンに山崎、4レーンに平川、7レーンに白畑が位置し、レースはスタート。優勝争いを抜け出したのは平川だった。序盤から積極的な走りを見せると、最後の直線で他選手を突き放し、1着でフィニッシュ。唯一の46秒台で堂々の1位を勝ち取った。
「去年は悔しい思いをした年だった」。昨年の春、インターハイ王者として東洋大に入学した平川だったが、入学早々けがに苦しんだ。復帰戦となったU20日本選手権のレース後には、「沖縄から遠いこの地まで、なんのために来たのかを常に考えていた。そうしてまで自分は強くなりたかった」と東洋大で走り続ける理由を口にしていた。
悔しさを糧に、「絶対強くなる」という思いで冬を乗り越えてきたという平川。今季最初の400mレースは好調の滑り出しとなった。
3位に入ったのは山本。見事、表彰台の座をつかんだものの「2番に入らなきゃだめだった」と唇を嚙んだ。ユニバーシアードの代表に選ばれるためには、2位以内に入る必要があったこの大会。3位とわずかに届かなかった結果に悔しさをにじませながらも「徐々にポイントを押さえて走れている」と手応えも語り、次へ向かう。
7位で山﨑、8位で白畑がゴール。「前半から上手くつなげなくて、自分らしい走りができないまま不完全燃焼で終わってしまった」(山﨑)「後半持たなくて、普段の練習不足を感じた」(白畑)とどちらも納得のいく結果とはならなかったが、決勝まで進む実力を見せた。
決勝で隣レーンを走る山﨑(左)と山本
8位入賞を果たした白畑
優勝を果たしたものの、「45秒台を目指していた」という平川。目指す場所はもっと先にある。ぶれない強さの根底にあるのは「世界で戦いたい」という思い。
ユニバーシアードの代表に選出された平川は7月、ドイツで世界を相手に戦う。強くなった平川の躍進は止まらない。
表彰台に立つ平川(真ん中)と山本(右)
◼︎︎平川慧
ーーレースを振り返って
優勝を目指していたので、勝ち切れたことは良かったですし、自信にも繋がりましたが、45秒台を目指していたのでそこは少し悔しさが残ります。
ーー自己ベストとなったが
去年は悔しい思いをした年だったので、絶対強くなるっていう思いでこの冬を乗り越えてきて、徐々に春先から調子が上がってきているのも分かっていて。きつい練習から逃げずに速いOBの方々と練習できたことが1番良かったのかなと思います。
ーー同級生の白畑選手が昨年世界大会へ出場したことは刺激になったか
そうですね、同級生で世界で戦っている姿を見て、自分も負けられないなと思いましたし、いち仲間として一緒に練習できていることも東洋のいいところだと思うので、これからもずっと仲間でありつつ、お互いに刺激しあって強くなれたらと思います。
ーー東洋大としても、400mのレベルが高いが
東洋の400層が厚くなっているというのは、去年もそうでしたが、リレーに関してはメンバー入りするのも大変ですし、自分があまり調子が良くない時とかは焦りや苦しい部分も出てきます。でも、こうやって強い人たちがいっぱいいるというのは、自分の位置も確認しながら普段の練習を高いレベルでできるので、本当にいい環境だと思っています。
ーー今後の目標
自分自身、世界で戦うというのを常に目標にしています。今日のタイムじゃまだまだ戦えないと思いますし、やっと調子も戻ってきて、(4)5秒台も見えてきているので、まだここからです。ここで喜ばずにしっかり切り替えて、また1からやっていきたいと思います。
ーー次戦の目標は
静岡国際は速い人しかいない中でのレースなので、45秒台も狙っていきたいですし、速い人がいる中で、今自分がどの位置にいるのか確かめながら頑張っていきたいと思います。
◼︎山本嶺心
ーーレースを振り返って
普通に悔しいというのがあるんですけど、徐々にポイントポイントを押さえることができたと思っています。
ーー具体的にはどういった悔しさか
学生の日本代表がかかっていて、2番に入らなきゃいけない試合だったんですけど、そこで逃してしまったことが悔しかったです。
ーー冬季練習の期間は
結構順調にできていて。去年は2月くらいに肉離れをしてしまって、今年は気をつけながら来ていたんですけど、今年は肉離れもせずにできたのでよかったと思います。
ーー200mから400mへ専門種目を伸ばしたことについて
1年生の時に6回くらい肉離れをしてしまっていて、元々200mなんですけど、400mだったら瞬発的な動きはないので、400mにしました。
ーー200mへ戻すことは
今年は関カレは200mに出て、徐々に400mから200mに戻していければいいなと思っています。
ーー今年の目標
日本選手権で3番以内に入ることを目標にしていて、400mだったら45秒、10番くらいは出していきたいなと思います。
ーー関東インカレに向けて
すごく久しぶりの200mなので、ちゃんと20秒台を出して、優勝できるように頑張りたいと思います。
◼︎山崎琉惟
ーーレースを振り返って
予選、準決はいい感じに繋げられたんですけど、タイムも良くて、決勝は前でレースしようと思って、前半から上手く繋げなくて、自分らしい走りができなくて不完全燃焼みたいな感じで終わってしまったので悔しいレースになりました。
ーーレースプラン
タイムも下の方だったんで、前でレースしてしっかりラスト勝負に持っていくっていうのがレースプランだったんですけど、ラスト100に入った時点で、結構遅れてたので思い通りには走れなかったです。
ーー今回の目標にしてた記録
(4)6.3秒くらいをめどに、6.3秒以内出せたら、日本選手権を予選から出れるので、そのくらいでやって走りたかったんですけど、風とかも強くて、結構遅く走ってしまいました。
——現在のコンディションはいかがですか
準決までは、結構走れていて、決勝も悪くなかったと思うんですけど、体が思うように動かなかったです。
ーー今後への意気込み
日本インカレや関東インカレがあるので、関カレは個人では出られないんですけど、日本インカレは、東洋のし烈なメンバー争いを勝ち抜いて、しっかりとメンバーに選ばれて、勝てるように頑張ります。
◼︎白畑健太郎
ーーレースを振り返って
予選決勝とあまりレース展開でいうと、試合感をあまり掴むことができず、決勝で修正しようということで、前半しっかり入れて、走れはしたんですけど、後半持たなくて、普段の練習不足だなというのを感じました。
ーーレースプランは
自分の走りは、前半しっかり楽に入って、決勝も前半ある程度行って、後半持つという走りをイメージして走りました。
ーー今回の目標にしてた記録
45秒は意識してました。
ーー現在のコンディションはいかがですか
足が痛かったり、腰が痛かったり、練習があんまり積めてなかったんですけど、これから次の試合に向けてしっかり治して試合にのぞみます。
ーー今後への意気込み
次は、静岡国際、関カレと連戦なんですけど、そこで45秒を狙っていきたいと思います。
TEXT=近藤結希