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昨年、関東大学ボクシングリーグ戦では、栄光目前にして1部の舞台から姿を消すことになった東洋大学ボクシング部。それでも、誰ひとり拳を下ろさず、前だけを見据え続けた。
この1年、全ては「再び1部の舞台へ」という決意のもとに積み重ねてきた。2部を制し、1部の舞台に戻る——その覚悟は、今や拳に宿っている。今年、彼らは全てを懸けて、戦いに挑む。
5月10日から始まる、悲願の1部復帰をかけたリーグ戦。今回は、チームをけん引する男女7人の4年生たちの「想い」に迫るインタビューを、試合当日までカウントダウン形式でお届けする。
関東大学ボクシングリーグ戦まであと4日!
4日目は、2023年にライト級、2024年にフェザー級で全日本ボクシング選手権大会準優勝を果たした、大園丈太郎(営4=鹿児島城西)を紹介する。階級を越えて結果を残し、全日本で何度も頂点に迫った彼は、拳で流れを呼び込む、チームの頼れる存在だ。「ノリと気合が東洋大の強み」と語る一方、戦略を練る頭脳と落ち着いた試合運びも兼ね備える。情熱と計算、その両方を武器に、彼の拳がチームをけん引する。(取材日・4月5日、聞き手=村田旺亮)
♢ 大園丈太郎
身長・体重/168㌢ ・63.5㌔
階級/フェザー級
ーー昨年のボクシング競技生活を振り返って、自身の成長を感じたところは
去年よりも減量幅が大きくなったため、長期的に計画を立てて逆算して練習ができるようになったことに成長を感じました。
ーーこれまでの競技で最も印象に残っている試合は
2023年特別国民体育大会ボクシング競技(燃ゆる感動かごしま国体)成年男子ライト級で優勝したことです。
ーー新チーム全体の雰囲気、印象は
練習に活気が出てきています。気合の入ったチームになるのではないかと思います。
ーー練習中や試合中にチーム内で意識していることは
ノリと勢いと気合いで勝つのが東洋大学の強みだと思うので、普段から声出して気持ちを高めています。
ーー尊敬しているチームメイトは
秋元啓介(営2=青森山田)です。ボクシングの会話の中でレベルが高すぎて自分が付いていけないことが多いので、彼の思考の領域に行けるように頑張りたいです。
ーー関東大学ボクシングリーグ戦に向けて特に意識して練習していることは
ディフェンス面です。相手のパンチを受けないようにすることと、試合の戦略を個人的に重視していて、決まったスタイルにならないように自分で考えながら練習に取り組んでいます。
ーー今年1年を通して、チーム・個人で最も達成したい目標は
個人の目標は、全日本ボクシング選手権大会で優勝することです。チームの目標は、関東大学ボクシングリーグ戦で圧倒的に勝ち、その良い流れで1部昇格することです。
ーーチームメイトにメッセージ
最近良い感じに気合を入れて練習出来ているので、この流れに乗ってしっかり勝っていい思い出にしましょう!
TEXT=鎌形美希
PHOTO=村田旺亮、山本華子