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2025.05.08
ボクシング

[ボクシング] 新体制企画・関東大学ボクシングリーグ戦・トーナメント戦開幕インタビュー6日目 〜原田美琴選手〜

  過去5年、王者に君臨し続けるのは日本体育大学。東洋大学は、何度もあと一歩届かず、その背中を追い続けてきた。 ——その流れに、今年こそ終止符を打つ。

 「日体大の5連覇にストップをかける」——その想いを胸に、東洋大の女子選手たちは、その目標に向かって鍛錬を重ねてきた。


  関東大学ボクシング女子トーナメント戦は、5月11日に開幕する。頂点を懸けて拳を交える戦いが、ついに始まる。今回は、女子チームをけん引する4年生たちの「想い」に迫るインタビューをお届けする。



関東大学ボクシングリーグ戦・トーナメント戦まであと2日!



  6日目は、女子主将として東洋大女子ボクシング部をけん引する原田美琴(ラ4=東海大付属熊本星翔)を紹介する。高校時代から全国の舞台で名を馳せ、2023年には全日本ボクシング選手権大会バンタム級で頂点に立った。翌年にはパリオリンピック出場権獲得まであと一歩と迫り、その実力を世界に示した。「もっと上を目指したい」——そう語る彼女の眼差しは、関東リーグにとどまらず、さらなる国際舞台を見据えていた。(取材日・4月5日、聞き手=山本華子)


♢原田美琴

身長/162cm

階級/バンタム級



ーー昨年のボクシング競技生活を振り返って、自身の成長を感じたところは

国際試合が多くて、結果としては残せていないのが事実なんですけど、試合の後半になるにつれて、勝ちたいっていう気持ちが出た試合が多かったかなと思いました。

 


ーーこれまでの競技生活で最も印象に残っている試合は

高校3年生の時に出場した女子全日本の試合の準決勝です。昔から知っている相手で、近い階級でずっとやってきていたけど、1回も試合であたったことがなく、お互いライバル意識をしていた相手だったんですけど、その相手に自分の100%の力が出せたので印象に残っています。



ーー7日間の別府での春季合宿で印象に残っているエピソードは

サイドステップという練習があって、普段の部活の時は左右それぞれ3分で計6分やるのですが、合宿の時は15分という倍のタイムだったので、ふくらはぎがパンパンになり、合宿中ずっと足が痛かったのが印象的です。


 

ーー新チームの雰囲気、印象は

個人競技なので勝ちたいという気持ちを、キャプテンの古藤昇大(営4=開新)をはじめ、一人一人が持って頑張っているイメージがあります。

 


ーー練習中や試合中にチーム内で意識していることは

女子リーグ戦で団体優勝をまだ取れていないので、新しく1年生が入ってきて新チームになった状態で団結力を高めながら、お互いに高めあっていくことを意識しています。

 


ーー関東大学ボクシングリーグ戦に向けて特に意識して練習していることは

自分は前の手(利き手ではない方の手)を使ってのアウトボクサーなので、距離を誤らないように自分の距離を保つことを意識しています。その上で、攻撃的なボクシングにシフトしていこうと思っているので、そこも意識して練習しています。



ーー今年1年を通して、最も達成したい個人の目標は

まず今月にあるボックスオフ(日本代表選考会)で代表の座を守り切ることはもちろんですけど、そこから代表として海外試合に出て、少しでもロサンゼルスオリンピックにつながる実績を残せたら良いなと思います。

 


ーー最も達成したいチームの目標は

1番は女子リーグ戦の団体優勝です。



TEXT=鎌形美希

PHOTO=村田旺亮、山本華子