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[硬式野球]東都大学野球 春季1部リーグ戦・日大2回戦
5月11日(日)ジャイアンツタウンスタジアム
●東洋大0ー1日大
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
日大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 1 |
大坪、馬庭、金綱、土肥、石澤ー政所
・打者成績
打順 | 守備 | 名前 | 打数 | 安打 | 得点 | 打点 |
1 | (二) | 吉田元(営4=龍谷大平安) | 4 | 2 | 0 | 0 |
2 | (捕) | 政所蒼太(営4=天理) | 4 | 1 | 0 | 0 |
3 | (右) | 花田旭(総4=大阪桐蔭) | 4 | 0 | 0 | 0 |
4 | (三) | 池田彪我(営4=三重) | 3 | 1 | 0 | 0 |
5 | (一)→遊 | 髙中一樹(総2=聖光学院) | 4 | 1 | 0 | 0 |
6 | (中)→一 | 山内教輔(総2=東海大相模) | 3 | 1 | 0 | 0 |
7 | (左)→中 | 秋元俊太(済4=木更津総合) | 3 | 1 | 0 | 0 |
8 | (遊) | 馬場涼輔(総3=九州学院) | 2 | 0 | 0 | 0 |
打→左 | 山田隼(総3=木更津総合) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (指) | 前髙翔太(営3=熊本工業) | 4 | 0 | 0 | 0 |
打 | 宮下朝陽(総4=北海) | 1 | 1 | 0 | 0 | |
走 | 大城戸陸琥(総2=九州学院) | |||||
計 | 30 | 8 | 0 | 0 |
・投手成績
勝敗 | 名前 | 回数 | 球数 | 被安打 | 四死球 | 三振 | 自責点 |
負 | 大坪廉(総3=智辯学園) | 51/3 | 62 | 2 | 0 | 6 | 1 |
馬庭優太(総1=大社) | 5 2/3 | 12 | 0 | 0 | 1 | 0 | |
金綱伸悟(済3=木更津総合) | 1 | 12 | 2 | 0 | 1 | 0 | |
土肥洋介(営2=高岡第一) | 1/3 | 11 | 1 | 1 | 0 | 0 | |
石澤順平(総1=木更津総合) | 2/3 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 |
安定感あるピッチングを見せた大坪
信頼が厚い注目のルーキー馬庭
打撃、守備ともに好調の吉田
9回に代打で結果を出した宮下
前日は吉田(営4=龍谷大平安)のサヨナラ本塁打で日大に先勝した東洋大。迎えた第2戦は、晴天の日曜日ということもあり多くの観客が詰めかける中で行われた。2つ目の勝ち点獲得、そして1部残留を確実にするため絶対に落とせない一戦となった。
先発を任された大坪(総3=智辯学園)は先頭打者を空振り三振に仕留める。馬場(総3=九州学院)のすばやいカバーで遊飛にする好守もあり三者凡退と、上々の立ち上がりを見せた。
しかし三回裏、思わぬ形で先制を許す。中堅への二塁打と犠打で1死三塁とされると、三塁走者にホームスチールを決められ0-1。続く打者を見逃し三振と一ゴロに抑え最少失点で切り抜けたが、この1点が決勝点になった。
大坪はその後も安定した投球を続け、五回には二者連続三振に打ち取るなど制球よくカウントを整え、日大打線につけ入る隙を与えなかった。六回に1死から左翼への二塁打を許し、1死二塁としたところで降板。六回2安打1失点、6奪三振と確実に試合を作って救援陣にバトンを託した。2番手に上がったのは青学戦でも好投を見せた馬庭(総1=大社)。この場面での交代について指揮官は「3回り目くらいに入り、バッターの目線を変えたかった」と話した。まず三ゴロで2死二塁とすると、ここで主将の池田(営4=三重)が馬庭に声をかける。日大の応援も勢いを増し、緊張感が一段と高まる中で迎えた打者を空振り三振に打ち取る。ピンチを乗り切った馬庭は吠え、球場からは歓声が上がった。
七回裏から金綱(済3=木更津総合)が登板。昨年2季連続首位打者の3番・谷端(日大)を遊ゴロ、5番・川﨑を空振り三振に打ち取り2死二塁。ライトに抜けそうな打球に吉田が飛びつき、一塁手・髙中(総2=聖光学院)に送球。二塁走者が本塁を狙うところを冷静に判断し、髙中が政所(営4=天理)に送球して捕殺。本塁を踏ませない見事な連携に球場は大きく沸いた。
八回には1死一、三塁から石澤(総1=木更津総合)が登板。1番打者を左飛に打ち取り2死とすると、絶対に追加点を許せないこの場面で扇の要、政所がサインを送る。打球は再び左飛。ピンチをしのぎ、球場内はこの日一番の盛り上がりを見せた。
無得点で迎えた最終回。何とか出塁して反撃の糸口をつかみたい東洋大は代打に宮下(総4=北海)を送る。中安打で期待に応え、スタンドも沸く。1死から前日にサヨナラ本塁打を放った吉田は執念のヘッドスライディングで判定はセーフ。2死二塁と得点圏に走者を置いたが、日大エースで今秋ドラフト候補の市川を前にあと一本が出ず、悔しい完封負けを喫(きっ)した。
試合は1勝1敗のタイに。指揮官は「勝ち点3は取りたい」と前日に語っていた。春リーグもいよいよ大詰め。笑顔で春リーグを終えるため、明日はもう勝つことしか残されていない。運命の第3戦。総力をあげ、東洋大野球部の底力を見せつける。
■ コメント
井上監督
ーー最後はあと1本というのを象徴していたシーンだったかと思うが
チャンスに弱いんですよ本当に。誰も打たないですもんね。
ーー打てなかったということが原因か
それに尽きるでしょうね。ピッチャー陣は1点しか取られていないわけですから。野手の責任ですよ。
ーー明日に向けて
総力戦ですね。
ーー先制された場面、ホームスチールの予測がつかなかった?
スクイズですよね、向こうが空振りしてキャッチャーが止めたんですけどダメだったという感じですね。
ーー9回は大城戸(総2=九州学院)くんの足に賭けた?
サインミスですね。大城戸のサインミスではなく、バッターのサインミスです。
ーー今の突破口は
うちは今出ている選手ぐらいしか戦力にならないんですよね。ベンチにいる選手も何回か使ったんですけどね。
ーー市川くん(日大)のどの辺が難しかったか
低めのボールを打たされていますよね。そこをずっと気にしていると振らなくちゃうので、最初は低め振ってもいいから気をつけろよと伝えたんです。結局当てるバッティングしかできないし振れない、そういうところです。心が弱いから割り切ってできないんですよ。
ーー6回に馬庭くんを投入したのはそれだけの信頼感があるから?
もう3回り目くらいに入ってくるところだったので、バッターの目線を変えたかったというのもありますし、大坪がどうという話ではなくて明日もあるかもしれないということを考えたら早めに変えて、色々なピッチャーを使いたかったというのもあります。でもピッチャー陣は結果出してくれてますよね。
TEXT=福田和奏、PHOTO=山本華子