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関東大学女子トーナメント戦 1日目
5月11日(日) 駒澤大学 玉川キャンパス
女子バンタム級1回戦
【WB】○原田美琴 5-0 判定 ●太田 彩睦(中央大)
「今年こそ、悲願の団体優勝へ」
関東大学女子ボクシングトーナメント戦で、絶対王者として君臨するのは日体大。その強さは圧倒的で、過去5年間にわたり団体優勝を独占してきた。東洋大は、何度もあと1歩届かず、その背中を追い続けてきた。
今年こそ、王者の連覇にストップをかける。この厚い壁を打ち破り、悲願の団体優勝を成し遂げるべく、東洋大はトーナメント初日を迎えた。
関東大学女子トーナメント戦の初日、東洋大からは女子バンタム級に原田美琴(ラ4=東海大付属熊本星翔)が出場した。中央大のルーキー・太田彩睦との注目の一戦となった初戦は、5ー0の判定勝ちを収め、鮮やかな初戦突破を果たした。
原田は2023年の全日本ボクシング選手権大会バンタム級王者であり、国際大会にも出場経験を持つ日本代表選手。最上級生として迎える今大会に、チームを引っ張る「切り込み隊長」として臨んでいる。
対戦相手の太田は、令和5年度「第35回全国高等学校ボクシング選抜大会 兼 JOCジュニアオリンピックカップボクシング大会」フライ級チャンピオンの実績を持つ、全国屈指の実力者。1年生ながらも長身を活かしたボクシングで存在感を放つ、注目の選手だ。
そんな実力者同士の注目の試合は、開始直後から原田が自信に満ちた動きを見せた。軽やかなフットワークと鋭い踏み込みで前に出て、序盤から試合の主導権を握る展開に。2、3ラウンドではさらにリズムと精度を高め、手数・ヒットともに優位に試合を運んだ。終始攻めの姿勢を貫き、原田らしさを存分に発揮して、堂々の5ー0判定勝ちを収めた。
■コメント
・原田選手
ボックスオフが終わってすぐの大会で、準備期間は短かったですが、どんな大会でも大会は大会ですので、しっかり切り替えて、リーグ戦の1試合目から切り込み隊長として頑張りました。大学に入ってからは、高校時代にできていた踏み込みのボクシングが少しおろそかになっていました。今回は自分よりも大きい相手に対し、踏み込むことを意識しながら、自分の課題を持って試合に臨みました。ロングストレートや、最後までプレスをかけ続ける姿勢など、まだまだですが、自分の強みを意識して戦えたと思います。
・三浦監督
相手は中大の実力あるルーキーだったので、不安もありましたが、1ラウンド目も良かったんですけど、2ラウンド目3ラウンド目ともっと差をつけてラウンドを終えることができたので、だんだんピンと合ってきたのかなと思います。原田は自分のボクシングを忘れていた時期もあったんですが、いろいろ自分なりにも修正して、今は本当に良い時の原田美琴が出てきていますので、これをきっかけにもっともっと1段階、2段階の前にいってほしいと思います。5連覇しているライバルの日体大は7人エントリーしたのに対し、東洋は5人で、選手一人一人が各階級で優勝しないと、団体優勝取れないというような窮地にいます。でもそのぐらいの方が楽しいと思っているので、厳しいからこそ、いいチャレンジはできるのかなと思っています。25日に4人出場するんですけど、4人全員勝って、全員が決勝に進めるようにしたいと思います。
TEXT/PHOTO=鎌形美希